自主休校?行かせるべき?改めて学校に行く意味を考えよう
子どもの感染拡大により、新学期が始まっても子どもを登校させるか否か悩む家庭は少なくありません。休ませることはできても勉強の遅れは?友人関係は大丈夫?など、不安に襲われて混乱してしまったら……。まずは、改めて「学校に行くことの意味」から考えてみませんか? 教育や子どもに関わるさまざまな専門家がたちが考える「学校」とは…。
目次
- 1 家庭に判断が委ねられる今、専門家の意見を参考に
- 2 苫野一徳さん(哲学者、教育学者)
- 3 内田良さん(社会教育学者)
- 4 陰山英男さん(陰山ラボ代表)
- 5 牧田習さん(昆虫ハンター、タレント)
- 6 鬼澤秀昌さん(弁護士、スクールロイヤー)
- 7 村中直人さん(臨床心理士)
- 8 パトリック ハーランさん(パックン)タレント
- 9 政井マヤさん(フリーアナウンサー)
- 10 萩原真美さん(教育学者)
- 11 佐藤めぐみさん(公認心理士)
- 12 須貝誠さん(小学校教師)
- 13 車重徳さん(心理士)
- 14 藤田郁子さん(家庭教育師)
- 15 長縄史子さん(アンガーマネジメントファシリテーター)
- 16 福井俊保さん(プログラミング教室主宰)
- 17 荒木信雄さん(フリースクールカウンセラー)
- 18 前田佳宏さん(まえまえ先生)児童精神科医
- 19 小野田真里子さん(いじめ相談員)
- 20 白土詠胡さん(コンサルタント・コーチ)
- 21 久保田健司さん(心理士)
- 22 桒原航大さん(カウンセラー)
家庭に判断が委ねられる今、専門家の意見を参考に
昨年度の一斉休校をきっかけに生まれた疑問「学校ってなんだろう?」。「ソクラテスのたまご」では、この疑問を教育関係者や、子どもに携わるさまざまな専門家に問いかけ、一緒に考えてきました。
そして今、子どもの感染者が増え「休校」「自主休校」「分散登校」「オンライン授業」など、新学期に向けて学校や家庭はさまざまな選択に迫られています。
そこで、書籍にもなった「学校ってなんだろう企画」を再掲載。これからの学校、教育とどう向き合っていくか、ぜひ考えるヒントにしてみてください。
苫野一徳さん(哲学者、教育学者)
『「学校」をつくり直す』『教育の力』など多数の著書を通して新しい教育のあり方を提言されてきた、哲学者・教育学者の苫野一徳さん。「学校ってなんだろう」という問いに対する苫野さんの答えは、哲学・教育学をベースに学校の本質的な課題を浮き彫りにしつつも、新しい教育へのワクワク感を抱かせてくれるものでした。
内田良さん(社会教育学者)
『ブラック部活動:子どもと先生の苦しみに向き合う』『教師のブラック残業:「定額働かせ放題」を強いる給特法とは?!』など多数の著書を通し、学校の実情をエビデンスベースで発信する教育社会学者・内田良さん。教員の働き方の根本的な課題を深堀りしながら教育の未来への可能性を示してくれました。
陰山英男さん(陰山ラボ代表)
百ます計算をはじめ反復学習や規則正しい生活習慣の定着で基礎学力の向上を目指す「隂山メソッド」で知られる陰山英男さん。コロナ禍においては、Youtubeに「陰山英男公式チャンネル」を開設して学習動画を公開するなど学力支援を行っています。今回の休校が学校の学びが新たに成長していくきっかけになると実感していると話す陰山さんの真意が分かる内容です。
牧田習さん(昆虫ハンター、タレント)
ソクたまでは、連載「好きが仕事になりました」を担当する昆虫ハンターの牧田習さん。4月から東京大学大学院に入学し、5歳の頃から大好きだった昆虫をより専門的に研究しています。「学校が嫌いだった」と話す牧田さんは、学校という場をどのように考えているのかが分かります。
鬼澤秀昌さん(弁護士、スクールロイヤー)
教育に精通し、一昨年より東京都江東区のスクールロイヤーも務めている弁護士の鬼澤秀昌さん。学生時代から教育系NPO団体に参加し、多くの教員や子どもたちと出会ってきた彼が考える学校の意義とは? 自身の学生時代を振り返りながら話す、学校という場が提供する誰もが平等に学べることについて解説しています。
村中直人さん(臨床心理士)
発達障害・不登校など特別なニーズのある子どもたちの支援のプロである臨床心理士の村中直人さん。学校では落ちこぼれとみなされてしまった子どもたちが、その子なりの特性や学び方を知ることで、自信を持って社会に羽ばたいていく姿をたくさん見届けてきたそうです。そんな村中さんにとっての「学校」について語ってくれました。
パトリック ハーランさん(パックン)タレント
アメリカでは学生として、日本では講師や親として”学校”を見てきたパックンさんにとって、勉強する意味、学校の意義とはどのようなものなのでしょうか。二児の父親として積極的に子どもの教育に取り組むスタイル、賛否沸騰中の“9月入学制”についても話してくれました。
政井マヤさん(フリーアナウンサー)
3児の母でもあるフリーアナウンサーの政井マヤさん。子どもが不登校を経験したこともあり、「学校って何だろう?」という疑問はずっと考えてきたことなのだそう。政井さんが親として抱く等身大で真っすぐな願いと教育への強い思いは、多くの親が共感できる点が多いのではないでしょうか。
萩原真美さん(教育学者)
中学校、高等学校での教員経験を経て、現在、大学にて小学校教員を目指す学生に授業を行っている萩原さん。今回の休校がこれからの学校教育に与える影響、そして、学校主導でも無理なく行うことができ、個々の子どもに合わせた学びが可能な個別学習について話してくれました。
佐藤めぐみさん(公認心理士)
子育て心理学で母親のサポート活動を行う、公認心理師の佐藤めぐみさん。ソクたまでは連載「親子の悩み相談室」を担当し、温かく寄り添うアドバイスが好評です。母親たちの生の声を聞いてきた佐藤さんが考える“学校”について話しています。
須貝誠さん(小学校教師)
現役教師歴、約20年の須貝 誠さん。彼が教師として、生徒たちに学校の意味をどのように教えてきたのでしょうか。ぜひ、親子で一緒に読んでほしい内容です。
車重徳さん(心理士)
心理士として、長年、発達障害などがある子どもたちのサポートをしてきた車重徳さん。子どもの知能検査である「WISC-Ⅳ(ウィスク フォー)」のエキスパートでもあります。そんな車さんが考える、学校の役割は3つあります。その内容とは?
藤田郁子さん(家庭教育師)
学校では学ぶことのできない“家庭教育”の専門家である藤田さん。自身も3人の息子を育てあげ、現在もさまざまな保護者の悩みに応えている彼女が考える、家庭では教えきれない学校での教育、学校の役割について話しています。
長縄史子さん(アンガーマネジメントファシリテーター)
普段、自身の経験を交えながらアンガーマネジメントを用いた子育てのアドバイスをくれるアンガーマネジメントファシリテーターの長縄史子さん。今回の長期休校で子どもたちの学習の遅れが懸念される中、「学校=勉強(学習)するところ」という固定概念について疑問を抱き、保護者のひとりとして改めて考えた学校の存在意義について話しています。
福井俊保さん(プログラミング教室主宰)
プログラミング教室を主宰し休校中もインターネットを介して子どもたちと交流を続ける福井俊保さん。休校生活を送る子どもたちの感情の変化、そして、PTA会長を務めて改めて感じた学校の必要性について解説しています。
荒木信雄さん(フリースクールカウンセラー)
フリースクールカウンセラーの荒木信雄さんは、昔と比べると支援を行う子どもの性質に変化が見られ、彼らから学校の影響を感じにくくなっているそう。子どもたちの人間関係の希薄さに危機感を抱く荒木さんが捉える学校の役割について話してくれました。
前田佳宏さん(まえまえ先生)児童精神科医
HSPやトラウマケアの診療を始め、不登校・ひきこもり支援のNPO活動も行うなど、多方面から児童のこころと向き合う精神科医の前田先生。様々な児童と関わるに従い、自身の“学校観”が変化したといいます。今回は先生が考える学校の役割や、楽しく充実した日々を送る上で大切なスキルを知ることができます。
小野田真里子さん(いじめ相談員)
いじめ問題の相談員・防止指導員・アドバイザーとして活動する小野田真里子さん。多くの学校が休校措置を取っている今、いじめの相談は減り、改めて「いじめの現場は学校だ」と認識しているそう。いじめの問題、子どもの悩みという観点から学校についての思いを話してくれました。
白土詠胡さん(コンサルタント・コーチ)
ソクたまでは、「専門家が教える 夫婦関係のコーチング」の連載を担当するコンサルタント・コーチの白土詠胡さん。普段、社会に出た大人を相手に研修を行う白土さんは、”学校”をどのように考えているのでしょうか。二児の母親としての視点も参考にしてみてくださいね。
久保田健司さん(心理士)
元カメラマンから心理士という異色の経歴を持ち、自身も不登校経験のある久保田健司さん。現在は児童の居場所支援など、児童分野での心理カウンセリングを多数行っていますが、最初に心理士として活動を始めたのはホームレス支援でした。そんな久保田さんにとって、学校とはどういった場所なのかが分かります。
桒原航大さん(カウンセラー)
自身も不登校の経験があるという桒原航大さんは、不登校支援センター・大阪支部で活動するカウンセラー。多くの相談者に寄り添ってきた桒原さん考える学校の意味について語ってくれました。温かなメッセージは、今まさに学校生活や友人関係で悩む子どもや親にとって勇気をもらえる内容です。
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