金融資産「1000万円以上」の割合はどれくらい? 30〜40代の金融資産、教育費、老後資金…お金のリアル

誰かに言ったり聞いたりしにくい、金融資産の話。株式会社こどもりびんぐ(シルミル研究所)は、小学生以下のお子さんがいる保護者570名に対して「お金の事情についてのアンケート」調査を行いました。その結果から見えた、保有金融資産や教育費、老後資金のリアルとは?
保有金融資産1000万円以上の世帯は約20%

まず、アンケートで保有金融資産について調査したところ、「300万円未満」の回答率が最も多い結果となりました。アンケート対象が小学生以下のお子さんがいる世帯なので、回答者の年齢層は主に働き盛りの30~40代でしょう。
「意外に少ない?」と感じるかもしれませんが、あなどるなかれ。1000万円超えの世帯も約20%いるのです!……とはいえ、「わからない・答えたくない」の割合もかなり高いので、実際のところは数値が少し変動するかもしれませんね。
また、昨今の物価高を受けて、いろいろ “見直し”している家庭が多いことがわかりました。
見直し率No.1を獲得したのは「食費」でした。外食の回数を減らしたり、お肉のランクを落としたりという感じでしょうか?
また、ほとんど同じくらいの割合で「光熱費の見直し」も上位にランクインしています。こちらは使用法を工夫することで節約につながるようです。
たとえばエアコンは、こまめに電源をON/OFFするよりも、短時間なら付けっぱなしにしたほうが電気代はお得とされています。扇風機と併用することで空調効率も上がるので、家族全員で省エネ・節電を意識すればかなりの効果になりそうです。
子どもの学費のためにコツコツと貯金

続いて学費について。高校、大学など進学についてドカンとまとまった費用がかかりますが、みんなどのように貯めているのでしょうか?
アンケートから、「普通預金」で貯めている家庭が多いことがわかりました。
昨今流行りの投資系を差し置いて、2倍以上差をつけた堂々のNo.1ですね。子どもの将来に関わることですから、やはり手堅くコツコツと、といったところでしょうか。
また、老後資金についても「預貯金」で貯めているケースがNo.1でした。
こちらも投資系とはかなり差をつけています。30~40代の保護者は、学校で金融教育を受ける機会がありませんでした。そのため、「リスクが怖い」「独学で学ぶ時間がない」「知識と資金が足りない」など後ろ向きになる方が多いようです。
ちなみに同アンケートで、最近投資を始めたかどうかについて質問したところ、YESの回答はとても少数だったそう。うまくいけば資産が増えるかもしれませんが、元本割れのリスクがある限り、なかなか踏み出しにくいですよね。ちょっとしたギャンブルに託すよりも、貯蓄メインで確実に貯める方が多いようです。

物価高が止まらない昨今でも、保有金融資産「1000万円以上」の世帯は約20%もいることがわかりました。「教育費」や「老後資金」は投資ではなく貯蓄で貯めようとする家庭が多く、大切な資金を手堅く守り抜く姿勢がうかがえます。
子どもの将来のため、そして自分たちの生活のために、できることから一つずつ積み上げていきたいですね。
※「お金の事情についてのアンケート」調査は、子育て情報サイト「あんふぁんWeb」「ぎゅってWeb」会員、こどもりびんぐアンケート会員のうち、小学生以下の子どもを持つ保護者570人に対して株式会社こどもりびんぐ(シルミル研究所)がインターネットで行ったものです。調査期間は2023年2月18日〜3月16日。

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