夏バテ予備軍になってない? 医師がすすめる2つの正しい「夏バテ対処法」

連日の猛暑、きついですよね! だるさや倦怠感を覚えると「風邪?」なんて疑いたくなってしまいますが、時期的に夏バテの可能性も大。まずは、チェックリストであなたの「夏バテ危険度」を判定しましょう。また、夏バテに効果的な対処法も紹介します。
夏バテは「夏」だけに起こるとは限らない
リンナイ株式会社は、医学博士の久手堅司先生監修のもと、全国の男女2350名を対象に夏バテに関する意識調査を行いました。
まず、「夏バテ」を感じる時期から。

およそ8割の方が「夏バテ経験あり」と回答していますが、発症時期は早くて5月(!)というケースもあるようです。久手堅先生によると、5~7月前半は湿気が多くムシムシしているので、体に負荷がかかるのが原因だとか。

主な症状は、「だるさ・全身倦怠感」がダントツ。その他、頭痛やめまいなど、風邪に似た症状も多く見受けられるようです。全体的に、男性よりも女性のほうが不調を感じやすいようですね。女性はホルモンバランスが崩れやすいので、それが一因ともいわれています。
チェックリストで、あなたの「夏バテ危険度」を判定!
久手堅先生は、「夏バテ危険度」を判定するチェックリストを作成しています。以下の9つの質問のうち、該当するものはいくつありますか?
- 汗をかきにくい
- 空調の効いた場所にいる時間が長い(寒暖差に対して慣れが少ない)
- 冷たい飲み物、食べ物をとることが多い
- 胃腸の不調がある(食欲の低下、胃痛、吐き気、腹部膨満感、下痢や便秘気味)
- 睡眠が足りていない(寝つきが悪い、夜中に途中で起きてしまう、早朝に目が覚める)
- 朝起きたときに調子が何となく悪い
- 運動する習慣があまりない
- 生活リズムが不規則である
- 入浴はシャワーで済ますことが多い
いくつ当てはまりましたか? それでは判定を見ていきましょう。
- 2個以下:異常なし。いまの生活習慣を続けるよう心がけましょう
- 3〜5個:要経過観察。夏バテになる可能性が高いです。食事や運動、入浴の方法など、できることから改善してみましょう。
- 6個以上:夏バテ予備軍。いますぐに生活習慣を見直しましょう。体調が悪いときは無理をせず休むことも必要です。仕事や育児、介護に困ったら周りに助けを求めましょう。
6個以上当てはまったら危険! 暑さはまだ序の口。近いうちに迎える本格的な酷暑を乗り切るために、正しく対処・予防していきましょう。
久手堅先生監修「夏バテチェックリスト」解説


夏バテを予防する2つのポイント
夏バテを感じたときに、「冷たいものを飲む」「暑いから湯船ではなくシャワー」など自己流で対処する方は少なくありません。しかし、久手堅先生が言うには「自己流の対処法はだいたいNG」! 夏バテ克服のポイントは、「温とオフ」「暑熱順化」の2つだそうです。
温とオフ
暑いときは冷たいものを積極的に摂取したくなりますが、久手堅先生によると、むしろ体を温めるのが良いとか。
たとえば温かいものを食べたり、温かい湯船に浸かったり、骨盤内や内臓をマッサージしたり……。寒暖差があると夏バテしやすくなるので、自律神経や腸内環境を整えて、体を良い状態に保ちましょう。また、スマホやパソコンはほどほどにして、夜はたっぷり休んでくださいね。
暑熱順化
30分程度のウォーキングや15~20分程度のジョギングには、血流促進の効果があります。血流や発汗が増加すれば、体が本来持っている“熱を逃す能力”が正しく機能するでしょう。
「忙しくて運動する時間がない」という場合は、38~40℃の湯船に10~15分浸かるだけでも同等の効果が期待できます。リラックスした時間は、一日の疲れを癒すのにもぴったりですね。
体がぽかぽかするとエアコンに当たりたくなりますが、風が体に直接当たらないようにしてください。設定温度を下げて室内をキンキンに冷やさなくても、扇風機やサーキュレーターで室内の空気を循環させれば、程よい室温で快適に過ごせるでしょう。「職場のエアコンが肌に当たる」という場合は、薄い上着やストールなどを羽織って、体を冷えから守ってくださいね。

暑いときは体を冷やすこと(氷を入れたドリンクを飲む、室内をキンキンに冷やすなど)をしたくなりますが、それらは夏バテを助長する恐れがあるので要注意。すでにかなりの猛暑ですが、本格的な夏はこれからやってきます。正しく対処して、夏バテを上手に乗り切れると良いですね。
<参考資料>
・PR TIMES(リンナイ株式会社)

教育に関する有識者の皆さまと一緒に、子を持つお父さん・お母さんでもある「ソクラテスのたまご」編集部のメンバーが、子どものために大人が知っておきたいさまざまな情報を発信していきます。