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2019.09.30

もうすぐ運動会! やる気をアップさせるために家庭でできることを小学校の学年別に解説

運動会の季節がやってきました。毎日はりきって練習に励んで帰宅するわが子の姿をよく見てみると、不安が隠せなかったり、疲れ切っていたりなど、普段とは違う様子が多く見られるのではないでしょうか。そんな子どもが運動会を楽しく迎えるために、家族に知っておいてほしいサポートがあります。保護者はなかなか知ることのできない運動会前の学校の様子や、子どもたちのために親ができることなどを元小学校教師の筆者が紹介します。

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授業と教師、普段の学校とはココが違う

学校全体がソワソワする運動会前の時期、子どもたちの学校生活には、普段とは違うところがたくさんあります。

例えば、週に1~2回だった体育の授業が毎日入っていたり、授業の残り時間や空き時間などを利用して歌や応援、ダンスの練習をしたりするなど子どもたちのエネルギーが必要な時間が多くなるだけでなく、体育の授業では常に緊張感があり、リレーやかけっこなどの競争系競技の練習では、ストレスやプレッシャーを感じている子どもが少なくありません。

また、子どもたちだけでなく運動会前は教師たちも気を張っています。通常より多くの体育の授業をこなしながらも、普段通りに学習も進めていかなければならず、子どもたちの体調にも、いつも以上に気を遣います。さらに、放課後の運動会に関する会議、テント張りなどの準備もたくさんあり、運動会前は教師もストレスやプレッシャーを感じながら過ごしています。

そんななか、いくら学校では、元気に授業を受けたり、普段通りに遊んでいたりする子でも家庭内では普段とは違う様子を見せる子どもも多く、「最近よく甘えてくるようになりました」「なかなか朝起きれなくて…」「宿題に身が入らなかったようです」という保護者の声はよく耳にしました。そこで、いつもと様子が違う子どもたちに、どのような声かけをするのがいいのかを学年別に紹介します。

【低学年】愛情と褒め言葉をたっぷりと

低学年の子どもの中には、慣れない練習で疲れがたまったり、思ったようにいかないことにいじけてしまったり、練習中に家庭や家族が恋しくなったりする子が多いもの。しかし、翌日の様子をみると、元気に登校してくる子もいれば、前日をひきずっている子もいます。帰宅後、彼らの家庭では何が違ったのでしょうか?

明るい表情で練習に励む子どもたちが、よく口にしていたのは「お母さんにダンスが上手と言われた」「お父さんとかけっこの練習をした」「おばあちゃんとお弁当のメニューを考えた」など、家族が子どもや運動会に関心を持っていると受け取れるような声かけをしていたことでした。

低学年の子どもは、保護者や教師が言ったこと、子どものためにとった行動を素直に受け入れる子が多い年代です。少し照れくさくても直球で声かけをすることが効果的です。

低学年への声かけ例

「毎日頑張って練習するの姿、かっこいいな」

「1番になれなかったとしても、○○の頑張りはお母さんの中で1番だよ」

「運動会でかっこいいところ見るの楽しみだな」

「お父さんは○○の見方だよ。ずっと応援してるからね」 など

子どもを褒めつつも励まして、運動会へのモチベーションを上げられるよう背中を押してあげましょう。

【中学年】成長を認め、自信をつけさせる

中学年の子どもは、低学年の頃よりも運動会の練習にも慣れてきて、大まかな流れや運動会の雰囲気なども分かってくる子が多く、高学年の様子を見て、理想や憧れを抱きながら成長をしていく時期です。また、勝負事においても、勝利したことのうれしさ、負けたことの悔しさを実感するという感情も育ち、素直に表情に出すことのできる年頃でもあります。

その一方で、周りを気にしだす年代でもあります。低学年のうちは、良い意味で回りを気にせずに夢中でダンスやかけっこなどに取り組めますが、中学年になると「ダンスが気に入らない」「かけっこで1番じゃないところを見られたくない」と気にしだす子が増えてきます。

中学年への声かけ例

「そんなことができるようになったの?すごいじゃない!」

「この時も頑張っていたけれど、今年の○○(子ども)は練習も頑張っていたし、もっと輝いているんだろうな」

「前の学年では一生懸命踊っている姿が可愛かったな。今年も早く見たいな」

前の運動会のときよりも成長しているということや、低学年にはできない、またその子にしかできないことに挑戦しているんだということを意識させることがポイントです。低学年の頃のビデオや写真などの記録を見せながら、今年もがんばる姿に期待しているといういことを伝えながら背中を押してあげましょう。

【高学年】プレッシャーから解放させる

高学年の子どもは、運動会を運営する側となります。年下の子どもたちのお手本になるように練習に取り組んだり、色んな役割を担ったりしなければなりません。責任感やプレッシャーなどで、体力的にだけでなく精神的にも疲れてしまうことも多くあります。しかし、団結することの素晴らしさや、達成感を味わうことができるなど、普段ではできない体験をするチャンスでもあります。それらを子どもに存分に味わってもらうためにも、影で大人が支えていくことが大切です。

声かけをするときには、挑戦していることを認めて褒め、ゴールを明確にしてげることがポイントとなります。

高学年への声かけ例

「あなたの存在がとても大きい」

「疲れながらも毎日頑張っている姿が素晴らしい」

「あと〇日で運動会だね。辛いこともあるだろうけど応援しているよ」

「運動会での立派な姿、楽しみにしているね」   など

子どもがやっていること、疲れていることを認めながらもやる気が出るような声かけをしてあげることが効果的です。

また、子どもが本音を吐き出せるような環境を作ってあげることもポイントです。話すだけでスッキリできること、家でしか言えない悩みを抱えている子どもも少なくありません。

高学年の子どもの中には、見守ってあげている方が安心できる子どもも多くいますが、表情が暗い、モチベーションが下がっていると感じたときには、大人から話を聞いてみましょう。「私が子どものときは、こんなことで悩んでたなあ」「そんなに頑張れるのにはきっと目標があるからだね。○○(子ども)は、今学校でどんなことをしているの?」など、まずは大人が心を開き、寄り添ってあげましょう。

【全学年】睡眠と食事の質にこだわり、会話が弾む声かけを

学校ではなかなか充分に休息をとることはできません。ですので、お家に帰ったらしっかりと休息や睡眠をとらせてあげましょう。睡眠を充分にとるということは、体力的にも精神的にもとても良いことです。夜更かしはできるだけ避けて、子どもが規則正しい生活が送られるようにサポートをしてあげましょう。

また、睡眠と同じくらい大切なのが食事です。体力がつかなければ、元気よく動くことはなかなかできません。運動会前の時期には、意識して体力がつくような、栄養バランスのとれた食事を作ってあげるようにましょう。料理から愛情が伝われば、子どもの励みになり、やる気も増すはずです。

そして、子どもが家でダンスや歌の練習をしたり、練習についての話をしてきたりしたときは、できるだけ付き合ってあげるようにすると子どもは喜びます。「今日おダンスはどこまで習ったの?」「学校でどんな練習したの?」「そんなことがあったんだ、大変だったね。」など、いつも親が子どものことに興味があるんだということ、いつも見ているということ、子どもの味方だということを感じさせる声かけをしてあげてくださいね。

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短大卒業後、小学校教員を8年間経験。その8年間の経験から、自分や教育に対する様々な疑問を抱き始め、まずは自分を変えようとヨーロッパへ留学。現場では得られないたくさんの経験を積み重ねるが、留学中も教育への関心はたえず、非常勤講師として小学校に勤務中。好奇心旺盛なため、やりたいと思ったことには進んで挑戦中。

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