親の離婚で子どもが困らないために。「子連れ離婚」を考えたときに、まずやるべきこと

子どものことを考えて、離婚を踏みとどまる家庭は少なくありません。しかし、子どものために離婚したほうが良いケースがあるのも事実。親権、養育費、子どもへの伝え方など「子連れ離婚」にはデリケートな問題が山積です。でも、マンガ形式なら楽しくスムーズに理解できるでしょう。
「子連れ離婚」の制度や手続きって複雑……
『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』(日東書院本社)は、日本実業出版社から刊行された『子連れ離婚を考えたときに読む本』が原作になっています。
発売と同時に大ヒットを記録し、17刷のロングセラーを記録。この原作を元に、子連れ離婚の最新情報とオリジナルストーリーを加えてマンガ化したものが、今回発売された『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』です。

本書の著者は、新川てるえさん。新川さん自身、離婚を3回経験しているそうです。現在はシングルマザーとして、家庭問題カウンセラーやコメンテーター、母子家庭を支援するNPO法人の代表など多方面で活躍しています。「ひるおび」などのメディアにも出演歴が多数あるので、顔を知っている!という方も多いかもしれませんね。
子連れ離婚の制度や手続きはとても複雑。「インターネットで調べたけれど難しくてイヤになった」という方も多いでしょう。
『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』なら、ポップなタッチのキャラクターたちが子連れ離婚のすべてをわかりやすく解説してくれます。インターネットの情報サイトや書籍などにありがちな「専門用語ばかりで頭に入ってこない」「文章ばかりで読みにくい」といったことはないので、一冊読み終えるころにはきっと“子連れ離婚マスター”になっていること間違いなし!

モラハラ夫に突きつける離婚
『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』には、子連れ離婚に必要な情報がたくさん詰め込まれています。
制度や手続き、届出書の記入例など王道の内容はもちろん、子どもへの伝え方、周囲への伝え方、離婚した相手との関わり方なども掲載されているのがポイント。親や周囲に聞きにくいことも、本書を読めばすっきり解決しそうですね。
『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』の主人公は、平凡な専業主婦。2人のかわいいお子さんに恵まれていますが、夫からの「俺くらい稼いでからものを言えって言ってんの!」「して当然のことをされたくらいで感謝なんて言ってらんねーよ」などのモラハラに日々耐え続けます。しかし次第に限界を感じて離婚を決意、勇気を出して夫に切り出しますが……。
このマンガを読んでいると、子連れ離婚の大変さを痛感します。夫婦としては限界を感じていても、「子どもからパパを奪うなんて」など子どものために葛藤する様子も描かれていて、わかる!の連続です。
でも、夫目線だと決してモラハラではないのがリアルなところ。実は、夫は「妻(実母)が夫(実父)を立てるのが当然」という昭和全開の家庭で育ってきたので、それがデフォルトとして刷り込まれていたのです。
「家のことは妻がやる」「浮気もしない暴力もない借金もない」、それが夫にとっての“家族”の形。決して悪意があるわけではないのですが、価値観が根本的に異なるからこそ、お互いに「なんであの人はああなんだろう」とすれ違っていったのです。
夫婦のストーリーもリアルだし、子どもの受け取り方もリアル。今、離婚を考えていてもまだ考えてなくても、きっと“いつか”のときに役立つ本だと感じました。

『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』では、子連れ離婚のすべてが丁寧に解説されています。
子どもにとっては、いつまでも大好きなパパとママ。制度や手続きはもちろん、子どもへの伝え方もしっかり描かれているので、“離婚”の2文字が頭に浮かんだことがある方は、手に取ってみてもいいかもしれません。
離婚は、親にとっても、子どもにとっても新しい人生の第一歩。家族みんなが笑顔の毎日を送れるような、後悔のない決断をしていけるといいですね。
<参考資料>
『マンガ 子連れ離婚を考えたときに読む本』(日東書院本社)
※サムネイルと本文内の画像の一部は、出版社の許可を得て書籍内のイラスト画像を流用しています。

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