「コロナ陽性」で“申請した人だけ”がもらえるモノとお金

手洗い・消毒・マスク…。いくら気を付けていても防ぎきれない新型コロナの感染リスク。いつ誰が感染してもおかしくないからこそ、いざという時の情報は押さえておきたいもの。
そこで今回は、家族で新型コロナに感染した筆者が、「コロナ陽性者がもらえるお金やモノ」、そして「備えておくもの、入手すべきもの」を紹介します。申請しなければもらえないものばかりなので、覚えておいてくださいね。
目次
1週間分の食料品や生活物資をもらえる
私の住んでいる東京都世田谷区では、コロナ陽性者に対し、7日間分の食料品や生活物資を支援してくれるサービスがありました。
食料品は1人につき、飲料水・缶詰・ご飯・レトルト食品などが大量に入った段ボールが3箱。わが家は筆者と子ども2人が感染したので3人分お願いしたところ、ものすごい量が送られてきてビックリ! どれも体調不良時に手間をかけずに食べられる、栄養面も考えられたラインナップでした。

生活物資のほうは、トイレットペーパー・BOXティッシュ・ポカリスエット・カップスープが入った段ボールが1人1箱届きました。

ちょうど都内の感染者が1日1万人を超えていた時期なので、申し込みしてから届くまでに1週間ほどかかりましたが、とてもありがたいサービスですよね。
申し込み方法は、次のいずれか(世田谷区の場合)。
- 自治体のHPから申し込みをする
- 医療機関から「新型コロナウイルス感染症 発生届」を受理した翌日を目途に、療養に関する案内がショートメッセージ(SMS)で送られてくるので、そこからの申し込む
自治体によっては、物資等の支援を行っていないところもあるので、まずは住んでいる自治体のHPなどで確認してみてください。
掛けている保険がコロナ対応になっていることも
新型コロナが流行する前に加入した保険でも、感染症に対応しているのものなら給付金がもらえることがあります。また、気づかない間に加入している保険の補償内容が変わっていて、新型コロナに対応していることもあります。
私の場合、母がたまたま保険会社で働いているので教えてもらえたのですが、まさか自分が掛けていた保険で給付金が下りるとは知りませんでした。
我が家では、掛けていた保険のうち2つの保険が新型コロナ対応になっていて、筆者と子ども2人分で総額317,208円(遅延利息含む)が給付されました。掛けていたのは、入院1日2700円・通院が1800円の保険と、入院一時金50,000円・入院1日5000円の保険です。
筆者も子どもたちも入院をしていませんが、新型コロナの場合、自宅療養期間は入院とみなされ、入院手当がもらえることもあるようです。掛けている保険によるとは思いますが、「入院していないから……」と思わず、まずは保険が適応になるかどうか保険会社に確認すると良いでしょう。
早めにPCR検査をした方がもらえる金額が多かった
基本的に新型コロナウイルス感染症の陽性者の療養期間は、何らかの症状(発熱、のどの痛み、咳など)が出た発症日を0日とし、10日間となっています。
しかし10日分の入院給付金がもらえるのかと思いきや、私が掛けていた保険では、「医療機関で陽性と判断された日から解除日まで」が入院期間とされるようで、まるまる10日分の入院給付金はもらえませんでした。
保健所や医療機関がひっ迫していたこともあり、最初に発熱した次男は4日後にようやくPCR検査を受けることができたのですが、給付の対象は「PCR検査で陽性と判断されてから解除日」まで。そのため入院保険金は6日分でした。
一方、一番最後に感染した長男は、発熱した翌日にPCR検査を受けることができたので、8日分の入院保険金をもらうことができました。「おかしいな」と思ったらすぐに受診しPCR検査を受けることをおすすめします。
傷病手当金がもらえることも
自分自身が新型コロナ陽性者になってしまい会社を休まなくてはいけなくなってしまった場合、傷病手当金をもらえることもあります。
傷病手当金は、業務外の事由による病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給してもらえるもの。ただし、この期間は給与の支払いがないことが条件となっています。
筆者は自宅療養中に在宅で勤務していた期間があったので傷病手当金はもらえませんでしたが、休める方は、無理をせずゆっくり休んでもいいかもしれませんね。申請書は全国健康保険協会のHPからもダウンロードできます。
備えておくもの、入手すべきもの
PCR検査キット
我が家の場合、次男の保育園で新型コロナ陽性者が出て、濃厚接触者になってから数日後に次男が発熱。保健所や医療機関にかかる前に、自宅にたまたまあったPCR検査キットで検査したところすぐ陽性とわかりました。
この検査キットがあったおかげで、すぐに職場に連絡して休暇をもらい、長男は学校を休ませ、夫は離れて生活してもらうなど、家族全員が感染しているという最悪のパターンに備えた行動ができました。
あやしいと思ったらすぐに対応することができるように、自宅で簡単に検査することができるPCR検査キットを、家族の人数分用意しておくのはおすすめです。
陽性証明書
保健所で発行してもらえる陽性証明書は、保険金の請求時などに使用する可能性が高いものです。陽性証明書の発行までの期間も1ヶ月程度かかったので、陽性が分かった時点で早めに請求しておくと、その後の保険金の請求をスムーズにすることができます。
筆者は保健所のHPから申請書をダウンロードし郵送で申請しましたが、管轄の保健所によって対応の仕方が違う場合もあるので、HPで確認してください。
保険会社によっては、医療機関が発行した証明書で保険金の請求ができることもありますが、証明書を発行すると手数料がかかってしまうので、お金をかけたくない方は、保健所にお願いすると良いでしょう。

感染者が減少傾向にあるとはいえ、まだまだ油断はできません。いくら予防をしていても防ぎきれないものだからこそ、もしもの時の対処法を確認しておきたいですね。
<参考資料>
・世田谷区「新型コロナウイルス感染症と診断された方へ」
・全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」

教育に関する有識者の皆さまと一緒に、子を持つお父さん・お母さんでもある「ソクラテスのたまご」編集部のメンバーが、子どものために大人が知っておきたいさまざまな情報を発信していきます。