収入や知名度は…将来子どもが就く職業について「親が気にかけている」意外なポイント

子どもの将来、楽しみですよね。お子さん本人がやりたいことができるのが一番! でも親としては、収入や知名度も気になるところ。将来子どもが就く職業について、親はどのようなポイントを意識しているのでしょうか? 保護者2836人へのアンケートで、意外な本音が見えてきました。
多くの子どもたちが将来の夢を持っている
株式会社栄光は2023年9月、保護者2836人(子どもが小学1年生~高校3年生)に対して「小中高生の家庭の職業観に関する意識調査」をおこないました。
まず、「子どもには将来就きたい職業がありますか?」という質問から。アンケート結果はこのようになりました。

小学生はがっつり夢を持っているようですね。中学生になると、現実を見てちょっと迷うのでしょうか。高校生は進路選択の時期ということもあり、再び「ある」の割合が増加しています。
では、お子さんは夢を叶えるために何か努力をしているのでしょうか?

小学生と中学生はほとんど同じような数値になりました。それに対して高校生は、8割以上が「取り組んでいることや努力していることがある」と回答しています。
高校生は、希望の職業に就くために志望校合格を目指すという感じでしょうか。小学生や中学生も、早いうちから将来へ向けて取り組んでいてすごい!
子どもの職業観・勤労観を育むために家庭でやっている具体的な取り組みについて、保護者からはこのような声が寄せられました。
なりたい職業の方がいる場所へ頻繁に通い、その方が日ごろどのような仕事をしているのか実際に見てもらい、どうすればその職業につけるのか、調べたり考えたりする時間を増やしています。
(小学5年生保護者)
看護師を目指しているため、病院の職業体験などに参加している。また母が歯科衛生士であるため、職場見学をしたり、参考になればと思い仕事の話を伝えたり、中学時代からオープンキャンパスに行って色々な大学を見たりしている。
(高校1年生保護者)
目指している職業に就くために必要な資格、または資格を取るためにどの学部に進学するかなどを積極的に話す。
(高校1年生保護者)
保護者や親戚の仕事での出来事などを子どもに話しています。また、どんな性格や特性がその仕事に向いていると考えるか、子どもの性格についてなど、話し合うようにしています。子どもが興味を持った職業については、図書館で本を借りてきて親子で読むようにしています。
(小学4年生保護者)
なりたい職業が身近にあるなら、とても参考になりますね。家庭ごとにいろいろ工夫されていることもわかります。
「親が気にかけている」意外なポイント
子どもが将来の夢を見つければ、今の生活にさらにハリが出てきます。「なりたい職業に就くために勉強がんばるぞ!」なんてブースターにしてくれるかもしれません。
「将来、子どもが就く職業について、保護者として気にかけたいポイントは何ですか」と質問すると、このような結果になりました。

ダントツのトップは、「子どもの好きなこと・得意なこと・資格が生かせる」でした。たとえば「野球が好きだから野球選手になる」というように、好きなことをそのまま仕事にできたら最高ですね。
小・中・高校生と年齢によってバラつきはあるものの、「収入」「個人の働きやすさへの施策・取り組みが充実している」「安定していて長く続けられる」もほぼ同じような割合で選ばれています。
一方、知名度はそれほど重要ではないようです。「有名な企業かどうか」は1%程度の回答率でした。不況下で安定思考一辺倒かと思いきや、「知名度のない会社でも我が子がやりたいと言うならそれを見守る」という親心がうかがえますね。

将来子どもが就く職業について、もっとも「親が気にかけている」ことは、「子どもの好きなこと・得意なこと・資格が生かせる」かどうか、でした。収入もなかなかの回答率ですが、上記の回答に比べれば半分程度。一方、知名度はほとんど気にならないようです。
お子さんの将来、楽しみですね。家族一丸となり、夢に向かって進んでいきましょう!

教育に関する有識者の皆さまと一緒に、子を持つお父さん・お母さんでもある「ソクラテスのたまご」編集部のメンバーが、子どものために大人が知っておきたいさまざまな情報を発信していきます。