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2022.10.12

「片づけ力」を養えば、「時間管理術」と「やり抜く力」も同時に身につく。そのわけは…?

片付けてもすぐ部屋が散らかる…。その度に子どもに「片付けなさい」とイライラしてしまうママもいるのではないでしょうか。
お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは、小学生でも子どもが自ら片付けられるようになる方法があるといいます。さらに、「片付け」を通して目標を達成するための力が身にくのだとか。そんな魔法のような片付け法を紹介します。

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「片付け」で養える力とは

「片付け」が「時間管理術」や「やり抜く力」とどのような関係があるのか。

一見、関係がないように思えますが、お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さんは、特別講座「小学生なのに自分でやり抜く子どもになれるお片づけ」の中で、「片付け」の中にはさまざまな力を養う要素があると伝えています。

①「いるもの」か「いらないもの」かを判断する力 = 決断力
②どのように片付けるかを考えて、組み立てる力 = 段取り力
③頭で思ったことを行動し、実践する力 = 行動実践力

この「3つの力」は、自分の夢や目標を達成するために必要な力ともいえます。そしてこの力は、大人になって社会とつながりを持つうえでも大切な“生きる力”でしょう。

片付けができない理由は?

では、実際どのようにしたら、子どもが自ら片付けをしてくれるようになるのでしょうか。

小学生の親子約500名を対象に「片づけは好きですか?」とアンケートをした結果では、74%の子どもが「とても嫌い(または苦手)」または「あまり好きではない」と回答しています。

その理由は、「片付け方がよくわからない」「すぐに終わらないから今やりたくない」「片付けてもパパやママに怒られる」と、片付けに対してネガティブなイメージからきていることが多いよう。

一方で、片付けをしないことで「物が見つからなくて探すのが大変」「忘れ物が増える」「散らかっているとみんなが困る」などとデメリットがあるものわかっているようです。

西崎さんは、「親任せな状況を卒業して自分で考えて片づけをする基礎固めをスタートするのは小学生がベスト」と伝えています。反抗期になってからでは、片付け習慣を身につけさせるのも一筋縄ではいかないそうです。

たしかに、自分で片付けられないまま反抗期を迎えてしまった子ども部屋を想像すると恐ろしい…!

実際、子どもに片付けさせるよりも親が片付けてしまったほうが早いのですが、「片付け方がよくわからない」という子どもの気持ちに寄り添って、一緒に「片付け」に向き合うことは、後々の事を考えるとお互いのメリットにもなり、いいタイミングなのかもしれませんね。

片付けの基本ステップ

では、実際どのようにして「片付け」をさせたらいいのか。具体的な「片付けの基本ステップ」を紹介します。

①分ける

まずはすべてのモノを取りだし、4つのグループに分けます。分ける際は床にマスキングテープを貼り、4つのマスを作るのと仕分けがしやすいそうです。

<4つのマス>
1.使っているもの
2.使っていないもの
3.時々つかうもの
4.わからないもの

②仕組みをつくる

4つのマスに分けることができたら、それぞれのモノを収納する場所を決めます 。場所を決める際には、似ているものは同じ場所に収納するのがポイントです。

この時、よく使うものは出しやすいところに置き、できるだけ1アクションで取り出せるように工夫するのが、散からない部屋を作るコツだそうです。

「わからない」モノはとりあえずまとめて箱に入れ、後で考えます。

③ルールを作る

キレイに片付けることができても、きれいな状態をキープするはなかなか難しいですよね。

キレイな状態をキープするためには「ルールを作る」ことが大切だと西崎さんは言います。

たとえば、「寝る前の5分は片付ける」「1つ買ったら1つ捨てる」など、キレイを保つためのルールを子どもが考え決めます。子ども自身が決めることでルールを守りやすくなるそうです。

ルールの数があまり多いと負担になってしまうので、3つ~5つ程度に抑え、忘れないように紙になどに書いていつでも確認できるようにするものポイント。

実際にルールを決めても、時間的に守るのが難しかったり、やってみて気がつくこともあるので、新学期や新学年になる時など、節目にもう一度見直すサポートをしてあげましょう。

「時間管理術」や「やり抜く力」を身につける方法

「片付け」の方法がわかったら、「机の上の片付けは何分でできるか」など、それぞれの片付けにかかった時間を調べて可視化させます。

片付けだけでなく、「お風呂に入るまでに何分かかるか」「宿題はどれくらいでできるか」など、毎日の生活の中で、どんなことにどのくらい時間をかけているかがわかるようになると、次のこともわかるようになります。

・どうしてやらないといけないことが終わらなかったかがわかる
・何の時間を短くしたら時間が増えるのかがわかる
・どうしたら1日でやること、やりたいことができるのかがわかる

実際にかかった時間を書き出してみると、やりたかったことや目標だと思ってることに対して何が足りないのかがわかるようになります。そして、目指しているところまでの差がありすぎると感じた場合は、どうやったら目標に着実に近づくことができるかを考え行動します。

この、「可視化し、気づき考え、行動する」を繰り返すことが、「時間管理術」や「やり抜く力」を身につけることに繋がるのだそうです。

片づけを習慣化させる方法

一度きれいに片付けた状態をキープするためには「片付けを習慣化」する必要があります。でも習慣化するには最低でも21日間同じ行動をとらないといけないそう…。

そこで、スムーズに片付けが「習慣化」できるようになるための3つのコツを紹介します。

習慣化する方法

1.やる気をアップすること

初めからたくさん頑張ろうとすると、継続することが辛かったり、できなかったときに自分を責めたりして、嫌なことに変ってしまいます。

継続するためには、まずとても簡単なことからはじめ、「できた」という成功体験をたくさん積み続けることがコツです。

小さいことや簡単なことから始め、できる範囲を少しずつ広げていくことで、できることがどんどん増え、「続けたい」という感情が生まれ、やる気アップにつながるのです。

2.行動のハードルを下げること

人は習慣化したいもののハードルが大きい場合、続けることが苦痛になってしまいます。行動に行きつくまでにハードルがいくつかあるだけで、人はそれに取り組むことが面倒くなってしまうもの。

モチベーションが下がるのを防ぐためにも「○○するだけ」といったように、過程のハードルを低くするように工夫するのがコツです。

3.ご褒美の仕組みをつくる

人が何かを達成したいというモチベーションを持つのは、脳が報酬を求めるからなのだそうです。やることよって「プラスの感情を得る」ことが継続するコツです。

お片付けを「褒めるためのツール」として使うのは、子どもの自己肯定感もアップする、とてもいい方法かもしれません。

「親の背を見て子は育つ」ということわざがあるように、親が片付けられるかどうかは子どもの片付けにも大きく影響していると西崎さんは言います。

実際、片付けができない人の6割は実家が片付いておらず、片付けができない人の2割は親が片付けてくれていたという、おもしろい調査結果もあるそうです。

子どもに「片付けなさい」という前に、まずは親自身の片付け習慣がきちんとできているかを見直しつつ、子どもと一緒に「片付けを習慣化」するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

<参考資料>
株式会社Homeport 日能研に通う親子約500名が参加。苦手な片づけを習慣化し、受験に役立つ「時間管理」も身につける方法をお片づけ習慣化コンサルタント西崎彩智がお伝えしました(PR TIMES)

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友奈

モンテッソーリ教育を行う幼稚園での教諭歴4年、保育士歴5年の経験を経てライターに。育児・教育に関する記事を執筆。現在は小1・2年の男の子を育てる母でもある。 幼保の現場で培った経験を自身の子育てに活かしながらも、現場では見えなかった子育ての難しさを感じ日々奮闘している。幼稚園教諭・保育士・母としての経験が、子育てに悩むママの力になる情報を発信できるよう目指している。

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