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2022.09.22

【女の子の発達障害】ADHD・ASDの特徴や年代別の悩み、親ができるサポートとは

問題行動が少なく発見されづらいといわれる女子の発達障害。ですが、中学生以降、特性によって人間関係や仕事、恋愛面などで生きづらさを感じることも多いよう。そこで、女の子のADHD・ASD特徴や年代別の悩み、子どもとの接し方を臨床心理士・公認心理師の毛利三貴さんが解説します。

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記事を執筆したのは…

毛利三貴さん臨床心理士・公認心理師

大阪出身。大学院在籍中から発達障害支援に携わり、修了後は発達障害者支援センター職員として勤務。現在は公的機関の心理職として復帰し9年目。不登校を中心に、青少年及びその保護者への相談活動を行っている。

発見されづらい女の子のADHD・ASD

発達障害は性別によって発現率に男女比があり、その理由は、染色体の違いや、男女で情報処理の仕方が異なることなどがいわれています。

中でも注意欠如・多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)は、男の子に多いといわれてきましたが、最近では、女の子の場合は、単に少ないのではなく、発見されづらいことが指摘されています。

実際にADHDと診断される男女比は、学童期の場合「3:1」の割合で男の子が多いですが、成人になると「1:1」に近づくといわれています。

年齢が上がるにつれて医療機関に助けを求める人が増えるということは、発達障害の女の子は年齢があがるにつれ生きづらさを感じることが増えるからかもしれません。

では、どんな困りごとがあるのかを解説する前に、まずは注意欠如・多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴について解説していきましょう。

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ADHD(注意欠如・多動性障害)の特徴

ADHDは、以下のような特性から日常生活に困難が現れる状態です。

  • 気が散りやすく、一つのことに長時間注意を集中できない(不注意)
  • 落ち着きがなく動き回る(多動性)
  • 行動を抑えることが苦手(衝動性)

上記のような行動は、5歳以前からみられ、学校、家庭、職場など複数の場面で困難が見られる場合に診断されます。

女の子のADHD(注意欠如・多動性障害)

ADHDの場合、多動性や衝動性が目立つ男の子に対して、女の子は周りへの影響が小さい不注意傾向が目立つため気づかれにくい傾向があるといわれています。

例えば、落ち着きがなく授業中に席を立ってしまうような行動は、周囲からみてもわかりやすく、気付かれやすいものです。しかし、授業中にほかのことに意識が向いていて教師の話を聞いていなくても周囲は気付きにくいですよね。

また、多動の特性が動きではなく「おしゃべり」という形で現れることもあります。周囲から問題行動として捉えられることが少ないために、発見が遅れることが指摘されています。

女の子発達障害イメージ

自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴

自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴は下記です。

  • 人との関わりやコミュニケーションに困難がある
  • 興味や関心が狭く特定のものにこだわる
  • 感覚の過敏さや鈍さがある

上記の症状はだいたい2〜3歳ころまでに現れますが、症状の現れ方や程度はさまざまです。

言葉の発達が遅れている子もいれば、言葉は流ちょうに話すけれど一方的な会話になってしまうという子もいます。こだわりの種類や強さも人によって異なりますし、感覚過敏もどんなところに現れるかや強さが人によって異なります。

女の子の自閉症スペクトラム障害(ASD)

幼少期には、物を一列に並べたり、車のおもちゃのタイヤをクルクル回して眺めたりと言うASDの典型的な行動は、男の子に見られることが多く、女の子にはあまり見られないようです。

そのため、女の子の自閉症スペクトラム障害(ASD)は、幼児健診などでも見逃されることがあります

言葉の遅れがある場合、人に対する興味や関心が薄いため、ひとりで遊んでいることが多い子だと認識されることはあるでしょう。しかも、自己主張が強くない子であれば、周囲からは単におとなしい子と思われるかもしれません。

さらに、言葉の遅れを伴わない女の子のASDの場合は、よくしゃべり、ある分野の知識が豊富で、一方的な会話になっていても、マイペースな子くらいに思われていることもあります。勉強がよくできる子の場合は周囲には優等生と思われているので、さらに発見が遅れることにつながります。

女の子のADHDの特徴

発達障害の女の子が生きづらい3つの理由

発達障害の女の子が生きづらい理由は、大きく3つにわけられます。

【理由①】性と身体の問題

思春期になると第二次性徴が始まり、月経がはじまったり、胸が膨らんできたり、さらには心理的にイライラしたり、頭痛や腹痛などさまざまな不調があらわれます。

これらは多くの女性が経験することですが、発達特性のある女性は変化に対応することが苦手なことも多く、自分の感情や身体感覚を上手く伝えることができず、精神的に不安定になります。

【理由②】女性ならではの対人関係

小さい頃は人間関係もそれほど複雑ではありませんが、思春期以降の女の子は、仲の良い子たちでグループを作り、その中で空気を読みながら人間関係を築いていくようになります。

そして、その中でいわゆるガールズトークのスキルを求められます

多くの女の子たちは、周りの雰囲気から自然と適切な振る舞い方を感じ取り、適応していこうとします。しかし、発達障害の女の子は、その場の空気や暗黙のルールを感じ取ることが苦手なため、周囲から浮いてしまったり、それがいじめにつながったりすることもあります。

女の子の発達障害は人間関係が複雑になる思春期以降に、その特性が見えやすくなります。

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【理由③】女性に求められる役割

ジェンダーフリーが求められる時代になっても、女性に求められる役割、女性はこうあるべきという考えは、今でも根強く残っています。

幼児期は周囲から求められることにそれほど男女差はありませんが、成長するにつれて女性特有の人間関係の形や女性らしさを求められるようになります。

女性らしい身だしなみや振る舞いができないと、「どうしてできないの」と責められたり、できない自分が嫌になったりしてしまいます。

ひとことで「身だしなみ」といっても、服装、髪型、ムダ毛の処理…と、実はたくさんの項目があります。食事のマナーなども周囲からの評価の的になります。

また、家事を段取りよくこなすことや、人に対する細やかな気配り、子育てについても、まだまだ女性の役割として求めらる空気が強いので、その役割をこなせないことを非難されたり、自分の個性を認めてもらえないことで自己評価が低くなってしまうことがあります。

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【学童期】ADHD/ASD女子の悩み事

発達障害の女の子の悩みや生きづらさは、成長するにつれて変わっていきます。

学童期は、幼児期よりも長い時間、集団での生活が求められます。ほかの子との違いが少しずつ見えてくる時期です。

【学童期】ADHDの女の子が抱える困りごと

  • 授業中先生の話を聞いていない
  • 忘れ物が多い、宿題を忘れる
  • 持ち物の管理ができない
  • ノートの字が汚い
  • 友達の話を聞かない
  • 借りたものを返すのを忘れる、なくす

学童期では、ADHDの女の子は持ち物の管理や勉強面などで他の子よりできなさが目立つことがありますが、持ち前のエネルギーと明るさで、周囲からは受け入れられていることもよくあります。

【学童期】ASDの女の子が抱える困りごと

  • 友達との会話についていけない
  • 独特の雰囲気や言葉をからかわれる
  • 人の話を信じすぎて面白がられる
  • ルールに厳しく、守らない人を許せない

ASDの女の子は、友達と積極的に関わらないことで大人が気にしてくれることもありますが、大人しい子や少し変わった子と思われているだけということもあります。

友人との接し方についても、思ったことをズバッと言ったり、一緒の空間にいても一緒に遊ばず、自分の好きなことをしたりなどの行動がみられますが、どちらかというと本人はあまり気にしておらず、親のほうがやきもきしているだけということも少なくありません。

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【思春期】ADHD/ASD女子の悩み事

思春期以降は特に友人関係の悩みを抱えることが多くなります。小学校高学年ごろから、女の子は数人のグループに別れ、いつも一緒に過ごすようになってきます。

流動的だった人間関係が「いつものメンバー」のグループに固定化していき、グループ内で、うまく立ち回らなければ、孤立してしまうかもしれないという不安に駆られながら自然と周囲に合わせて適応しようとしていきます。

また、思春期は第二次性徴により、体に変化が出てくるほか、他人の目が気になっていきます。自分と他人との違いが大きく感じ、友達との間にも優劣を感じやすくなります。

【思春期】ADHDの女の子が抱える困りごと

  • 自分の話したいことを周り気にせず話し続けてしまう
  • 思ったことをすぐ口に出してしまう
  • すぐに仕切りたがる
  • 異性と接し方がわからない

発達障害の女の子にとって、困りごとのひとつがガールズトークです。その内容はおしゃれや恋愛、うわさ話や誰かの陰口など多岐にわたり、話題がテンポ良く変わっていきます。

ときには話題が逸れたり、それぞれが自分の話したいことを思い思いに話したり、皮肉や冗談なども織り交ぜながら展開していきます。

ADHDの女の子は、人の話に割り込んだり、思ったことがすぐ口にでてしまうので、本人には悪気がなくても、嫌がられたり怒らせたりしてしまいます。

また、周囲の女の子たちの変化も気にせず、思春期になっても、小さいころと同じように男の子と関わっていきます。ガールズトークが苦手な分、男の子と一緒にいる方が気楽だと思う子も少なくありません。

それなら、男の子と一緒にいればいいかというと、それもトラブルの種になります。異性とばかり一緒にいると、周りの女の子から反感を買ってしまうこともあるからです。周囲の女の子に疎まれたり、次第に女子グループに居づらくなって孤立してしまうことがあります。

【思春期】ASDの女の子が抱える困りごと

  • 固定化した女子グループに入れない
  • ガールズトークについていけない
  • 異性との関係に無頓着
  • ブラジャーや生理用ナプキンの着用を嫌がる
  • 女性ホルモンによる身体の変化に不安定になる

ASDの女の子は、興味の無い話題に加わること自体が得意ではない上に、相手の気持ちが読めなかったり、あいまいな話や冗談を理解することも苦手なため、会話についていけないことがあります。また、相手に合わせようとしすぎて、疲れてしまうことも少なくありません。

また、体型の変化に応じて、着用する衣服も変えていく時期ですが、衣服へのこだわりや感覚過敏から女性下着の着用にストレスを感じることや、身体の変化を敏感に感じ取って不安定になりパニックになることもあります。

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【成人後】ADHD/ASD女子の悩み事

成人後(18歳以降、結婚や就職の時期)になると、これまで頼りにしていた親や先生から自立し、一人の大人としての行動が求められるようになります。

突然社会に放り出され、失敗しても自己責任になってしまうのです。

さらに社会的な役割が増え、やることも増えます。職場では与えられた仕事を決められた期限内にこなさなければならず、自分のミスは上司や同僚など周りにも影響を与えます。

家庭では家事やお金の管理などを自分でしなければならなくなることに加え、パートナーやその家族、子どもやママ友との関係など、人間関係も広がります。

職場や家庭での生活がうまくいかなくなることで、はじめて発達障害の症状に気付く人もいます。

【成人後】ADHDの女性が抱える困りごと

  • 相手の話をきちんと聞かず自分の主張をしてしまう
  • 仕事を効率よくこなせない
  • 仕事で集中力が続かずミスが多い、聞き落としが多い
  • 必要な書類などをなくす
  • 家事を段取りよくできない
  • 片付けや整理整頓ができず、家の中が散らかる
  • 金銭管理が苦手、衝動買いが多い
  • アルコールや買い物、ゲーム等の依存症になりやすい

ADHDは、ルーティンワークが苦手だったり、プランニングができず思い通りの結果にたどり着けないということが起こりやすいです。

【成人後】ASDの女性が抱える困りごと

  • 身だしなみに気を配れない
  • 職場での人付き合いが上手にできない
  • 接客や電話応対等、融通が求められる仕事がストレスになる
  • 変更や例外に対応できない
  • TPOに合わせた服装ができない
  • ご近所付き合い、ママ友付き合いができない

ASDでは地道な作業を淡々とこなすことは得意ですが、融通が求められる仕事や急な予定変更に対応することは苦手です。

ADHDでもASDでも、職場では自分の能力と仕事とのミスマッチが問題になります。特性にあった仕事を見つけることが重要です。

一方、家庭では妻や母になると求められる役割が増えていき、しなければならないことも大幅に増えます。ですが、発達障害があると複数のことを同時にこなすことが難しいため、完璧にこなそうとするほど追い込まれていってしまいます。

「女性はこうあるべき」という考えに縛られず、本来の自分を理解してもらい、自分の個性を自身が認めてあげることが大切です。

発達障害と女性らしさの関係図

人付き合いを楽にする4つの対策

ここまで解説したようにさまざまな困りごとを感じながら生きていくADHD・ASDの女の子(女性)ですが、特に悩みがちなのが女性グループ内での立ち回り方やコミュニケーションについてではないでしょうか。

そこで、人間関係を少しでもうまく築けるよう、いくつか対策を紹介します。

【対策①】周囲に理解を求める

集団でのコミュニケーションが苦手なら、まずはそのことをグループの子たちに理解してもらうことが大切です。「悪気はないんだけどついつい言ってしまうんだ、ごめんね」「自分から話をするのが苦手なんだ」、「空気読めなくて変なこと言ってたら受け流してね」など先に伝えておけば、周りの子に「この子はこんなキャラなんだ」と、受け止めてもらえるかもしれません。

【対策②】相手に合わせ過ぎない

相手に合わせすぎて疲れてしまうことも問題です。あまりに周囲に合わせようとして、過剰適応になってしまう子も多いのです。つらいのにギリギリまで頑張ってしまい、ある日突然電池が切れたようになってしまう。そうなる前に、周囲の人が気付いてくれればよいのですが、一見がんばって適応している様子なので、助け船を出してもらえないこともあります。

休憩時間や放課後などにひとりになれる場所で静かに過ごしたり、自分のやりたいことをして心を落ち着けたりといった、自分のペースで行動できる時間を持つようにしましょう。

【対策③】居心地がいい相手を探す

この人とはうまくやっていくのが難しいなと感じたら、無理にその人に合わせて一緒にいる必要はありません。

集団の中には自分と同じタイプの人間が必ずいます。人と話すのが苦手だったり、男女の恋の話より趣味の話をしたい人もいます。一緒にいて居心地がいいなと思える相手を探してみて下さい。

無理をせず、自分を出しても会話ができる相手と話すようにしましょう。自分のことをわかってくれる相手には、時には「私は一人でいる時間も好きだから」と伝え、自分だけの時間を大切にすることができます。自分はどんな人間関係ならうまくやっていけるのかということを一度じっくり考えてみてください。

【対策④】当事者グループに参加する

さらに、居心地のよい人間関係を求めて、もう一歩踏み出したいと思うなら、同じ発達障害の当事者のグループなどに参加してみるのもよいと思います。話が合うだけでなく、周りの人とうまくやるための方法などを情報交換できるかもしれませんよ。

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ADHD/ASD女子に必要な性教育とは

周りの女の子たちは、思春期になると何となく「性」を意識しはじめ、周りの様子をうかがいながら異性との関わり方や距離感を自然と身につけていきます。しかし、発達障害の女の子は自然と察することは苦手です。

例えば、恥ずかしさを感じにくいために、人前で着替えたり、下着が見えていても気にしないなどの行動から、異性に誤解を与えてしまうこともあります。

男女のトラブルに巻き込まれないためには、異性との接し方について、具体的にに教えてあげることが大切です。

異性の前でしてはいけない行動などを教えるだけでなく、相手につきまとうストーカー行為は相手が嫌な気持ちになるということや、男性と付き合ってからのステップなども必要な知識です。

「こんなことは大体わかるだろう」と思わず、一緒に確認していくことで、思い込みや誤解から起こる異性とのトラブルを回避することになります。

例えば、次のようなことを話しておきましょう。

男女間トラブル対策に教えておきたいこと

  • 男性に誤解を与える行動(人前で着替える、スカートをはいている時に足を大きく開くなど)について
  • 異性の前でしてはいけないこと(体を触る、じろじろ見る、近づきすぎるなど)
  • 異性の前で話してはいけない内容(性の話)
  • 相手の気持ちを確認する(相手は嫌がっていないか、自分と同じ気持ちか)

また、性教育を受けていない女の子たちは、性的な被害にあう危険性も高くなります。危険に繋がる行為や状況を知っていれば、それを回避する事に繋がります。

次のようなことを話しておきましょう。

性犯罪に合わないために教えておきたいこと

  • 異性との性行為のリスク(望まない妊娠、性病について)
  • 自分の身を守る方法(「いやだ」「やめて」と言う、助けを求める、逃げるなど)
  • 被害に遭いそうな危険な場所(お店のトイレや繁華街など)
  • 身体やプライベートゾーンを触られたり、触られそうになったら大人に相談する
  • 出会い系やSNSで知らない人と会うことの危険性
  • 暴力をふるう人やお金を要求する男性とは付き合わない

年齢が上がると、家族と性の話はしにくいものです。ですから思春期以前から「性」について家庭内で教えていくのがよいと思います。

家庭内では「性の話」をオープンに話せるような環境をつくっておくのがよいでしょう(あわせて家庭の外ではオープンに話さないことも伝えましょう)。最近では、家庭における性教育についての書籍もあるので、一緒に読んでみるのもよいと思います。

恋愛や結婚など男女の関係で最も大切なのは「自分も相手も大切にすること」です。

自分を大切にしてくれる人はどういう人なのか、一緒に考えてみてください。自分を大切にするとはどういうことなのか、大切にしてくれるとはどういうことなのかという判断基準を育てていくことで、思春期に異性との関係について考えるときに、「口ではあなたのことを好きだと言っているけど、その行動はあなたを大切にしてくれていると言えるのかな」と、異性との関係を振り返ることに繋がります。

一緒に話し合い、考えることは、必要な時に親へ相談できる関係性を築くこと、交際相手を紹介することの大切さを伝えることになりますよ。

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毛利三貴

臨床心理士・公認心理師。大阪出身。大学院在籍中から発達障害支援に携わり、修了後は発達障害者支援センター職員として勤務。その後、結婚を機に退職し専業主婦を経て、現在は公的機関の心理職として復帰し9年目。不登校を中心に、青少年及びその保護者への相談活動を行っている。プライベートでは三児の母で、自身も育児に奮闘中。

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