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2019.03.17

通信制高校を選択するメリットと教育の可能性

少し前までは「毎日通う」ことが当たり前だった高校ですが、昨今ではインターネットを活かした「通信制高校」を選択する生徒が増えています。なぜ「通信制高校」を選択する生徒が増え続けているのでしょうか。通信制高校での勤務経験のある著者が「通信制高校」を選択するメリットと教育の可能性お伝えします。

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インターネットを活かした “通信制高校”という選択

近年インターネットを活かした通信制高校を学びの場として選択する生徒が増えています。

文部科学省の基本調査では平成5年に15万7003人であった通信制高校の生徒数は平成30年には18万6502人へと増えています。

なぜ、通信制高校を選択する生徒は増え続けているのでしょうか。

その理由のひとつが、通信制高校は生徒ひとりひとりのペースで勉強できる環境にあるためです。

多くの通信制高校ではレポートを提出し、スクーリングに出席して単位認定試験に合格することで単位が取得できる流れとなっています。

そのため毎日の通学する必要がなく、好きなことや夢の実現のために時間を有効に使うことができます。

通信制高校の詳しい概要は、以下の記事をご覧ください

通信制高校とは|学校生活や卒業後の進路、メリット、デメリットをわかりやすく解説します
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通信制高校を選択した生徒とは?

では、通信制高校を選択する生徒はどのような子どもたちなのでしょうか。

あまり知られていませんが、これまで多くのスポーツ選手や芸能関係の仕事に携わっている生徒が通信制高校で学習し、仕事との両立を果たしています。

フィギュアスケート選手として世界的に活躍している紀平梨花選手もそのひとり。N高の生徒です。

N高は角川ドワンゴ学園が2016年4月1日に開校した高校で、紀平選手は練習の合間にスマートフォンを使用して学習を進めています。

このN高では、レポート提出をオンライン上で行なっており、学習の進捗状況がオンラインで逐次確認できるようになっています。

全日制高校のホームルームにあたるような連絡事項の伝達もオンラインで実施。つまり、インターネットが使える環境であれば学習が進められるということです。

また、N高は様々な専門学校と提携をしています。

提携している専門学校は多岐に渡るため、夢を叶えるための勉強を高校の勉強と同時に進めていくことが可能です。

その専門学校の授業の中に高校の単位認定に必要なレポートを進める時間があります。

N高の先生が直接指導につくこともあり、サポート体制も充実。

他の通信制高校でもN高のように専門学校と提携しているところが多く、自身の夢に向かって学んでいける環境が整っています。

通信制高校卒業後の進路

通信制高校を選択した生徒の卒業後の進路はどのようなものなのでしょうか。

先に紹介をした専門学校での学習を活かしての就職がまず考えられます。

私の勤めていた通信制高校では、ネイルアートと高校の勉強を並行していた生徒がいました。

彼女はネイルアーティストとして就職し、好きな分野への就職が叶い「私のように夢を叶えてほしい」と後輩の前で熱く語っていました。

大学進学という道も一般的です。

私の担当していた生徒には高校時代にプログラミングを学び、すでに起業していた生徒もいました。

彼はその知識を活かし、情報系の大学に進学。

彼も「好きなことを学び続けていける環境に感謝している。大学でもがんばっていきたい」と力強く語ってくれていました。

海外への留学に挑戦する生徒もいます。

留学と聞くと英語圏が思い浮かびます。

他にも高校在学中に韓国のことを学び、さらに深く学ぶために韓国への留学をするケースもあります。

ここに挙げた例だけでなく、通信制高校に在籍する生徒の数だけ進路の数も存在しています。

さて、通信制高校を選択する生徒が増えている背景をお伝えしました。

仕事をしながら、夢の実現に向けての活動と並行しながらなど生徒の数だけ通信制高校にはその高校生活のスタイルは存在しています。

また、教育の“多様性”と”通信制”の親和性が高く時代のニーズに合っているからだと考えられ、選択幅が増えたことをぜひ、知っておいていただけたらと思います。

朝倉浩之

教育・受験指導専門家の西村創が主宰する「西村教育研究チーム」のメンバー、塾講師。首都圏大手の塾を中心に、大学や高校での指導経験も持つ。知識と経験に裏づけされた教務知識に加え、エンターテイナーとしての資質溢れる授業は、生徒を飽きさせずに成績を上げることで定評がある。また同時に、歌の公演で日本各地を回るアーティストでもあり、YouTubeにアップしている弾き語りなどは12,000を超える累計再生数を更新中。

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