発達に特性のある子に、大人は何ができる？「ライフスキルトレーニング（LST）」を知ろう

ライフスキルトレーニング（LST）で自立への第一歩を

“ライフスキルトレーニング（LST）”とは、発達に特性のある子どもたちが、大人になるまでに身につけたい、生きるためのスキルを獲得するためのトレーニングのことです。人や社会と関わったり、健康的で人間らしい生活習慣を確立したりするためのスキルを身につけることを目的としています。

「専門的で難しそう…」
そんな人にオススメしたいのが、『イラスト版 小中学生のライフスキルトレーニング　未来に向かって！家庭・学校・社会生活の基本』。2022年9月30日合同出版株式会社から発売されました。

著者である医学博士の平岩幹男氏は、発達障害のある子どもたちの支援のエキスパートです。その道40年以上の平岩氏が、「コミュニケーション」「社会生活」「学習と運動」と３つの分野に分けて、トレーニング方法を紹介。豊富なイラスト付きでわかりやすく解説されています。

ご家庭・学校・放課後デイサービスで簡単に始められるものばかりなので、専門的な知識がない方でも大丈夫。あわてず、お子様のペースに合わせて、取り組むことが大切です。

できるスキルもさらにブラッシュアップ！

大人が日ごろ何気なく行っていることやこれまでに自然と身につけてきた習慣を、改めて言語化して教えるのはなかなか難しいもの。

「友だちと話す時のスキルって何を教えればいいの…？」
「あいさつしなさいとしか言いようがなくて…」

この本では、会話の基本や自己紹介、身だしなみなど、日常生活の基本となるスキルについて、身につけたい実践ポイントを詳しく解説しています。

発達に特性のある子どもたちと関わると、つい“できないこと”“苦手なこと”に目が向いてしまいがち。もちろん不足しているスキルを補うことは、自立への支援に直結することは間違いありません。

しかし、得意をのばすというのもライフスキルトレーニングでは重要になってきます。

例えば“あいさつ”の項目では、時間や場面に応じたあいさつを取り入れることの重要性について説明すると共に、「名前を入れる」「相手を労る挨拶」「笑顔で」など、さらにスキルアップを目指せるトレーニング項目が紹介されています。

「あいさつはきちんとできる」得意な子どもでしたら、その良さを認めつつ、さらにスキルアップを目指すにはどうすればよいのかがわかります。得意なことを活用してくり返し経験する中で、さらなるスキルアップを目指していきましょう。

また、日常生活を送る中で、スキル獲得の必要性を感じた時に、その項目にしぼって実践してみるのも、効果的です。

発達に特性のある子どもたちと関わる大人向けの知識も

「子どもの可能性を伸ばしてあげたい」
「自分でできることを少しずつでも増やしてあげたい」
そのためには、１人ひとりの子どもが抱える発達の特性と向き合うことが大切です。

「どのような特性があるのか？」「どんな支援が有効なのか？」周囲の大人は、正しい知識を身につけて、子どもたちのステップアップを支援しましょう。

この本には、発達障害・知的障害の基本的な知識から、関わり方で気をつけるポイント、投薬に関する情報など、大人向けの知識も掲載されています。また、中学校・高等学校の進学など、進路選択に関する内容も。リアルに知りたい情報が詰まっています。

将来は自立して、豊かな充実した人生を送ってほしい。全ての親に共通する願いですよね。

社会を生き抜く力、日常生活の基礎となる力を身につけるのは、一朝一夕にはいかないものです。年齢や特性に応じて、それぞれのペースで一歩ずつ、一歩ずつ前に進んでいけますように…。『イラスト版 小中学生のライフスキルトレーニング　未来に向かって！家庭・学校・社会生活の基本』にそのカギが隠されているかもしれません。

・合同出版株式会社　【家庭・学校・放課後等デイサービスで役立つ！】小学生・中学生のための、「できる」を増やす49のライフスキルトレーニングを詰め込みました！（PR TIMES）