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2023.11.01

勉強のやる気を出す方法11選!モチベーションを維持するポイントも解説

勉強しようと机に向かったにもかかわらず、どうしてもやる気が出ない。勉強する習慣をつけたいのに、テスト前にならないとなかなか手がつけられない。そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

勉強の度にどうにかやる気を出すのはなかなか大変ですし、できればモチベーションを維持して前向きに勉強に取り組みたいですよね。そこでこの記事では、モチベーションを維持するポイントと、モチベーション維持にも繋がる「勉強のやる気を出す方法」を紹介します。

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勉強に対するモチベーションを高める4つのポイント

何かをやろうと思う理由や動機のことをモチベーションと言いますが、継続的に勉強をするためにはモチベーションの維持が必要になります。では、どうすれば維持できるのでしょうか。

その方法を探るヒントになるのが、学習心理学を研究している埼玉大学の横山悟教授が「自ら進んで学習を続けるためのモチベーション管理の方法」についてまとめた「学習に対するモチベーション理論及びモチベーション理論に基づいた学習方略理論」です。

この論文では、すでにあるいくつかの理論や研究をもとに、勉強のモチベーションを高め維持させるには以下の4つがポイントになると結論付けています。

  1. 勉強が楽しいと感じられるか
  2. 「自分ならできる」と思えるか
  3. 勉強内容が「自分に必要・関係がある」と思えるか
  4. 自分で学習計画を立てて実行できるか

それぞれ詳しくみていきましょう。

1.勉強が楽しいと感じられるか

勉強のモチベーションには“楽しいからやりたい”という「内発的モチベーション」と、“ご褒美や罰があるからやる”という「外発的モチベーション」の2種類があります。

外発的モチベーションによって学習をする場合には、都度なにかしらの理由が必要です。そのため、長期的な観点で見ると「勉強することそのものが楽しい」と感じる内発的モチベーションを高めることが重要になります。

2.「自分ならできる」と思えるか

「自分ならできる」という気持ちは一言でいうと「自信」です。“自分には目標を達成できるだけの能力がある”と思える人は、「勉強すれば成績を上げられる」と考えるので、勉強に対するモチベーションも高く成績も上がりやすいのだそう。

3.勉強内容が自分に必要・関係があると思えるか

将来やりたい仕事や自分の興味があることに学習内容が結びついていれば、自ずとやる気は高まりますし、モチベーションを維持しやすくなります。勉強していることと自分の将来や興味関心のあることがどう関係しているのか?と考えてみることが大事です。

4.自分で学習計画を立てて実行できるか

学校の宿題のように「誰かに決められた」内容ではなく、自分自身で適切な目標を立てて計画通りに実行できると、学習をコントロールしているという実感が得られ、自信がつきます。それが成績に繋がるとさらにモチベーションを高めてくれます。

これらのポイントを押さえながら勉強をすれば、モチベーションを維持できる→無理やりやる気を出そうとしなくても勉強を始めることができる、といった良いサイクルができるでしょう。

それではここからは、上記の4つのポイントに沿って良い勉強サイクルをつくるための「最初のやる気を出す具体的な方法」を紹介していきます。

勉強が楽しいと感じられる|やる気を出す方法2選

やる気を高め維持するポイントのひとつに「勉強が楽しいからやりたい」という内発的モチベーションが重要と紹介しましたが、勉強が楽しいとはなかなか思えませんよね。

いきなり勉強を好きになることは難しいもの。まずは「勉強する時間」を楽しみなものにできると、少しでも勉強を好きになれそうではないでしょうか。

勉強が楽しくなるきっかけにできそうな、やる気を出す方法を2つ紹介します。

新しい文房具を買ってくる

とても手軽な方法ですが、勉強をはじめるきっかけとして理にかなっています。お気に入りの文房具を購入すると、すぐ使いたくなってしまいますよね。まずは机に向かうためのモチベーションを文房具に引き出してもらいましょう。

最近では100円ショップにも素敵な文房具があふれているので、予算があまりなくてもお気に入りのステーショナリーと出会いやすいのではないでしょうか。

環境を自分好みに調整する

環境を自分好みに調整して、やる気を出す方法もあります。五感をベースにして、自分に合った環境をつくってみましょう。

聴覚

自然音やクラシックの音楽を学習時のBGMとして流します。無音を含めて、どのような音が学習に向いているかは人それぞれなので、自分が集中できる音を探しましょう。

視覚

基本的には学習時には気が散るものは視界に入れないのがベストといわれています。視界を突っ立てなどで遮ると集中力が増す人もいるでしょう。逆に、眼の前に好きなものを並べた方がテンションが上がってやる気が出る人もいます。

嗅覚

自分好みの香りがある人は、アロマや室内用芳香剤、お香などを利用して勉強部屋の香りを調整してみましょう。もちろん無臭が良いなら、無理に香り付けする必要はありません。

触覚

触覚への刺激は、雑念をはらい、集中力を高めるのに役立ちます。ボールのようなものを握ったり、お気に入りのタオルや毛布を膝に掛けたり、やり方は一通りではありません。

自分ならできると思える|やる気を出す方法4選

勉強にやる気が出ないと苦しむ人は、自信を持てるだけの経験ができていないことが多いのではないでしょうか。論文のなかで紹介されていた「社会的認知理論」では、自己効力感(※)や自信を高める方法として次の3つを紹介しています。

  • 何らかの成功経験を積む
  • 他人から言葉で直接励まされる
  • 他人がうまくできているところを観察する

このポイントに沿ったやる気を出す方法を4つ紹介します。

※「自分の目標を自分の努力によって達成できる能力が自分にはある」という認識や信念のこと。

得意な科目から始める

苦手な科目というのは出来ない問題が多く、勉強していても自信を持ちづらいといえます。

一方得意な科目は理解が進みやすく、問題集を解いていても正解率が高いものです。「思ったよりできるじゃん」という気持ちがもてれば、自信につながっていきます。

得意な科目で自信を付けたら、もう一度苦手科目に戻ってみるのもよいでしょう。以前よりも自信をもって挑めるのではないでしょうか。

とにかく手を動かし始める

やる気は脳の側坐核(そくざかく)から生まれるといわれています。側坐核は行動することで刺激されるため、「まず作業を始めること」がやる気の源なのです。

そうは言っても体が動かない、という人は言い訳を考える時間を作ってしまっているからかもしれません。そんな時に使えるのが「5秒ルール」という考え方です。

言い訳を考える時間を自分に与えないよう5秒以内に行動を開始するルールのことで、やり方は簡単。5からカウントダウンを始めて0になる前に勉強を始めてみましょう。漢字や単語の書き取りのような作業系勉強なら、すぐに手を動かし始められるはずです。

とりあえず手を動かせば、前に進んでいるという感覚が生まれます。とりあえず一歩踏み出せたという気持ちは、自信につながるはずです。

SNSで勉強スタート宣言

「他人から直接励まされる」「他人がうまく出来ているところを観察する」というのは自信をつけるための要素になります。

そこで、SNSを利用している人はフォロワーに向かって「今から勉強始めます!」とスタート宣言をしてみましょう。もしかすると、フォロワーから「頑張ってね!」「偉いね!」と応援メッセージが返ってくるかもしれません。「いいね」をもらえるだけでも、励みになるはずです。

また勉強時間を簡単にシェアできるアプリを使って、友達同士で勉強時間を共有してみるのもいいでしょう。たくさん勉強している身近な友達の存在は、「自分もできそう」という気持ちを高めてくれるのではないでしょうか。

人のいるところ・人の目のあるところで勉強する

人目のある所で勉強して、刺激を受けるのも良い方法です。

例えば、みんなが勉強している自習室には勉強に励む仲間がいます。参考書を横に積んで集中している仲間の姿を見ると、「自分もこうやって勉強できそう」という気持ちになってくるかもしれません。

自宅であれば家族の目があるリビングで勉強する方法も考えられます。家族からの「頑張っているね」という励ましの言葉は、自信をつける助けになってくれるはずです。親しい相手とのちょっとした会話は眠気防止や気分転換にもなりますよ。

勉強内容が自分に必要・関係があると思える|やる気を出す方法1選

モチベーションを高めるには、学習内容が自分に関連していると感じることも大事です。

しかし、学校に行く以上自分の興味関心や、将来と関係がないと思ってしまう教科についても勉強しなくてはなりません。興味のない科目に対して自分との関連性を見つけてやる気を出すにはどうすればよいのか、具体的な方法を紹介します。

勉強することの本質的な理由を考えてみる

苦手な科目を勉強する気にならなかったり、そもそも勉強全体に対してやる気が無かったりする場合は、「どうして勉強しなきゃいけないのか」という本質的な理由を考えてみましょう。

「どうして勉強しなきゃいけないの?」という疑問に対しては、たくさんの偉人や有名人が回答しています。

テレビやネットでよく見る身近な人では、歌手・タレントのあのちゃんと、実業家のひろゆきさんが以下のように話しています。

やらないといけないってことはないと思いますけどねぇ。でも勉強ができないと大人になって、圧倒的バカにされる数は増えます。そして世の中の事が何も分からないので生きづらいです。それがイヤなら今のうち勉強しとくと楽だと思います。(あのちゃん)

https://www.youtube.com/watch?v=c47TPPy7IqM

なぜなら、勉強とは「物事を調べてわかるようになり、自分で判断できるようにすること」だからです。それは、つまり「生きるスキル」です。(中略)調べて、やってみて、学ぶ。その繰り返しです。株を始めるのも、家を購入するのも、恋愛でも、すべて同じ構造です。その成功体験を早めに積むために学校の勉強は便利なんですが、「勉強=受験」のイメージがあまりにつきすぎていますよね。(中略)勉強は生きる上で最強のスキルなので、社会人になってからも、ずっと磨いていくようにしたほうがいいと思いますよ。(ひろゆきさん)

https://diamond.jp/articles/-/295649#

『いろんな人に聞いてみた 「なんで勉強しなきゃいけないの?」』という本も発売されています。10人の様々な分野におけるプロフェッショナルが勉強する理由について回答している本です。

この中で数学者の秋山仁さんは「勉強して身に着けた知識は自由に生きるために役に立つ」と回答しています。一方で音楽クリエイターのヒャダインさんは「人生というゲームを戦うための戦略カードを増やすため」と答えています。

これらの言葉を参考にして、「勉強すること」の本質的な意味を考えてみてください。一見将来やりたいことと関係のないように見えていた勉強にも、意味を見出せるかもしれませんよ。

自分で学習計画を立てて実行できる|やる気を出す方法3選

自分で目標を立て、計画通りに実行すると「自分で自分を律することができる」と自信がつき、次に目標を立てる際にその自信がプラスに作用し、成績を上げることにも繋がっていく、といういいサイクルができるそうです。

そのようないいサイクルをつくるための「学習コントロール」に繋がるようなやる気を出す方法を3つ紹介します。

その日のTodoリストを作る

勉強へのやる気が出ないのは、明確なゴールが見えていないからとも考えられます。そんなときに使えるのが「その日限定のToDoリスト」です。今日の勉強でやるべきことをToDoリストに書き出すことでゴールが見える化し、やる気アップにつながります。

長期目標に比べて進捗状況が分かりやすく、達成もしやすいです。小さな成功体験を積み重ねられるというメリットもあり、自信もつけられますよ。

「その日限定のToDoリスト」作成のポイントは2つあります。

①数値を入れたリストを作る
例えば「英語を勉強する」という項目だと、どれだけ勉強したら完了になるのかが分かりません。一方で「英単語を5個覚える」「文法問題集を2ページ解く」のようにすると、完了ポイントが分かりやすくなります。

②取り組みやすい内容にする
いくら数値が入っていても「問題集を100ページ解く」というのは現実的ではありません。無理な目標設定はやる気低下のもとになります。一日でやり切れる量を意識しましょう。

締切を決める

勉強の締め切りを自分で作ってみましょう。「自分で決めたことはしっかり守らなくては」「締め切りに間に合わせるためにすぐに勉強に取り掛からなくては」という気持ちになり、やる気が出やすくなります。

締め切りを作ると自ずと学習スケジュールも考える必要が出てくるので、自分で学習をコントロールしているという自覚も生まれやすくなるでしょう。

締め切りを作る時のポイントは以下の2つです。

①締め切りを短めに設定する
締め切りが近ければすぐに勉強を始めないといけない状況になるため、即効性があります。

②いきなりたくさんの課題を設定しない
たくさんの宿題を前にするとやる気がなくなりますよね。自分で作る締め切りだからこそ、取り組みやすい量の課題を設定しましょう。

休憩は区切りの悪いところで

区切りの悪いところで休憩するのは「ちょうどよいところまでやり切りたい」、という気持ちを利用してやる気を維持させようとする方法です。休憩をだらだらと伸ばしてしまうことも防げるので、学習をコントロールしやすくなりますよ。

例えば「問題を解いた後答え合わせをする前に休憩を取る」「テキストの章の半ばで勉強を中断する」方法があります。「答えは合っているのかな」「テキストの続きはどうなるんだろう」という気になる気持ちを利用して、勉強をスムーズに再開させることができます。

プロにサポートしてもらうというやり方も

勉強を頑張りたいのに、いつも途中であきらめてしまう……と意志の弱さに悩んでいる人は、お尻を叩いてくれる人や環境を探すのもひとつの方法です。自分の意志とは全く関係なく誰かから勉強を強制されるのと、自分の「頑張りたい」をサポートしてくれる人を自発的に探すのでは全く意味が違ってきます。

外から自分の勉強をサポートしてくれる人を探すなら、適任は誰でしょうか?友人や親、先生の他に、勉強を教えることや学習のサポートに長けたプロも候補に挙げておきましょう。

特にモチベーションの維持・向上については、初期のコントロールが上手くいくかどうかが成功のキーポイントとなります。最初に外部の力を借りることで、自分のモチベーションをコントロールできるようになるでしょう。

勉強のプロにサポートしてもらえる「勉トレ」

「勉トレ」は、勉強を習慣化させるオンライン学習サービスです。

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自分に合ったやり方で「やる気が出ない」を乗り越えよう!

いくら勉強しなきゃと焦っても、やる気は条件がそろわなければ出づらいものです。

やる気を出すための方法は、学術的に研究されています。学習モチベーション理論に関する研究結果を見ると、やる気が出る方法のヒントがたくさん見つかりますよ。

この記事では、学習モチベーション理論をベースにした、さまざまなやる気アップ方法を紹介しました。いろいろ試して、自分に合ったやる気の出し方を見つけてみてください。

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