家庭での自主学習。中高生の7割以上が「できている」こと、5割以上が「課題に感じている」こと

家庭での自主学習って、なかなか難しいですよね。家にはテレビ・スマホ・ゲームなどの娯楽や、休むためのベッドもあります。中高生たちは、数々の誘惑を断ち切って、学力に直結するような“実”のある勉強ができているのでしょうか? 保護者へのアンケートで、子どもの学習環境と自主学習について評価してもらいました。
中高生の7割以上が、しっかり睡眠時間を確保できている
株式会社アガルートは、中高生の保護者136人に対して、「子どもの家庭での学習環境と自主学習について」のアンケート調査を行いました。
まず、「家庭の学習環境について実行できていること」(複数回答)について。

7割以上の中高生は、しっかり睡眠が取れているようですね。
「子どもと週に2回以上学校生活(友達や授業など)について話をしている」の回答も6割超を記録しました。なんでも話せるような、良い親子関係を築けていることがうかがえます。
3位は「勉強をしているときはテレビや音楽を消している」ですが、こちらは“無音”が最良の選択なのかは難しいところ。大人もそうですが、「カフェで勉強(仕事)したほうがはかどる」「ラジオを聴きながら勉強すると集中できる」という人は珍しくないでしょう。「音があったほうが勉強の効率が上がる!」というお子さんに対しては、無理に無音を意識しなくても良さそうな気がします。
保護者の悩みNo.1は、子どもに危機感がないこと
一方、保護者が「課題に感じていること」も紹介します。

「子どもの自主学習について課題に感じていること」(複数回答)を質問すると、結果はこのようになりました。
「勉強に危機感がない」の回答がNo.1で、5割以上の保護者が悩んでいることがわかりました。「受験本番までにあと〇点アップさせる!」「次の定期テストでは学年3位以内に!」など目標を立てて取り組む様子が見えないということでしょうか。
類似した回答で、3位に「勉強をしている様子がない」、4位に「遊ぶ時間が多い、ゲームをしている」がランクインしています。そもそも勉強に興味がないお子さんも多いようですね。
せめて「そういう時はこうすれば良いんだよ」というアドバイスがあると違うのかもしれませんが、「勉強のアドバイスをどのようにすればいいかわからない」という保護者が約半数。親子で道に迷って、結局抜け出せない家庭が多いのかもしれません。
学習や成績のことでつい子どもと口論になってしまう……
また、『実行できていること』の質問では「子どもと週に2回以上学校生活(友達や授業など)について話をしている」という家庭が69.1%なのに、『課題に感じていること』では「学習や成績のことでつい子どもと口論になってしまう」が36.3%だったのも気になります。
「今日学校でこんな楽しいことがあったんだよ」などポジティブな内容の話は30%くらいなのでしょうか? 親子で会話の時間を設けても、それが口論となっては元も子もありません。「勉強しなさい!!」の一点押しではなくて、自主的に机に向かうような動機づけがあると良いのですが……。

家庭での自主学習について、保護者へのアンケート調査では、中高生の7割以上が「できている」ことは睡眠で、5割以上が「課題に感じている」ことは勉強への危機感でした。
やらされている感があると勉強そのものが嫌になってしまうので、お子さん自身が「やるぞ!」と本気を出してくれるような“何か”があると良いですね。
<参考資料>
・PR TIMES(株式会社アガルート)

教育に関する有識者の皆さまと一緒に、子を持つお父さん・お母さんでもある「ソクラテスのたまご」編集部のメンバーが、子どものために大人が知っておきたいさまざまな情報を発信していきます。