ママ友はいらない?いないと困る?小中学生ママ100人に聞いた体験談
「面倒くさそう」「会話に気をつかう」などネガティブなイメージもあるママ友。最近は、「ママ友はいらない」という作らない派の声も増えているようです。ママ友がいないと孤独?気楽?実際のところどうなのでしょう。そこで、小学生と中学生のママ100人にアンケートを実施しました。ママ友がいない人の割合やママ友トラブルのリアルな体験談も紹介。ママ友って何?
目次
【ママ100人に聞いた】ママ友はいる?どんな関係?
ネットやSNSでは「ママ友いらない」「ママ友って面倒」というママの声もよく見かけますが、実際のところはどうなのでしょう。
今回、小学生と中学生の子どもがいる100人のママに対して、ママ友に関するさまざまな質問。ママ友づきあいへの本音を教えてもらいました。
まず最初に聞いたのか「現在、ママ友はいますか?」という質問です。
約9割のママがママ友が「ママ友はいる」と認識しているようです。
ですが、そもそも、みんなはママ友ってどんな存在のことを指しているのでしょうか? 会話ができる人? 子供関係の知り合いのこと? 調査してみると、次のようなことが分かりました。
ママ友とは、宿題や持ち物についてなど、学校などで分からないこと、困ったことがあるときに個別に相談できる人と認識している人が、最も多い結果になりました。
ですが、最も多くても半数未満です。「挨拶をするだけの関係なら、ママ友というより、ただの知り合いじゃない?」と思う人もいるでしょうし、ママ友の基準(定義)は、人によってかなり違うようです。
また、「同じ学校、クラス、部活、習い事などに子どもがいる」「学校などで会えば、挨拶をする」「学校などで会えば、子ども・学校関連の雑談をできる」
「宿題や持ち物が分からないなど、困ったことがあるときに個別に聞くことができる」という回答を合わせると72%になります。
人によって基準は違うものの、大半の人が、ママ友はあくまでも学校で会うときや子どもに特化した関係だと思っているといえるのではないでしょうか。
一方、家族ぐるみでもママ同士でも、一緒に食事に出かける、家で遊ぶなどプライベートも一緒に過ごすような関係をママ友だと思っている人は13%でした。
休日や毎週末にいつも一緒に過ごす学生時代の友だちみたいなママ友像を思い描いている人は案外少ないようです。
<ママ友の作り方についてはこちらの記事をチェック>
ママ友がいないとダメ?子どもに影響はある?小学校でのママ友の作り方
ママ友が「いない」ではなく「いらない」と感じる人も多い
先ほどの「現在、ママ友がいますか?」という質問では、約13%の人が「ママ友はいない」と答えていました。さらに、彼女たちの気持ちを知るべく、追加で質問をしてみると…。
「ママ友がいない」と答えた人のうち、約7割はそもそも「ママ友はいらない」と思っていることが分かりました。「いない」のではなく「作っていない」のです。
では、彼女たちは、何でママ友を作っていないのでしょうか。
ママ友トラブルや子どもへの悪影響を避けたい
ママ友同士のケンカが発展して子ども同士も仲が悪くなった話を聞いたことがあり、子どもに悪影響があるぐらいなら、ママ友はいらないと思っています。(小3男子の母)
人付き合いが苦手なので、ママ友はいらないかなと思います。ママ友はトラブルが面倒そうなイメージもあるので関わりたくないです。(小5女子の母)
一人のほうが気楽・気の合う人がいない
子どもが幼稚園のとき、がんばってママ友を作ろうとしましたが、気の合う人とは結局出会えず疲れただけでした。小学校からは“ぼっち”がすごくラクです。深く関わると面倒くさいと感じます。(小3男子の母)
今までプライベートなことまで話し合える、本当に気の合う人に出会っていないし、ママ友がいなくても特に困ることはありません。高校時代からの親友が近くにいるので、ママ友はいらないです。(小1女子の母)
保育園の頃、ママ友とのLINEグループに入っていましたが、気づくと未読のメッセージの数が30~40個ぐらいになっていました。どのタイミングで、どう返信すればいいのか分からず、面倒になってグループを抜けてからママ友は作っていません。(小1女子の母)
自分自身の仕事や生活が忙しい
私が忙しくて時間もないので、ママ友の存在を気にも留めていないという感じです。学校からの連絡事項もアプリやホームページで確認できますし、いろんな人がいて、育児の考え方は人それぞれなので深く介入するのは避けた方がいいとも思っています。(小1男子の母)
フルタイムワークをしており、仕事と家事・育児で忙しいのでママ友づきあいをしている時間がありません。ママ友関係の面倒ごとに振り回されるぐらいならママ友なんていらないと思っています。今のところ困ったことはありません。(小2女子の母)
ママ友がいる人の中にも、共感できる意見があったのではないでしょうか。
上記以外にも、過去にママ友トラブルに巻き込まれて大変な思いをした人などもいましたが、みんなに共通しているのは、「ママ友がいなくても困っていない」「寂しいとは思っていない」「作る必要がない」と感じていることです。
必要な情報は学校のホームページやアプリで確認できたり、学校に直接聞けば解決でき、子どもの人間関係は子ども内で完結させることで、特にママ友を作る必要性を感じていないよう。
そのほか「ママ友は無理してつくるものではない」「ママであることより自分の趣味嗜好や価値観にあった友人関係を大切にしたい」という意見もあり、それぞれが自分らしく母親としての生活を送っている印象でした。
「人見知りで周りのママと仲良くなれない」「年齢差があり話題が合わない」などママ友がいない状況に悩んだり恥ずかしいと感じたりする方もいるかもしれませんが、前向きな考えでママ友を作らないという選択があると思うと少し気持ちが軽くなるかもしれませんね。
ママ友トラブル経験者の割合は?リアルな体験談
また、上記のコメントにもあったように、「ママ友はいらない」と思う理由のひとつとして挙げられやすいのがママ友トラブルです。ママ友トラブルが題材のドラマなどメディアの影響もあり、ママ友はトラブルがつきもの、という印象を持っている方もいるかもしれませんね。
今回のアンケートでは、過去(乳幼児期も含めて)にママ友トラブルにあったことがあるのか聞いたところ、下記のような結果になりました。
約4割の人がトラブルを経験したことがあるようです。ちなみに、トラブルの内容は、下記のようにさまざまでした。
子どもにも影響あり?ママ友の言動にゲンナリ…
子どもが勉強やスポーツなどで良い成績をとったりするとあからさまに嫌味を言ってきたり、ねたんでくるようなママ友がいます。(中1女子の母)
オンライン授業で背景をアニメ画像にしている子がおり、ほかの子がその画像に気を取られて授業が進まないことがありました。すると、ひとりのママが背景をアニメにした子どもの母親が謝罪をするよう学校に依頼するから、一緒に行こうと誘われました。仕事を理由に断りましたが…。(小1男子の母)
相手の子どものウソのせいで子ども同士のトラブルになったことをきっかけに、とても仲良くしていたその子の親とも疎遠になった。最後まで謝罪はなかった。(中1男子の母)
悪気がないママ友に困ることもある!?
長女つながりのママ友から「妹ちゃんにどうぞ」と大量のお下がりをもらうのですが、ヨレヨレのものや下着も多くて、善意とは分かっていますが正直、迷惑です。(小学2年女子の母)
息子の習い事の送迎のとき、仕事が忙しくて時間がない日に限って、話しかけてくるママ友がいます。悪気がないのは分かりますが、立ち話が30分以上になることもあり、「ママ友って面倒」と思わずにいられません。(小5男子の母)
ママ友トラブルの大半は小学校の入学前
上記で紹介したトラブルは、小中学校で起きたママ友トラブルです。しかし、今回のアンケートの回答を詳しく見てみると、ママ友トラブルに巻き込まれた時期は、次のような割合でした。
約7割のママ友トラブルは、児童館などで遊ぶ就園前(出産後~乳幼児期)や幼稚園・保育園に通っていた時期、つまり小学校へ入学する前に起きていたようです。
ママ友トラブルは、子どもが小中学生になってもあるようですが、お迎えなどで毎日のようにママと顔を合わせる幼稚園・保育園時代に比べて、小中学校ではママ同士が顔を合わせて交流する機会が圧倒的に少なくなります。学校の行事や街で会った時も挨拶だけで終わることも多いでしょう。
そのため、子どもの成長につれてママ友トラブルは少なくなる傾向にありそうです。幼稚園や保育園でママ友との時間がストレスだったという人は、きっと気楽になりますよ。
<ママ友づきあいに悩んだときはこちらの記事をチェック>
●マイナス思考の原因は過去の不安。精神科医おすすめの4ステップで改善・克服しよう
●ママ友の態度や子どものことが気になり過ぎる。マイナス思考への処方箋はある?
ママ友がいたほうがいいのはどんなとき
先ほどは、「ママ友はいらない」というママの意見を見ましたが、ママ友がいる人はどのように考えているのでしょうか? ママ友はいないほうがいいのでしょうか?
「現在、ママ友がいる」と答えたママに、実際のところ、ママ友がいてよかったと思っているかどうかを聞いてみました。
思いの強さの差はあっても、9割以上の人が「ママ友がいてよかった」という結果になりました。なぜ、そう思うのかというと、以下のような理由のようです。
分からないことがあったときにすぐに聞ける事や、小学校や担任の先生への疑問も聞けて、ひとりでモヤモヤ悩まずにいれるのはいいですね。(小学1年男子)
運動会や学校公開のとき、会話できる相手がおらず1人だとなんか嫌だけど、ママ友がいるだけで心強いのでママ友はいてほしいです。(小学1年男子)
子どもが友達同士なので、子育ての悩みを共有することができる。遠くに住む親や、独身時代の友人より関わりが深くなっています。持ちつ持たれつの関係なので、気を使いあう必要もない。(小4女子の母)
今回紹介したのは一部の解答ですが、すべての回答を見ても、「ママ友がいてよかった」という理由の大半は「学校で困ったことがあったときに聞ける」「子育てや家庭の悩みを相談できる」ということでした。運動会や授業参観、謝恩会などの学校行事の場に参加するときも、話す相手がいると少し安心できるものです。
もしかするとママ友は、ちょっと困ったときに話せる、昭和のご近所づきあいに似たような関係なのかもしれません。
ママ友との理想的なつきあい方とは
現実的には、ここまで紹介してきたようなママ友づきあいをしているママ達ですが、本心ではどのようにママ友と付き合っていけたらいいなと思っているのでしょうか。
理想的なママ友づきあいはどんな関係なのかを聞いてみると…。
理想的なママ友のづきあいとは?
- 子どもや学校のことを相談できる程度の関係。お互いが力まず、話したいとき・会いたいときに自然と集まれる関係が最も理想的だと思います。(小2女子の母)
- 程よい距離感を保ち、困ったときは助け合える関係。学生時代の友達とは違い、自立した大人として常識ある付き合いをすることが大事だと思います。(小1女子の母)
- 各家庭で考え方は違うので、「親しき中にも礼儀あり」で、必要以上に深くは関わらない関係。ただ、同じようなことで悩んでいる場合も多いので、親身になることでお互いストレスが発散できる間柄が理想だと思います。(小3男子の母)
- 同じ女性・主婦・母として、立場や環境が似ているので、悩みや相談ができるくらい仲良くなれれば最高だと思います。ただ最低限のマナーとほどよい距離感があった方が長くいい関係を続けられるのではないか思います。(小5男子の母)
- 「誰と誰が仲が良い」などと嫉妬したり嫌がらせしたりするのではなく、子どもに人間関係のお手本となるような良好な関係を保って接していきたい。(中学1年女子、中学2年男子の母)
- 地元の友達として、ママ同士だけで飲みに行けるほど仲良くなるのが理想ですが、それは子どもがもっと大きくなってからでいい。今は無理せず一定の距離をもって助け合いながら関係を続けていければいいと思います。(小5女子の母)
さまざまな声がありましたが、よく使われていたのは、「一定の距離」「親しき中にも礼儀あり」「一線を引いて」などの言葉でした。
普通の友達のように仲良くなれたら…という思いがありつつも、現実的には、困ったことがあれば助け合いながらも踏み込み過ぎない距離感で付き合うのが、ほとんどの人にとってほどよいママ友との付き合い方なのかもしれません。
人気「ママ友」コミックエッセイを紹介
今回はアンケートでママ友づきあいを探りましたが、周りの人がどんな風にママ友づきあいをしているのかを聞ける機会はなかなかないですよね。そこで、ママ友づきあいが描かれた人気のコミックエッセイ4冊を紹介します。ぜひ、ママ友づきあいの参考にしてみてください。
「ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられました」
人付き合いが苦手ゆえに「ママ友って面倒くさそう」「ママ友はいらない」と思っていた主婦・おから。しかし、ママ友づきあいをおろそかにしていたせいで娘が仲間外れにされてしまった…。娘のためにママ友作りに一念発起しますが、「挨拶以降の会話が続かない…」「何を話せばいいの?」となかなかうまくいかず…。彼女が最後に見つけたママ友づきあいの答えとは?
「ママ友がこわい 子どもが同学年という小さな絶望」
娘と夫と3人暮らしのサキ。なんでも話せる関係だったママ友たちから、ある日、ハブられるようになり…。子育て中のママたちが抱える孤独が描かれています。
「ママ友のオキテ。(本当にあった笑える話)」
主婦歴15年のママが描く、ママ友たちの笑顔の下に隠れた見栄、妬み、競争心が描かれています。
「消えたママ友」
いつもキラキラしていたママ友の有紀ちゃんが、ある日姿を消した。「仲が良かったはずなのに…」ショックを受ける3人のママ達。それぞれ思い当たるところがあり、次第に彼女たちも自分の心の闇に気付いていく…。フィクションでありながら、リアルにママたちの心情が描かれています。
子どもがいる限りついて回るママ友問題。ママ友がいてもいなくても、それぞれが自分らしく子育てができるように、自分なりのスタンスで”ママ友”というもの付き合っていけたらいいですね。
<調査概要>調査期間:2022年1月25日~28日 調査対象:子どもが小中学生の母親 調査方法:インターネット上でアンケートを実施 有効回答数:100
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エディター、ライター、環境アレルギーアドバイザー。新聞社勤務を経て、女性のライフスタイルや医療、金融、教育、福祉関連の書籍・雑誌・Webサイト記事の編集・執筆を手掛ける。プライベートでは2児の母。