偏差値は関係ない。10年後に“デキる”人材になる子の「大学の選び方」
ある企業に、いわゆる一流大学出身の社員と、そうではない大学出身の社員が同時に入社したとします。10年後、仕事が「デキる」人材になったのはどちらだと思いますか?
カリスマ経営者として名を馳せている永守重信さんが言うには、どちらも大差ないそうです。
そしてこうも言います。社会で成功するヒントは「大学で何を学ぶか」。
「日本の大学教育では即戦力が育たない」わけ
日本電産の創設者である永守重信さん。現在は若手人材の育成や大学経営にも力を入れているカリスマ経営者でもあります。それらの知識や経験を元にして誕生したのが、著書『大学で何を学ぶか』(株式会社小学館)。
永守さんはこれまでにさまざまな人材と接してきた中で、あることに気づきます。
「日本の大学教育では即戦力が育たない」
今までに1万2000人を自身の会社で採用してきたものの、「工学部卒なのに基本的なモーターの知識がない」「商学部卒なのにバランスシートが読めない」など数々の矛盾に直面したそうです。
永守さんはこの理由について、「親や先生が勧めたから」「偏差値が高いから」「有名大学だから」など、明確な目標や学習意欲がなく大学進学したためだと考えます。
もともとやる気があるわけではないから、大学の授業もただ聞き流して、そのままなんとなく卒業しただけ。同じような理由で就職先を選び、入社しても五月病……という悪循環に気づいたそうです。
筆者自身も、非常に思い当たることがあります。特にやりたいことがあるわけではなく勉強が好きなわけでもないのに、「大学だけは出ておけ」という親のすすめを断れず、とりあえず進学。
入学してもやはりやる気になれず、身につけたスキルや知識はほぼないまま卒業しました (大人になって再び勉強意欲が湧いてきました。当時はもったいないことをしたと少し後悔しています)。
子どもたちは、大学で何を学べばいいのか
大学の先には、就職が待っています。永守さんが言うには、企業で活躍するためには大学時代の過ごし方にヒントがあるそうです。
『大学で何を学ぶか』には、受験を控えた高校生から大学生、就活生、すでに将来を見据えている中学生など、誰にでも役立つ将来のためのヒントがぎっしり。
- 大学選び
- 大学での学び
- 大学での友達づくり
- 仕事についての考え方
- 社会に出てから伸びる人材
- 夢や目標の見つけ方
……など、今の学校ではなかなか教えてくれないことが詰め込まれています。
貴重な大学時代を最大限に有効活用して、就職したら皆に頼られるような人材を目指しましょう。
本書の主な内容
- 大学を変えなければ、日本は変わらない
- 世界の大学ランキングに偏差値は使われていない
- 生きていく上で重要なお金の知識
- 「一番」の価値は大きい
- 一日も早く英語を習得しよう
- 若いうちに雑談力を鍛えよ
- 「知的ハードワーキング」の勧め
- 社会人に必要な3つのP
- AI時代に生き残る人材とは
- リーダーの条件は失敗を経験しているかどうか
偏差値や知名度はもちろん大切ですが、うわべだけで進学してしまうと、結局は目標もないまま時間が過ぎていくだけでしょう。
『大学で何を学ぶか』では、そのような現状に危惧した筆者が警鐘を鳴らしています。「将来は〇〇になりたい」というように着地点を見据えているお子さんはもちろん、夢や目標が見つからない方も、本書がきっと役に立つはず。
ぜひお子さんと一緒に読んで、大学選びについて話し合ったり、勉強方法を見直したりしてみてくださいね。
<参考資料>
・株式会社小学館 「偏差値や知名度で選ばない」まったく新しい大学論!『大学で何を学ぶか』(PR TIMES)
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