息子を性暴力の被害者にも加害者にもしない。『男の子のからだえほん』 を家庭の性教育の教科書に
大手芸能事務所・元社長の性暴力問題が話題を集めています。性被害を受けるのは女の子だけではありません。男の子が性被害者になることもあるので、「性」について早くから正しく理解するのが望ましいでしょう。もちろん、加害者になってもいけませんね。
家庭で性教育をするなら『男の子のからだえほん』を教科書にするのがおすすめです。
『男の子のからだえほん』とは
株式会社パイ インターナショナルより『男の子のからだえほん』が発売されました。
『男の子のからだえほん』の著者は、フランス在住の2児のママ。昨年クラウドファウンディングを通して制作した『女の子のからだえほん』が人気を集め、今回男の子バージョンがシリーズ2作目として刊行されたのです。
表紙にドドンと性器が描かれているので、大丈夫かなと躊躇してしまうかもしれませんが、本書はユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の認定マークを取得しているうえ、フランスでは発刊後すぐにベストセラーを記録していて、良書なのはお墨付き。
本が苦手なお子さんでも、これなら前のめりに興味を示してくれるでしょう。
『男の子のからだえほん』が日本の男の子家庭におすすめなわけ
『男の子のからだえほん』には、主に以下のことが描かれています。
- 体の仕組み(外性器、精子の構造など)
- 思春期(体の変化など)
- 性自認
- 性的指向
- 愛(同意など)
日本の性教育は、まだまだ閉鎖的。イギリスでは幼稚園から性教育をスタートしており、韓国では中学生になると授業でコンドームの装着を練習するそうです。
性の話がタブー視される日本では驚いてしまう内容ばかりですが、冷静に考えると、命にかかわる一番大切なことなのに、教えないほうが違和感を覚えます。
今はインターネットで簡単に性の情報が手に入る時代。女性を問答無用で押し倒している動画や、避妊なしで性交している動画を観れば、それがデフォルトとして刻み込まれてしまうこともあるでしょう。
だからこそ正しい知識を教えることが大切なのに、文部科学省が学習指導要領で「はどめ規定」を設けているため、学校現場では肝心な部分までは踏み込めないことがほとんど。
具体的には、日本の小中学校の性教育では「受精に至る過程」「妊娠の経過」は取り扱わないと定めているそうです。(こんな状態だと「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」と言われても信じるしかないのでは?)
性暴力の被害者にも加害者にもしないために
性加害・性被害に関するニュースは連日のように放送されています。性への興味は誰もが抱く自然な本能ですが、学校ではボーダーラインを示してくれないので家庭で教えておきたいですね。
たとえば「知らない人に体を触られた。殴られたとかじゃないから、誰かに報告すべきなのかわからない」というケース。これも性被害ととらえて良いでしょう。もっと言えば、犯罪行為だと理解して、すぐに拒絶すべきです。
また、残念なことに、生まれたばかりの赤ちゃんの遺棄事件も頻繁に起きています。「高校生の男女が」という事例も珍しくなく、「性交とはどのような行為なのか」「避妊なく性交したらどのようなことが起こるのか」への無理解が背景にありそうです。
学校の授業は、本当に肝心なことを教えてくれません。だからこそ、家庭での性教育が求められます。『男の子のからだえほん』で、正しい性知識を身につけて、自分自身も相手のことも大切にできる子に育てたいですね。
<参考資料>
・PR TIMES(株式会社パイ インターナショナル)
・東京弁護士会 東京都教育委員会の都立七生養護学校の性教育に対する処分に関連する警告書要約版
・テレ朝news 「性交」教えにくい学校の性教育…「もっと早く教えていれば」先生たちが抱える危機感
子育てのお悩みを
専門家にオンライン相談できます!
「記事を読んでも悩みが解決しない」「もっと詳しく知りたい」という方は、子育ての専門家に直接相談してみませんか?『ソクたま相談室』には実績豊富な専門家が約150名在籍。きっとあなたにぴったりの専門家が見つかるはずです。
子育てに役立つ情報をプレゼント♪
ソクたま公式LINEでは、専門家監修記事など役立つ最新情報を配信しています。今なら、友だち登録した方全員に『子どもの才能を伸ばす声掛け変換表』をプレゼント中!