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2022.12.26

面白いのは『SPY×FAMILY』だけじゃない! 児童書編集者に聞いた、今読みたい「子育てもの」作品

第2シーズンが放送され、まだまだ人気が衰える様子のないアニメ『SPY×FAMILY』。現在、児童書業界ではこのアニメに影響され、「子育てもの」作品が大人気なのだそう! そこで今回は、児童書の現役編集者イチオシの人気「子育てもの」作品を集めました。

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「子育てもの」が子どもたちの間で流行ってる!?

『SPY×FAMILY』(出典:PR TIMES

そもそも「なぜ子どもが子育てものにハマるんだろう?」という疑問が湧いてきそうですが、身近な「家族」というテーマや、自分の家の中にもありそうなクスッとくる「あるある」に共感するという点が挙げられます。

そこに「小学生なのに子育てを任された!」「子どもが特殊な能力を持っていた!」という非現実的なワクワクがプラスされて、子どもたちを虜にしているのかもしれません(そういえば筆者も小学生のころ、『だぁ!だぁ!だぁ!』(講談社)という子育て漫画を読んでいました)。

現在放送されているアニメ『SPY×FAMILY』は、子育て、家族ものとしてはかなり特殊。偽りの家族で子どもは超能力者、父はスパイで母は殺し屋……。そんな非現実すぎる設定が絶妙にコミカルになって表現されていますよね。そんな「偽りの家族」に生まれる家族愛に、親子でほっこりしているというご家庭も多いのではないでしょうか。

今回は、児童書編集者に聞いた「子育て」「家族」「成長」などをキーワードにした人気の児童書を4作紹介! 保護者も思わずうるっとするような名作が隠れているかもしれませんよ。

『おチビがうちにやってきた!』(集英社みらい文庫)

『おチビがうちにやってきた!』(集英社みらい文庫)

ストーリー

最初はとまどいながらも、次第にちなつちゃんが大事な存在となっていく実咲。おさななじみでもある颯太に協力してもらいながら、一生懸命ちなつちゃんのお世話をするハートフルコメディ。

作品のポイント

不思議な力をもつ赤ちゃんに主人公が振り回される、まさに「子どもが好きな子育てもの作品」の王道。おさななじみの男の子と一緒に……というところに少しドキドキ要素もある作品です。

ちなつちゃんの赤ちゃんらしい舌足らずな話し方や、「こんちくわー!(こんにちは)」などの独特の言葉もクセになるポイント。YouTubeには本作のボイスドラマも公開されているので、本を読んだ後に再びその世界観を楽しむことができます。

『はろー! マイベイビー』(小学館ジュニア文庫)

『はろー! マイベイビー』(小学館ジュニア文庫)

ストーリー

主人公の朝倉小梅は、おさななじみの萩野真生に恋する普通の中学1年生。ある日、「10年後の自分の未来が見える」おまじないを鏡に向かってしたら、鏡の中から赤ちゃんが飛び出してきた! どうやらこの赤ちゃんは、10年後の自分の子どもらしい……。

突然赤ちゃんをお世話することなってしまった小梅の毎日は、思わぬハプニングだらけ。子育てもしつつ、真生との中学生らしい恋も繰り広げられる、ハートフルな赤ちゃんラブコメ。

作品のポイント

マンガ雑誌『ちゃお』で連載中の同名作品のノベライズ版。マンガ原作ということもあり、イラストもたっぷりで読みやすくテンポのいい作品です。少女漫画らしい恋愛模様が同時並行に進んでいくので、ドキドキも2倍。

現在ノベライズ版は3巻、原作コミックは9巻まで発売中。どちらから先に読んでも楽しめそうですね。

『ルーカス魔法塾池袋校』(ポプラキミノベル)

『ルーカス魔法塾池袋校』(ポプラキミノベル)

ストーリー

ゲームが何より好きな藍田颯太は、中学に入ったとたん、塾に通わされることになった。ある日、池袋の裏道でぷにぷにした妙な生き物を助けた颯太は、格安個人塾のチラシを拾う。ちょうどいいので見学に訪れてみると、現れたのはモノクルをかけ黒いローブに身を包んだ洋風の顔立ちの先生が。

なんとそこは、一般人は入れないはずの「魔法」を教える塾だった! フツーの男子・颯太が、クラゲのような謎の生物「ぷに太郎」を育てつつ、自身も魔法使いとしてワクワクする魔法ファンタジー。

作品のポイント

普通の子育てものではないものの、主人公の颯太が不思議な生き物「ぷに太郎」を育てつつ、自分自身も魔法使いとして成長していくファンタジー物語。子ども向けの作品には、昔から「ふしぎな生き物」はつきもの。そして、その生き物と主人公が助け合いながら共に成長していく、というストーリーも王道です。

ゲーム好きな主人公がまるで冒険RPGの中に迷い込んでしまったかのような世界も魅力。実際にゲームが好きなお子さんも夢中になりそう。

『しあわせ動物園』(ポプラキミノベル)

『しあわせ動物園』(ポプラキミノベル)

ストーリー

みんなが大好きな動物園。動物に会うことを楽しみにしている人のために、日々動物のお世話をする飼育員さんがいる。楽しそうに見える飼育員の仕事だけれど、生き物を相手にするからこその大変さやシビアな一面も。

自然を知らないペンギン、仲間となじめないチンパンジー、自由に飛びたいアフリカハゲコウ、食が細いキリン……。話せない彼らの心の声に耳をかたむけ、とことん寄りそう毎日は、驚きと感動の連続。読めばもっと動物が好きになる!

作品のポイント

動物園の裏側を描いたノンフィクション。実在する飼育員が、動物を相手に日々奮闘する姿が細部まで丁寧に描かれています。赤ちゃん動物のお世話シーンはまさに人間の「子育て」と同様のハードさがありますが、その「成長」に感動できること間違いなし。実話を基にしているからこその説得力がある作品です。

動物園がどのように運営されているのかや命との向き合い方、人と動物との共存についても考えさせられる本作。SDGsについて考えるきっかけにもなりそうです。

意外に思われるかもしれませんが、コロナ禍でおうち時間が増えたこともあり、小学生の1ヶ月の平均読書冊数はここ最近増えています(2012年の平均読書冊数が10.5冊に対し、2022年は13.2冊)。この読書量を、小学校を卒業した後もキープしてもらいたいと願う保護者も多いのではないでしょうか。

小学生向けに作られた児童文庫は、ワクワクさせる仕掛けや今どきの設定の物語、往年の名作の児童版まで幅広いラインナップがあります。今回のように自分の興味のあるテーマから読書の幅を広げることで、「読書は楽しい」という経験を積み重ね、インターネット以外からも情報を得る力を付けていってほしいですね。

<参考資料>
第67回学校読書調査(全国学校図書館協議会)

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