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2020.12.21

【高校受験】親の不安を解消する方法を受験のプロが解説

高校受験もまもなく本番。試験日程が近づくにつれ、「時間が足りない」「このままで大丈夫?」と保護者も不安ですよね。イライラしたり、過剰なプレッシャーを与えたりするのはよくないと思いながらも「やる気はあるの?」と言いたくなってしまうのではないでしょうか。そこで、15年にわたり受験に挑む親子をサポートしてきた井上光さんが受験生の親の不安
についてを解説します。

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高校受験に不安はつきもの! 親もツライ

15歳という年齢で受験に挑む中学生。そしてそれを見つめ陰で支える保護者。高校受験は、毎年さまざまなドラマを生み出すビッグイベントです。

勉強が苦手でも今の自分よりちょっと偏差値が高めの学校を狙ってがんばっている子や勉強が得意で成績がよく超難関と言われるような学校を狙っている子…。

どの学力層にいる子でも“受験”が近づくにつれ、その巨大な壁にたじろぎ逃げ出したくなるものです。それは保護者も同じですよね。15年間大切に育ててきたわが子が初めて“不合格”をもらう可能性がある試験を受けにいくわけです。不安にならないはずがありません。

模試でA判定が出ていようがE判定であろうが、何をしていようが、その不安は共通しています。これは受験生を抱ええるすべての保護者に共通していることです。

高校受験に対する親の不安のイメージ画像

親の不安が受験勉強に与える影響

受験を控えた保護者がソワソワし、不安が募らせてしまうのは当然のことです。誰もが「少しでも希望に沿った高校に進学して欲しい」と思い、緊張する日々が続いている事でしょう。

実は、高校3年生の保護者と面談をしていても高校受験を控えた中学3年生の弟や妹がいるとついついそちらの話に引きずられることがしばしばです。

実際には大学受験のほうが人生への影響は大きいのですが、まだまだ保護者のサポートが必要な年ごろの子の受験であるということから、高校受験は“家族の受験”としての色合いが濃いということなのだと思います。

とはいえ、この時期まで来たら志望校をコロコロと変えるようなことはもうないはずです。保護者がいくら悩もうが、あとは本人が試験を受けに行くだけなのです。

親である自分がこんなに心配しているのに、スマホやゲームをいじる受験生にいらいらすることもあるかもしれません。ですが、叱るのはスマホやゲームをいじったこと(行為)ではなく、自分自身との約束を破ったこと、自分自身を裏切ったことに対してにしてください。「休憩中なんだよね」と言われたらそのときはそっとしておき、30分後に見に行って同じようにスマホ(ゲーム)をいじっているのであれば「受験勉強をするという自分自身の約束を破っていることにならない?」と叱ってもよいでしょう。

子どもも受験へのストレスでイライラしているのかもしれません。

受験生が勉強しない2つの理由 中学3年の秋から親ができることを受験のプロが伝授
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高校受験を控えた中学生のわが子。勉強をせずにゲームやスマホを触ってばかりの様子を見ているとヤキモキ、イラッとしますよね。「勉強しなさい!」と叱り飛ばしても不毛な.....
高校受験の親の思いをイメージした写真

受験への不安や緊張は子どもに見せてもいい

これまでの経験から、私は不安を無理やり解消しようとするのではなく、そのままでいいのではないかと思います。

子どもはなんだかんだ言っても親の背中を見ています。保護者の不安や緊張は受験生本人にもしっかり伝わっていきます。保護者が不安に思い、緊張する分だけ受験生本人は“受験=本気(マジ)で挑むもの”と理解していきます

保護者の受験に対する様子を見て感じることで「もうちょっと本気で受験勉強をしておこうかな」となり、集中力ややる気がアップする子も結構いるんですよ。

今の時代の子は良い意味でも悪い意味でも“いい子”が多いです。保護者との距離や関係が近く、保護者に対して失望させまいとする気持ちが非常に強いと感じています。だからこそ保護者の不安や緊張を感じとると「もうちょっと受験勉強を頑張るか」となりやすいのです。

ただし、保護者が自身の不安を解消しようと顔を合わせる度に「あんた大丈夫?」「勉強したの?」などと執拗に不安を押し付けると逆効果です。

反抗期(思春期)特有の「親が言うことの逆のことをする」が出てきてしまいますので注意してくださいね。

高校受験の親が不安なイメージ画像

高校受験への親の焦りや不安を解消する3つの方法

とはいえ、不安や緊張による落ち着かない感じを払拭したいと思うのも人間として自然な心理です。3つの方法を紹介しましょう。

【方法①】塾・家庭教師に相談する

勉強や進路のことは、家庭でやきもきするよりも、やはり専門家に直接相談するのが一番手っ取り早い方法です。

高校受験の場合,地元に密着した塾が多く大学受験に比べて気軽に相談しやすいはずです。私も高校受験を控えた保護者から相談をいただくことが多いですが、その場合は少しでも不安を払しょくできるように「英語は志望校を考え、この時期は文法問題をカットして長文をキチッと読み切るために…」など受験生本人と作った具体的な学習計画を解説するようにしています。

一人一人に違った課題、違う学習モデルがあることを塾や講師が分かっていること、本人にとって最適な勉強法・合格に向けたステップを組んでくれていること、さらに受験生本人がその勉強法に取り組んでいることを知ることで少しは不安が軽減されていくようです。

高校受験への親の不安を塾講師に相談しているイメージ画像

【方法②】志望校の過去問を親も一緒に解いてみる

「本当に合格できるんだろうか」「なんで判定が良くないのだろうか」とソワソワする場合は、保護者自身が実際に入試の過去問題を解いてみるといいでしょう。

自分が受験した時と現在の入試問題は大きく変わっていることが分かるはずです。いわゆる“思考型の問題”が増加し、単なる丸暗記だと通用しない問題も多くあったり、思った以上に問題が難しかったりする可能性があります。

あまりにも無謀な受験は塾や学校が止めているはずなので、受験生が取り組んでいる過去問はあと一歩の地点まで受験生本人が来ている証です。「ここまでできるようになったんだなぁ」とわが子の頑張りを認めてあげることで「ここまで頑張ったんだから大丈夫」と感じ、少しは不安が解消されるはずです。

高校受験の過去問を親が解くイメージ画像

【方法③】マインドのリセット

最後もありきたりですが,考え方のリセットです。

難易度や倍率を気にする受験生や保護者に私はいつ伝えていますが、受験には“受かるor落ちる”しかありません

残酷ですが、高校受験には宝くじと同じような面があります。高校受験の結果を左右するのは学力や学習量だけではありません。

例えば、当日に万全のコンディションで受けるためには、闘争ホルモンといわれる“テストステロン(意欲や闘争心を高めるといわれているホルモン)”の分泌量などが大きく左右されますが、これはどれだけ問題を解いたら分泌されるというものではありません。

つまり、焦って受験勉強をしたからといって必ず受かるというものではなく、勉強法を変えたからといって劇的な効果が表れることもありません。宝くじと同じように運を天に任せる面があるといい意味で諦め、待った方がいい部分もあるのです。

むしろ受かったら入学後にどんな生活が待っていて、どんな楽しいことがあるのかなどを話したりして考えた方が冷静に前向きな気持ちで勉強に取り組んでいけるはずです。

レゲエの神様ボブ・マーリーの言葉で “Some feel rain, others just get wet.”というのがあります。“ 同じ環境に置かれた人でも感じ方によって違うものが生まれる”というような意味です。

同じ雨に降られる(受験直前の不安な状態である)ことを変えることはできません。その状況を“楽しんで受け入れる”か、“嫌な気持ちのままで耐える”なら、前者の方がいいと思いませんか?

もし、受験生本人がそう思うことができなくても、保護者が横で生き生きとした姿を見せていればつられて受験生本人も受験に対して“嫌な気持ち(不安)”から“楽しんで受け入れる(前向きにがんばる)”にリセットされていくはずです。

高校受験の親の不安をリセットするイメージ画像
Gerd AltmannによるPixabayからの画像

志望校に落ちても人生は終わらない

高校受験は単なる一つの通過点です。学歴で大学を問われることはあっても高校を問われることはまずありません。

憧れの第1志望に合格できないということは本人にとっても親御さんにとっても悲劇的なことですが、最終的にはその3年後の大学入学試験が全てです。偏差値の高い進学校で必死に授業内容についていく3年間よりも、ノンビリとしていて宿題が少ない高校の方が大学受験に向けては有利だったりします。

大学受験は自分で計画を立てて戦略的に勉強することで突破できる入試です。内申点も関係ありません。高校で自分に必要な科目をせっせとモチベーションをキープしながら学習して、それ以外の科目はそれなりに…でもOKです。

背伸びした学校でがんじがらめに勉強させられるより、本人のペースに合った学校で必要な勉強だけやってあとは部活やその他の活動に精を出す方がより充実した生活を送れる可能性があります。

また受験である以上、その結果は粛々と受け入れるしかありません。15歳の地点で精一杯やった結果なら、その過程をしっかりと褒めてあげてください

結果は全てですが、それで本人の全人格が否定されたわけではありません。

人間は自分の最大限を発揮できる時期がそれぞれ異なります。12歳で発揮できる子もいれば15歳でできる子も、18歳でできるようになる子もいます。

大事なのはその各ステージで最大限にやるべきことをやったという事実です。その経験が来たるべき次のステージで走り出すためのエンジンになります。そこを誇れるように受験が終わった受験生をサポートしてあげてください。

高校受験の親の不安が解消され空に飛んでいくイメージ画像

最後に、人は敵があまりにも遠い所にいる時はその大きさをなかなか実感できません。つまり、受験生や保護者が受験に対して恐怖を感じるのは、その目標に近づいている証でもあります。

だから受験に対して不安を抱えている気持ちがある、ということは自信にしていいんです。これから受験を控えた全ての受験生とその保護者には今やっていることが正しいことだと自信を持ってもらい、そのことを誇りにしてもらいたいと思います。

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井上光

学習塾Musashi Education代表。早稲田大学社会科学研究科博士課程修了。大学・大学院在籍中から大手塾・予備校で教壇に立つ。2014年に仲間たちと新規塾を立ち上げ現在に至る。

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