中学受験と高校受験、難しいのはどっち? 難易度とリスク、不登校の子へのおすすめ
不登校のお子さんをも持つ保護者の中には、「受験に不利になるんじゃないか」と心配している方もいるのではないでしょうか。進学を考えている不登校のご家庭におすすめなのが、「不登校がメリットに変わる本」として注目を集めている『不登校からの進学受験ガイド』。各受験の難易度とリスクが分かりやすく紹介されています。
数年間不登校でも、進学の選択肢はたくさんある
『不登校からの進学受験ガイド』(ユサブル)は、「できない子にこそ良い講師が指導する」という理念で不登校の問題を受験で解決してきた個別指導塾「ココロミル」を運営する山田佳央さんが手がけた書籍です。
20年で3000名以上の指導実績をほこる山田さんは、「不登校の原因の24%は“学業不振”が理由」だと言います。確かに、学校の授業が難しいと感じると、登校したくなくなってしまいますよね。
2021年に文部科学省が発表したデータによると、不登校の生徒数は全国の小中学校で約19万人、高校で約5万人。不登校は悪いことではないものの、保護者にとっては「この子の将来大丈夫なのかしら」なんて心配してしまうこともあるでしょう。
しかし、「数年間不登校でも、想像よりも不利は少ない」「皆が思うよりも進学についての選択肢は数多く存在している」と山田さんは言います。
多様な生き方があるこの時代、選択肢もさまざまです。『不登校からの進学受験ガイド』で選択肢を知れば、子どもの不登校にヤキモキせずに「やりたいことが見つかるまでの一時的な道草なのだろう」と気持ちに余裕を持てるかもしれません。
各受験の難易度とリスク
『不登校からの進学受験ガイド』には、不登校の子が「受験」に臨むにあたり、どの時期にどのように立ち向かっていけば良いのかというノウハウが詰め込まれています。具体的には、小学生・中学生・高校生の3パターンのお子さんにおいて、「不登校⇒進学⇒大学受験」の道のりが紹介されています。
不登校の小学生の場合
中学受験に不登校が不利に働くことはありません。中学受験は敷居が高いと思われていますが、実は不登校の子にとって最大のチャンスだと山田さんは本書で伝えています。
不登校の中学生の場合
受験にあたり内申書が必要になることが多いため、不登校の子は多少不利な場合も。本書には「高校受験は受験できる学校が一番限られている」と書かれています。しかし今は内申書を必要としない高校も多いので、受験をするならそのような高校を検討するのも良いでしょう。
また高卒認定試験に合格すれば、高校に通わなくても大学受験が可能になります。まだ家にいたがるお子さんは、無理に高校受験させなくても、自宅で勉強を進めていくという選択肢もあります。
不登校の高校生の場合
大学受験では、不登校が不利に働くことはありません。ただ一部の推薦入試は難しくなるとされています。始めから一般入試狙いなら、皆と共通の条件で試験に臨めそうですね。
このようにさまざまな進学の選択肢や実情を知ると、必ずしも“不登校=マイナス”とは限らないことが分かります。中学受験と高校受験を比較すると、内申書が必要のない中学受験のほうが選択肢は多いのかもしれませんが、高校受験でも内申書不要の高校ならチャンスはあります。
不登校の子は、授業を日常的に受けていない分、受験へのハードルを高く感じがちです。しかし「部屋で黙々と勉強するほうが自分には合っている」というのなら、そこにもまた、大学入試までの道のりが開けていくでしょう。
不登校は決してマイナスからのスタートではありません。多様な生き方がある現代、「長い人生の中、一人になりたい時期もあるよね」と見守りながらお子さんの可能性を信じてあげるのも、保護者の“選択肢”といえるのかもしれません。
ぜひ本書を参考にしてみてください。
<参考資料>
・@Press(株式会社ココロミル)
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