【書き順クイズ】1画目はどっち?大人が書き順を間違えやすい漢字|2年生編
子どもに「書き順ちがうよ!」と指摘したものの、自分が間違っていたという経験はありませんか?
たびたびクイズ番組でも取り上げられる書き順クイズでも、思っていたものとは違った正解に「書き順変わったのかな?」と感じることも。
実は、漢字の書き順に違いを感じるのはある年代からのようです。今回は2年生で習う間違いやすい漢字5選とともに正しい書き順を見直してみましょう。
書き順、変わった……?
漢字の書き順は、昭和33年に文部省が作成した「筆順指導の手引き」をもとに定められていますが、この手引きによると、作成されてから基本的に書き順は変わっていないようです。
では、なぜ書き順が変わったと感じるのでしょうか?
実は、手引きができた当時はなかなか世の中に浸透せず、平成以降になってようやく教育現場で活用され、書き順が統一されるようになったからです。
つまり、平成初期に小学生だった方(35歳以降)を境に、漢字の書き方に違いを感じるようです。
書き順7つのルール
書き順には基本的な「7つのルール」があります。
1.上から下へ(三・幸・春など)
2.左から右へ(川・林・明など)
3.縦横が交わる字は、横棒から縦棒を書く(十・土・千など)
4.左はらいが先で、右はらいが後(人・文・父など)
5.真ん中を貫く線は最後に書く(中・車・東など)
6.外側を囲む字形は先に書く(内・問・四など)
7.真ん中と左右がある場合は、真ん中から(小・水・当など)
このルールを覚えておくと、書き順を迷うことなく書けそうですね。
書き順は「決まり」ではない
「筆順指導の手引き」では、ここに示されたものは「あくまでも基準である」「ここに示されたもの以外の筆順も誤りでない」と明記されています。
「基準」ではあって「決まり」ではないのならば、書き順を覚える必要はないですよね。
しかし、この手引きはより整った文字を書くことを目的として作られたというもの。
定められた書き順で文字を書くことで、下記のメリットがあります。
・文字がキレイになる
・速く書ける
・読みやすい字になる
漢字を習い始めるのは小学生。特に書くことになれていない小学校低学年の子どもたちが「好きな書き順で書きましょう」と言われたら、とんでもない形の文字ができあがりそう……。書き順にはそんな“困った”を防ぐ狙いがあったのですね。
2年生で間違えやすい漢字
ここからは、2年生の筆者の息子と議論になった、「大人が書き順を間違いやすい2年生の漢字」の一部を紹介します。
「書」
「書」という漢字は、横線の間隔が均等な方が美しく見えます。横線を先に書くことで横線の間隔が揃い、より美しく見えるのです。
ということで、正解は「☆」でした。
「馬」
「馬」をバランスよく書くためには、縦の部分の上下の高さを定めることがポイントです。最初に上下の高さと幅を決めることでバランスのとれた美しく書くことができるのです。
ということで、正解は「★」でした。
「番」
縦横が交わる字は、横→縦に書くのが原則ですが、「田」は例外です。
ということで、正解は「★」です。
「里」
真ん中を貫く線は最後に書くというのが原則ですが、「里」は例外です。
手引きによると5画目は「★」なのですが、実は「里」は「☆」も正解なのだそう。
漢字の中には「書き順が2つある」漢字も存在するそうです。
その理由は、書き順は昔の書道家や学者たちが、美しい字を早く書くために工夫をこらし決まったものだから。人や地域や書道の流派によって異なっていたり、漢字発祥の地である中国との違いによるものだったりもするようです。
「点」
こちらも例外な漢字の一つです。
手引きによると1画目は「☆」ですが、「点」も書き順が2つある漢字のひとつで、「★」も正解なのだそうです。
他には「上」「点」「店」「取」「最」「職」「必」「発」「登」「感」「盛」「馬」「無」「興」なども書き順が2つあります。
全部分かりましたか? 特に35歳以上のパパ・ママは、正しい書き順に驚いた方もいるかもしれませんね。
子どもに間違った書き順を教えないためにも、この記事をきっかけに子どもと一緒に漢字の学習を楽しんでみてはいかがでしょうか。
<参考資料>
・筆順指導の手びき
・日本漢字能力検定(筆順のルール知ってる?)
・TBS「この差って何ですか?」(7.「昔の書き順」と「今の書き順」の差)
・東京書道教育会(ゆかいな筆順1)
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