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2020.08.28

公認心理師が解説する「9歳の壁」。わが子の”壁”を親はどうフォローする?

学習面や友達関係など、さまざまな壁にぶつかる時期といわれる9~10歳の頃。しかしこれも子どもが順調に成長している証で、この壁を乗り越えてまた一つ、飛躍するのです。公認心理師の佐藤めぐみさんが、この時期の子どもの特徴と親子の関わり合い方、9歳の壁の乗り越え方を教えてくれました。

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「9歳の壁」ってなに?

子どもの“壁”というと、真っ先にイメージするのが「小1の壁」かもしれません。小1の壁は子どもの小学校入学に伴い、親の仕事と育児の両立が難しくなること。今回、解説する「9歳の壁」は子どもの認知的発達に伴って現れる壁を指します。小1の壁は親がぶつかる壁なのに対し、9歳の壁は子ども自身がぶつかる壁なのです。

監修者

佐藤めぐみさん公認心理師・オランダ心理学会認定心理士

ソクたまでは、連載「親子の悩み相談室」を担当。欧米の大学・大学院で心理学を学び、「ポジティブ育児メソッド」を考案。現在は公認心理師として、育児相談室・ポジカフェでの心理カウンセリング、ポジティブ育児研究所での子育て心理学講座、メディアや企業への執筆活動などを通じ、ママをサポートする活動を行う。ドイツ在住。中学生の娘の母親として子育てにも奮闘中。https://megumi-sato.com/

認知的発達とは物事をどのように理解し、判断し、論理を立てるかという思考を司る知的機能のこと。心理学的には、思考に関連する物事の想像・推論・決定・記憶といった知覚の部分が当てはまります。

認知発達心理の権威であるピアジェ博士は「認知発達段階理論」の中で、認知的発達を4つの段階に分けて解説しています。

段階特徴
感覚運動期
(0~2歳)
自分が動いてその結果何が起こるかという関係性を学ぶ時期
前操作期
(2~7歳)
自己中心的で、見た目の印象に左右される時期
具体的操作期
7~11歳
脱中心化、保存の概念が発達する時期
形式的操作期
(11歳~)
大人の思考形態に達する時期。抽象的な論理思考が可能に

人間は、脳の発達によって思考のスキルや判断力がレベルアップしていきます。小学高学年から中学生くらいであればほぼ大人の脳に近づいている状態ですが、「具体的操作期」である9~10歳の子どもはちょうどその移行過程に当たります。人間の成長において大きな転換期となる大事な時期で、具体的・主観的な考え方から少しずつ抽象的・客観的な考え方ができるようになっていきます。

「前操作期」までの時期と違った視点を手に入れつつあることで、劣等感や他者へのネガティブな意識の包含、学校の勉強も急に難しくなる時期であるため学習のつまずきなどさまざまな“壁”を感じることになるのです。

ここでは9歳前後に見られる子どもの特徴、いわゆる“9歳の壁”とはどういったものなのかを詳しく見ていきましょう。

学習のつまずき

小学3~4年生というと、学校の授業が“お勉強”から“学習”に変わる時期。点数や成績で顕著に評価されることが増え、学習の難易度も上がるため子ども間の差がつきやすい時期になります。

中でも算数は土台が肝心で、一度つまずくとそれが積み重なってしまいやすい教科。九九を理解していなければ二桁以上のかけ算や少数、分数の計算も理解できなくなってしまいます。

劣等感と他者へのネガティブな意識

物事をいろいろな視点で考えられるようになるため、良くも悪くも比較ができるようになります。例えば「他の子よりも自分はできるかも」と感じる経験があればそれは優越感になりますが、逆であれば劣等感になりますよね。

他者を悪く言うのは劣等感を抱いた時に自分を守るため、あるいは自分の正当性を強めるためであることも多いでしょう。

ドイツ語に“シャーデンフロイデ”という言葉があります。簡単にいうと“他人の不幸は蜜の味”という意味になりますが、他者と自分を比べる目線を手に入れるこの時期に入ると、こういった意識が現れ始めます。仲間意識を強めるため、あるいは自分が仲間外れにされないために誰かを仲間外れにすることも…。仲間外れはある意味、悪い方に出た自己防衛でもあるのです。

学校では、クラスの雰囲気や団結力が仲間外れの発生に比例しているといわれています。悪口が起こりやすいのはクラスのバランスが崩れている場合。例えば先生が極端に権威的だったり、逆に先生が極端に弱かったり。子ども一人ひとりも大切ですが、クラス全体のハーモニーが大事になってくるので先生の役割も大きく影響します。もちろん、家庭でも同じことがいえます。親が文句ばかり言う家庭の子は、やはり不平不満が多くなるもの。ネガティブな意識を芽生えさせたり強めたりさせないためにも、子どもの前での会話や発言には注意した方が良いでしょう。

反抗的な態度やウソをつく

ピアジェの認知発達段階の中でも、7~11歳は認知の飛躍が著しい時期です。話術が巧みになり他者の目線を手に入れることによって、親からすると「口答えが一丁前だな」と感じることが増え、子どものうそがだんだんと巧みになってくる時期でもあります。

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9歳の壁を迎えたら…。親はどうフォローすべきか

文部科学省では、9歳の壁について以下のように解説しています。

  • 9歳以降の小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追求が可能となる。自分のことも客観的に捉えられるようになるが、一方、発達の個人差も顕著になる(いわゆる「9歳の壁」)。身体も大きく成長し、自己肯定感を持ち始める時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、集団活動に主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団が発生し、付和雷同的な行動が見られる。
  • 現在の我が国における小学校高学年の時期における子育ての課題としては、インターネット等を通じた擬似的・間接的な体験が増加する反面、人やもの、自然に直接触れるという体験活動の機会の減少があげられる。

引用:文部科学省「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題

また、この時期の子どもの発達において重視する課題としては次の5つを掲げています。

  1. 抽象的思考への適応や他者の視点に対する理解
  2. 自己肯定感の育成
  3. 自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養
  4. 集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成
  5. 体験活動の実施など実社会への興味・関心を持つきっかけづくり

文部科学省が提示する9~10歳時期の子どもへの課題。パッと読んだだけで親がどう対処すれば良いかは分かりにくいかもしれません。一つずつ、解説していきましょう。

  1. 抽象的思考への適応や他者の視点に対する理解
    【抽象的思考への適応】
    子どもによって、成長速度に差があるのは身体的な成長具合と同じ。9歳になったからといって、すぐに全ての子が抽象的な捉え方ができるというわけではありません。言葉だけで説明されても分かりにくい場合には、サポートが大切になります。

    例えば、学習面。小学校低学年の授業では視覚に訴えるようなものが多かったと思います。理科の授業では、朝顔が咲く様子を口頭で説明するだけではなく映像で見せて理解させる。算数では足し算をおはじきやビー玉などで説明するケースもありますね。

    子どもが学習でつまずいた時は一つ前の段階、その子が理解できるレベルに戻って説明してあげると、抽象的なものを説明する上で役立ちます。

    わが家の中学生の娘は普段、英語での会話が多いため日本語の語彙について質問を受けることがよくあります。以前、「抽象的って何?」と聞かれたことがあったのですが、“抽象的”こそまさに抽象的。言葉でなかなか説明するのが難しい単語なので「優しさとか精神って、鉛筆とか消しゴムと比べると形がないから説明しにくいよね。そういうのを抽象的っていうんだよ」と説明したことがあります。

    【他者の視点に対する理解】
    幼稚園・保育園時代に子ども同士でトラブルになった時、わが子に「お友達の気持ちになって考えてごらん」と諭したことがある親は多いのではないでしょうか。しかし、9~10歳の時期「具体的操作期」以前の子どもは、まだ他者の視点を手に入れていない段階なので理解することができません。つまり、自分と他者とは違う景色が見えているということが理解できる段階に入るこの時期の子どもにこそ「お友達の気持ちになって考えてごらん」というアドバイスが効果的になるのです。

     

  2. 自己肯定感の育成
    劣等感につながるものとして、先に述べた学習のつまずきがあります。親はテストなどで子どもの点数を気にしがちですが、点数でその子を評価してしまうと自己肯定感を低下させることにも…。

    お子さんのテストの点数が100点であっても30点であっても、愛情は変わりませんよね。けれど、伝え方を誤ってしまうと子どもは「お母さんは100点の僕は好きだけど、30点の僕は嫌いなんだ」と、自分を否定するようになってしまいます。この時期こそ、点数評価をしないということが大切になります。

    特に、中学受験を控えている子は既に競争のさなかにいます。教育熱心になりやすい時期ではありますが、点数の評価をその子自身の評価につなげるような叱り方は避けてくださいね。

     

  3. 自他の尊重の意識や他者への思いやりなどの涵養(かんよう)
    自分が受け入れてもらえると相手に優しくなれるのは、大人でもよくありますよね。つまり、人への思いやりを培うためには親自身が子どもを思いやる、尊重するということが大切になります。それが子どもからのリスペクト、親や先生、目上の人に対する敬意につながります。

    「思いやりを持ちなさい」「優しくしなさい」というのは親子の会話でよく見られる光景。しかし、言葉の効果というのは意外と薄いもの。また、子どもを叱る時に親は意外と思いやりを忘れがちです。わが子に「思いやりが足りない」と感じる場合は、普段の親子の会話を見直してみるのも良いかもしれません。

     

  4. 集団における役割の自覚や主体的な責任意識の育成
    小学3~4年生になると、学校生活の中で責任感や自主性に委ねる場面が増えてきます。しかし学校の準備や着替えの用意など家庭で何でもやってもらえる習慣がついていると“自分でやらない”、“人がやるもの”という思いが無意識に身に着き“動けない子”になってしまいます。過保護・過干渉にもつながる話ですが、手取り足取り親がやってあげていると子ども自身の力が育ちません。そういう点が露呈する時期でもあります。

    <過保護・過干渉に関する記事はこちら>
    “過保護”と“過干渉”が子どもの自立を妨げる? 診断テストで毒親度もチェック!

     

  5. 体験活動の実施など実社会への興味関心を持つきっかけづくり
    学校で行う社会科見学などで“社会を経験させる”ことが、この項目に当てはまります。子どもだけで参加するキャンプなどを経験させるのも良いですし、親子一緒に体験できるイベントなどは親子の絆を強める効果があります。親子で共有体験のできるものに積極的に参加してみるのも良いでしょう。

9歳の壁に戸惑っています…読者のリアルな悩みに回答!

9歳の壁について理解はしているけれど、わが子のことになると親も壁を感じてしまうことはあるはず。実際に小学3~4年生の子どもを持つ保護者から寄せられた悩みは、読者にとって“あるある”なものが多いのではないでしょうか。心理学の視点で、佐藤さんにアドバイスしてもらいました。

お悩み1

「宿題しなさいよ」「机の上を片付けてね」などと注意すると、聞こえているのに無視するようになりました。この場合、「まあ、いっか」と流すべきでしょうか。それとも「返事をしなさい」と詰め寄るべきでしょうか。

9歳の壁に限ったことではなく、親は子どもが指示すれば動くと思ってしまう部分がありますが実際、子どもに指示だけして動くというわけではありません。耳と目でちゃんと伝わってる状況を始めから作ることが大切です。

名前を読んで、振り向いたら指示をする。もしくは自分が子どもの視界に入ります。テレビや遊びなどに夢中になっている子どもは、空返事をしていることがほとんど。情報に耳を傾けなければ、情報は拾えません。テレビを見ているならテレビと子どもの間に入り、子どもと目を合わせましょう。キッチンなどの離れた場所から「〇〇しなさい!」というのはNG。耳だけでなく、目に届くように指示しましょう。

また「聞いてる!?」と問い詰めると、子どもが反抗したり親自身もイライラしてしまうことに…。始めの段階で子どもの名前を呼び、反応が得られた上で指示を出しましょう。

お悩み2

娘が編み込みヘアに挑戦しましたが自分でできず、「私は何をやってもできない」と泣き出してしまいました。人と比較して自分ができない・苦手だということを自覚するようになり、劣等感を抱いているのが分かります。どのように寄り添えば良いのでしょうか。

「何をやってもできない」という言い方は、何か一つでも悪いことがあると全てのことにそれを割り当ててしまう発言です。人間は誰でも、得意・不得意があるという見方が持てるアプローチをしてあげましょう。

私が考案したポジティブ育児につながる話になりますが、ネガティブを広げるような見方や発言を親が繰り返していると、子どもも「悪いことは続く」と思ってしまいます。この子の場合「何をやってもできないなんてことはないよ。〇〇するのはすごく上手だよ。あれだって、何回も練習してできるようになったから、編み込みだって練習すればうまくなるよ」というように、自分にとってネガティブに感じることは広がらない、長く続かないという見方をしてあげることが大切です。

親自身も子どもにだけポジティブになってほしいと思うのではなく、普段から「ママもこれをやってみようかな、頑張ってみようかな、何とかなるよね」というように、できるだけネガティブな発言を子どもの前で言わないということもポイントになります。親の発想の仕方は、子どもに受け継がれやすいからです。

お悩み3

褒めて育てる教育方針で子育てをしてきたこともありますが、わが子は“できる方”だと思います。でも、「パパとママはできると思っているけれど、私は本当はできないんだ!」と叫ばれてしまいました…。

親があまりにも「できるできる」と言っていると、子ども自身“できない自分”は親が認めてくれないんじゃないか、できなかったら嫌われるんじゃないかと不安になることは多々あります。期待をかけすぎることでそれがプレッシャーになり、見合わない自分への懸念が生まれてしまうんです。例えば、何かに向かって頑張っている段階で親が「天才!」「絶対、大丈夫!」などと言い過ぎると、その子にとって何か気掛かりなことがあっても、「言えなかった」「受け入れてもらえないから言うのをやめよう」と思ってしまいます。“できる自分だけを受け入れてくれる”と子ども自身が感じてしまい、「どんな自分でも受け入れてよ」という訴えてきた可能性もあるでしょう。お子さん自身、“親のために頑張っている”という気持ちが無意識のうちに芽生えていることはないでしょうか。

親は上を上をと期待してしまいますが、子どもにはそれが理解しがたい時もあります。自分自身が上に上がろうという子なら話は別ですが、親の求める自分になりたいけれど、いくら頑張っても親は満足していないんじゃないかと認識してしまいます。

お子さんがこの発言をした理由が分かれば、接し方の糸口が見つかりやすくなります。お互いゆったりとした時間を持てそうな時に話を聞いてみるのがおすすめです。お子さんは親は“できる・できない”で自分を評価しているとか、“親が求める自分になれない”と感じているかもしれません。これは、お子さんの自己肯定感にも影響してくるので何点取ろうが、あなたのことは大好きだよ」ということを分かってもらい、お子さんに安心感を与えることが大切だと思います。

お悩み4

「あの子、面倒くさい」など、他人をラベリングするようになってきたと感じます。わが子の「そんなこと言うの!?」という発言に、親はどういう対応をすれば良いのでしょうか。

仲間意識が強まる時期なので、仲間同士でそういうことを言って盛り上がることも多分にあるでしょう。自己評価・他者比較・社会的な比較をすることで、子どもは自分の位置を知ります。そして自分に自信がない場合や自分の評価が下がってしまった場合、他者を排除することで自分を守ろうとすることもあります。

「そんなこと言ってはいけないよ」という言葉で解決するのではなく、その裏にあるものを考えなければなりません。なぜ、友達を“面倒”だと思ったのか、自分を守ろうとしているのであればその理由は何なのか。「そんなこと言うなんて、珍しいね。どんなところが面倒くさいの?」と話を聞いてあげて、その発言にある背景や経緯かを読み解いてあげましょう。単純に縄張り的なものであるならば、「面倒くさいって自分が言われたら嫌だよね」「自分が言われて嫌なことは言わないようにしようね」と諭してあげましょう。

お悩み5

自分の心の中の気持ちを隠すようになってきたと感じます。自分で解決しようと思っているのでしょうか。親は追求すべきではないのでしょうか。

思春期の話にもつながりますが、これは思春期の前触れだと思うので、探ろうとしても教えてくれることは少ないでしょう。「いつでも困ったら言うんだよ」という姿勢が大事です。

<思春期の子どもへの親の対応について解説した記事はこちら>
思春期は親子関係のリニューアル期。子どもの自立欲求を邪魔しない親の接し方とは?

お悩み6

学童を退所した子も増え、自転車の乗り方や遊び方などでハメを外す子が増えているように感じます。気をつけたいことなどはあるでしょうか。また、親のアドバイスをすんなり聞き入れてくれるコツはありますか。

親子で約束していても、友達同士で遊んでいる時に約束を破ってしまうといったことも増えてくる時期ですよね。約束をすんなり聞き入れられるかどうかは、それまでの家庭の中でのルールの在り方が関係してきます。親子間で決めたルールがあり、それが守られてきたかという慣習が、“ルールを守れるか否か”につながるのです。昨日までルールを守れなかった子が、急に守れるようになることを期待してしまうと、結果的に強く叱ってしまって余計にこじれてしまうことがあるので段階的に進めていくのが大切でしょう。

「親に迷惑をかけたくない」「親が悲しむようなことをしたくない」という思いがあると、子どもは逸脱しにくいといわれています。したがって親が子どもにとってどれだけ大きい存在かということ、“怒られるから言うことを聞く”のではなく“愛してもらっているから悲しませたくない”という気持ちがお子さんにあるかどうかが自制心につながるポイントとなります。もちろん、自転車の乗り方や遊び方についてのルールを改めて決める、明確にするということは大事ですが、親子間の絆が子どもの抑制力につながりやすいということを意識して、普段からコミュニケーションを増やすことも大事だといえます。

それを踏まえた上で、家庭でのルールを守るリズムをつけましょう。ルール決めの時に子どもも交えることで、自分の決めたことに対して責任感も芽生えます。また、親が譲歩する部分もあるかもしれません。お互いに譲れる部分と譲れない部分を共有して一緒にルールを作ってみてはどうでしょうか。

お悩み7

以前はいろいろな友達と遊んでいたのに、友達が“固定化”されてきているように感じます。仲間外れやいじめなどもこの時期から発生しやすいと聞くので、心配です。

仲間外れは自己防衛の心理によって起こることもあるので「うちの子は良い子だから大丈夫」と思っていても、100%仲間外れの対象にならないとは言い切れません。だからこそ、悪口や仲間外れに負けない力というのがとても大切になります。心理学では跳ね返す力をレジリエンスといいますが、逆境に置かれた時にそれを跳ね返し、復活できる力のこと。子どもはもちろん、大人であっても落ち込んだまま立ち直れない人とすぐに立ち直れる人というのは、レジリエンスの強さが関係しています。

レジリエンスを高めるためには、普段から物事に対してポジティブな見方ができるかどうかということが大切。例えば、お子さんが友達とけんかをしてしまったことに対して「最悪、もうダメだ!」とネガティブに思うのか、「こういうこともある」とポジティブに捉えるのか。後者の方が、次の日「自分から話しかけてみようかな」という気持ちが起こりやすくなるように、ポジティブな見方は一歩前に進む力をくれるのです。

アメリカの心理学会では、ポジティブな見方を親が子どもに提示してあげる方法を推奨しています。例えば、ちょっと嫌なことがあっても「こんなの、たまにあること」「長くは続かない」「なんとかなる」と、ネガティブなことを広げず、時間的に長く捉えすぎないという逆境に負けない見方を親自ら子どもの前で見せていくのです。子どもに直接「もっと強くなりなさい」と諭すよりも、ずっと効果的にレジリエンスを高めることができます。

ポジティブな見方を親自身が積極的に実施していくことが、子どもの心の強さになりますよ。

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濱岡操緒

岩手県出身。大学卒業後、ゲーム会社で広報宣伝職を経験した後、ママ向け雑誌やブライダル誌を手掛ける編プロに所属。現在はフリーランスのエディター&ライターとして活動中。一人息子の中学受験で気持ちに全く余裕がない中、唯一の癒しとなっているのが愛犬と過ごす時間です。

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