夏場の「作り置きカレー」が危険な理由。“食べてはいけない”4つの注意サインとは
「一晩寝かせたカレーはおいしい」と昔からよく言われています。それはいわゆる“作り置き”に相当しますが、作り置きカレーは食中毒のリスクが高くなるので要注意!
でも、やっぱりおいしい作り置きカレー。注意するべきポイントを押さえれば、日をまたいでも安全に食べられるでしょう。
作り置きカレーがおいしい理由、危険な理由
カレーは子どもが大好きなメニューのひとつですし、作り置きすれば親にとっても家事削減になり、かなりWin-Win。しかし作り置きカレーには、夏でも冬でも危険がいっぱいなので注意が必要です。
グリコによると、「一晩寝かせたカレー」をおいしく感じるのは、具材の甘みや旨味が溶け出すからといわれています。2日目ならではの独特のコクは、確かに出来たてでは味わえませんよね。
しかし、カレーはさまざまな菌が繁殖しがちです。ウェルシュ菌、ボツリヌス菌、セレウス菌などは、熱いカレーが常温まで冷めた程度(20℃~50℃)で急激に増殖を始めるそうです。これらの菌は、コンロや電子レンジでどれほど加熱しても死滅しません。
菌入りカレーを食べると、およそ6~18時間で腹痛や下痢などの症状があらわれます。発熱や嘔吐はほとんどありませんが、幼いお子さんが高齢者、基礎疾患がある方は重症化しやすいので細心の注意を払いたいものです。
作り置きカレーをおいしく食べるには?
作り置きカレーは、常温に近くなるころに(20℃~50℃)菌が繁殖し始めます。そのため、粗熱が取れたら、できるだけ早く菌が繁殖しにくい環境を整えることが大切です。
鍋のままだと内側の熱がなかなか取れないので、1食ずつ小分けにして、冷蔵または冷凍保存し、期限内に食べるようにしましょう。期限の目安は下記のとおりです。
冷蔵の場合
2~3日が安全に食べられる目安です。粗熱が取れたら、よくかき混ぜて全体的に温度を均一にしてください。水と氷を入れたボウルに、鍋を浸けてかき混ぜるとスピーディーに冷ませます
冷凍の場合
1週間が安全に食べられる目安です。食べる直前に鍋に移して、加熱しながらよくかき混ぜてください。鍋底のコゲつきが気になる場合は、あらかじめ鍋に牛乳や水を入れておき、溶かすように混ぜると良いでしょう。なお、冷凍するとニンジンやジャガイモの食感が失われがちです。冷凍前には取り除いておいたり、あらかじめすりおろして入れたりすることをおすすめします
作り置きカレー、注意するべきポイント4つ
カレーは匂いも色も強いので、パッと見るだけでは違和感を覚えにくいでしょう。作り置きカレーには菌が繁殖しがちだからこそ、冷凍庫・冷蔵庫から出したり食べたりする前にはしっかり状態を確認してください。“食べてはいけない”4つの注意サインはこちらです。
- 表面が白っぽく見える(変色)
- 匂いがおかしい(納豆のような匂い、すっぱい匂いなど)
- 糸を引いている
- カビが生えている
みんな大好きなカレー。暑くて食欲がわかないときも、カレーなら食べられる!という方も多いのではないでしょうか。
しかし作り置きカレーには危険がいっぱい。どれほど加熱しても死なない菌なんて、怖いですよね! つくったその日に完食するのが望ましいですが、作り置きをするなら4つ注意サインが出ていないかをよくご確認ください。2日目ならではのコクのある味を、安全安心に楽しめると良いですね。
<参考資料>
・ハウス食品 fromハウス 一晩寝かせたカレーには要注意!!夏も冬も気を付けたいカレーの保存
・Panasonic 鍋ごと寝かせたままはダメ!余ったカレーは冷蔵庫で保存すべき理由
・グリコ カレーのおはなし 「一晩ねかせたカレー」は、なぜおいしい?
子育てのお悩みを
専門家にオンライン相談できます!
「記事を読んでも悩みが解決しない」「もっと詳しく知りたい」という方は、子育ての専門家に直接相談してみませんか?『ソクたま相談室』には実績豊富な専門家が約150名在籍。きっとあなたにぴったりの専門家が見つかるはずです。
子育てに役立つ情報をプレゼント♪
ソクたま公式LINEでは、専門家監修記事など役立つ最新情報を配信しています。今なら、友だち登録した方全員に『子どもの才能を伸ばす声掛け変換表』をプレゼント中!