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2022.06.17

小学生が早く走る5つのコツ、スニーカーの選び方を”走りのプロ”が教えます

運動会の徒競走や体育の授業で友達に勝てなかったり、最下位だったりして悔しそうなわが子。「早く走りたい」と言いながら、とはいえ毎日トレーニングするのは嫌みたい。そんな小学生でも走りが向上するコツを、ランニングクラブ「WILD MOVE」を主宰する三河賢文さんが解説。すぐに試すことができ、結果が変わるはず!

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記事を執筆したのは…

三河賢文さんランニングクラブ「WILD MOVE」主宰

中学から大学まで陸上競技部に所属。引退後、約7年のブランクを経てマラソンとトライアスロンを開始。中学陸上部コーチの経験を持ち、現在はランニングクラブ「WILD MOVE」を運営。子どもから大人まで、幅広い世代に“走り”の指導を行っている。

運動が苦手でも早く走れるようになる

運動が苦手だったり、運動系の習い事や部活に入っていなかったりする子は、早く走ることを諦めていませんか? でも、誰だって早く走れたらうれしいし、心の中では「できることなら早く走りたい」と思っているはずです。

実は、正しい身体の使い方や走るときの注意点を知れば、運動が苦手だって今より早く走れるようになります。ツラい練習なんかしなくたって、ちょっとしたコツを実践するだけでも走りは変わるんです。

そこで、今回は小学校低学年でもすぐに実践できるコツを紹介します。諦める前にぜひ試してみてください。

明日試せる!早く走るための5つのコツ

すぐにでも試せて走りが変わる、5つのコツをご紹介しましょう。

【コツ①】靴を足にフィットさせる

面倒くさくて靴紐を常に緩くしていたり、マジックテープを適当にくっつけていたりする子どもは多いもの。でも、靴が緩いと走ったときに足の力がちゃんと伝わらず、それだけで走るのが遅くなってしまいます

そこで、走るときは靴をしっかり足にフィットさせましょう。足を上げればピッタリと靴も一緒にくっついてきて、足を動かしても靴がブラブラ動かないように。”足と靴を合体!”させてあげてください。

マジックテープもしっかりとめて、靴と足がぴったりくっつくようにしましょう

【コツ②】走りたい方向を見続ける

走っているとき歯を食いしばって下を向いていたり、苦しくて上を向いてしまったり、あるいは周りが気になって後ろや横を見たりする子どもがいます。

ですが、走るときは、しっかり自分が向かう方向を見ましょう。前を向いて、直線ならひたすらゴールだけを見て走るんです。目線が走りたいのと違う方向に向いてしまうと、それだけでスピードが落ちてしまいます

【コツ③】腕は肘を曲げて振る

腕を真っすぐ伸ばした状態で、思いっきり早く振ってみてください。次にヒジを曲げて腕を畳んだ状態で、同じように振ってみてください。どちらが楽に、早く腕を振ることができましたか? おそらく、肘を曲げたときではないでしょうか。

走るとき、基本的に腕と足は一緒に動きます。いくら足を早く動かして走ろうとしても、同じリズムで腕も振れないと思うように走れません。走っている子どもをよく見てみると、腕を後ろに引いたとき一緒に肘も伸びてしまう子は意外と多いものです。

早く走るには肘を伸ばさず曲げたまま、大きく早く振り子のように振りましょう

ヒジは曲げたまま!を意識してみましょう

【コツ④】反対の手足を同時に動かす

次も腕振りに関係しますが、左右反対の手足ができるだけ同時に動くようにしましょう。これを“四肢連動”と呼びますが、左足が前に出るときは右手が、右足が前に出るときは左手を一緒に動かすようにしましょう。

当たり前のように思うかも思うかもしれませんが、手足を同時に出すことができない子もいます。タイミングがずれるほど、手足に上手く力が伝わらず走るのが遅くなってしまいます

まずは、手足のタイミングを意識して歩いてみる。バッチリできたら早歩き、そしてジョギング…と少しずつ早くしてみてください。繰り返して意識づけることで、上手に早く走れるようになります。

タイミングを意識して動かしてみましょう

【コツ⑤】みぞおちから前に進むイメージで

早く走るには姿勢がとても大切です。背中が丸くなったり腰が曲がったりすると、それだけで走りにくくなります。姿勢は真っすぐに保ち、身体を前傾させるのが理想。と言っても、ちょっとわかりにくいかもしれません。

そこで、みぞおちから前に進むように意識しましょう。みぞおちに紐が付いていて、引っ張られているようにイメージしてみてください。それだけで、姿勢が保ちやすくなります。特に、疲れてきた終盤は姿勢が崩れがちなので要注意です。

この記事を書いた三河賢文さんに相談してみませんか?

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スニーカーの選び方

小学生が早く走る靴というと、「瞬足」が定番です。瞬足は軽量ですし、ソールには左右非対称のスパイクが備わっています。ただし、このスパイクはコーナーを早く走るために考えられたもの。50m走や100m走のように直線を走るなら、あまり利点が活かせないかもしれません。

【スニーカーの選び方①】子どもに合ったサイズを選ぶ

靴選びのポイントは、何よりサイズです。大きすぎるとブカブカで上手く走れませんし、足指が当たるくらいピッタリだと擦れたり居たくなったりする可能性も。実際に店頭で履いてみて、子どもに合ったサイズを選びましょう。

【スニーカーの選び方②】気に入ったデザインにする

そして、子どもが目を輝かせて「これ買って!」と言ってくるようなデザインを選ぶこと。それだけで「走るぞ」という闘志が燃え上がり、いつも以上の力が発揮できます。お気に入りの靴を履くと、それだけで早く走れるような気になるものです。その“気持ち”が早く走るために大切なんですよ!

【スニーカーの選び方②】つま先がバネのように跳ねる

機能でいうと、つま先が固すぎず、柔らかすぎないものがおすすめ。つま先部分だけ床につけ、靴を立てて押してみましょう。つま先が曲がった状態で手を離したとき、バネのように跳ねる靴を見つけてみてください。走ったとき、このバネのような力が身体を前へと押し進めてくれます。

また、もし店頭で試してもよくわからない場合や、ネットで購入する場合は下記のシリーズがおすすめです。

子どものやる気を成功体験に変えよう!

親の声かけが子どものやる気を大きく左右します。たとえ悪気がなくても、ちょっとした一言が子どものやる気を削いでしまうこともあるので注意が必要です。

走る前の声のかけ方

目標を高く掲げ過ぎると、「そんなの無理だよ」と士気が下がってしまうかもしれません。例えば「1位を取れるように頑張ってね!」「頑張って〇〇君に勝ってね」という声掛けは、走るのが苦手な子にとってプレッシャーになりやすいでしょう。

しかし一方、「最下位でも良い」「勝てなくても良い」という声掛けも避けてください。周囲と比べず、力を尽くすよう伝える言葉に聞こえるかもしれません。しかし、親から期待されていないと感じられますし、もし心の中で「勝ちたい」と思っていれば、その気持ちを削いでしまいます。

そのため、順位や勝ち負けには触れず「思いっきり走っておいで」「全力を出し切ってね」など、本人が全力を尽くせるよう背中を押してあげてください。ただし、本人が「1位を取る」「〇〇君に勝つ」と目標として公言しているのであれば、この限りではありません。この場合は、「きっと勝てるよ」と言った声掛けがやる気を引き立ててくれるはずです。

また、多くの子どもは親に“見て”いて欲しいと思っています。ですから、「応援しているね」「一生懸命な姿を楽しみにしているよ」といった言葉も子どものやる気を引き出してくれるでしょう。どこかで親が見てくれている、応援してくれていると感じられれば、それだけで力が湧いてくるものです。

走った後の声のかけ方

走った後は順位や勝ち負けだけでなく、例えば「一番腕がしっかり振れていたよ」「最後まで前だけ見て駆け抜けていたね」など、良かったところを存分に褒めてあげてください。

特に何か意識して練習したことがあれば、そこをポイントにすると良いでしょう。あるいは「あんなに早く走れるようになっていたなんてビックリしちゃった」など、過去と比べた成長を伝えるのもおすすめです。走ることが苦手な子どもは、少しでも自分が成長していると実感できるだけで喜びますし、「もっと走れるようになるかも」とポジティブに考えられるようになります。

そして、せっかくなら、やる気をその先にも繋げられるようにしましょう。

例えば、「次はもっと早くなっているね」「ちゃんと練習したら、もっと早く走れるようになるんじゃない?」などと伝えてみてください。きっと、苦手意識が薄れて「やってみようかな」「もっと頑張ってみようかな」という気持ちになる子どもは多いはずです。

ただし、このとき「やりなさい」など強制するような声掛けにならないようにしてください。あくまで、自発的な行動へと繋げていくことが大切です。

走ることが苦手でも、今より早く走れるようになる方法はたくさんあります。そして少しでも「できた」「早くなった」という実感が得られれば、それが成功体験となって苦手克服にも繋がっていきます

今回紹介したコツは、今日からでも取り組めるもので、運動会が明日でも効果が期待できるものも多いので、無理のないものから取り組んでみてくださいね。

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三河賢文

1983年生まれ、千葉県印西市在住。中学から大学まで陸上競技部に所属。引退後、約7年のブランクを経てマラソンとトライアスロンを開始。中学陸上部コーチの経験を持ち、現在はランニングクラブ「WILDMOVE」を運営。子どもから大人まで、幅広く“走り”の指導を実施。スポーツライターとして活動するほか、マラソンやトレイルランニング、陸上競技等の大会運営も行う。プライベートでは4人の子の父親。

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