義務教育(公立校)でも学費はこれだけ必要! ~中学校編~
未就学児の長男または長女をおもちのお父さんやお母さんの中には、「公立校はお金がかからない」と誤解されている方が多いようです。義務教育だからといっても、教材費や運動着など教育を受けるためには公立校であっても意外にお金がかかります。今回は、特に公立校の中学校でかかる教育費の内訳について説明します。
目次
公立の中学校でかかる教育費 ①教材費
公立の中学校でかかる費用としては、「教材費」、「校外学習費」、「修学旅行や宿泊を伴う校外学習費」、「PTA会費」、「給食費」、「部活動費」、「高校受検費用」などがあります。
「教材費」は配布される教科書の他に、あった方がより理解が深まるような副読本代や、技術・家庭科や美術科の授業の中で必要となる教材などがあります。
教材費の中には、 A:皆が使用するもの(美術などの課題作成に必要なキットなど)のほかに、 B:体操着やジャージ、体育館履き、柔道着、絵の具(ポスターカラーなど)セットなど、個別に購入するものがあります。
Aは1年の間に数回に分けて口座からの引き落としにしている学校が多く、Bに関しては兄弟のお下がりなども活用することがあるため、その都度購入します。
公立の中学校でかかる教育費 ②校外学習費 ③修学旅行や宿泊を伴う校外学習費
小学校のように社会見学のために校外学習を行うことは珍しく、遠足等も電車やバスなど公共機関を利用する際には自身で交通費を支払う場合が多いようです。
中学生では2年時に職業体験を行うことが多いのですが、その際にも近隣の店舗や郵便局など、徒歩で向かうこともあり校外学習費としては少ないかもしれません。
反対に、③修学旅行や宿泊を伴う校外学習費としては、特に修学旅行先へ飛行機を利用するような遠方へ公立校も行けるようになったことから、高額になる傾向があります。
多くの学校で積立を行っており、一度に負担がかからないようにしています。
公立の中学校でかかる教育費 ④PTA会費
「PTA会費」については、小学校同様にご家庭の意向でPTAに加入しない場合もあります。
会費については、ひと月300円×12月=3,600円というところもありますし、年間5,000円の学校もあります。
多くの学校では①の教材費の中のAのように、学校費と一緒に口座からの引き落としを行っています。
集めた会費は、生徒たちのサポートができるような活動の費用や広報紙の印刷代、親向けの学習のための講演会費などに使われます。
中学校になると共働き家庭も増え、親が学校へ行く機会が減ります。
また、子どもの成長過程での「反抗期」なのか、学校での出来事を話してくれなくなることもあります。
そのようなときにPTAの活動を利用して、学校での子どもの様子を見たり、親同士で情報を交換し合ったりすることができます。
PTAに加入するか?加入しないのか?任意ですが、個人的にはこのメリットをぜひ活かしてほしいと思います。
公立の中学校でかかる教育費 ⑤給食費
全国の自治体の中では中学校で給食がないのは政令指定都市では横浜のみ、大津と高知、神戸は給食の実施率がとても低いそうです*。
給食がない地域では「給食費」の代わりに昼食代(お弁当代も含む)が必要になります。
小学校同様に「給食費」については、各自治体によって金額が異なります。
体が大きく成長する時期でもあるので、小学校よりも量が多く、費用もかかるようになります。
公立の中学校でかかる教育費 ⑥部活動費
文部科学省によると、公立校中学校3年間でかかる教育費の平均は約48万2千円だそうです(参照:「平成26年度子供の学習調査」)。
3年間で単純に割ると1年間に約16万円必要になります。
公立小学校は6年間で約32万2千円であるのに対し、公立中学校はその半分の年数なのにひと月あたりにかかる費用が3倍以上となるのをお分かりいただけると思います。
公立中学校でかかる費用の割合が大きいのは「部活動費」ではないでしょうか。
もちろん、生徒の中には途中で部活動を辞めてしまう子もいます。
でも、加入している部活動によっては、部費の他にシューズ代やユニフォーム代、大会や遠征にいく場合にはその交通費、吹奏楽部では楽器を購入することもあるでしょう。
加入する部活動によっても異なりますが、公立の中学校でどのくらいの費用を必要とするのかは「部活動」にかかっているといっても過言ではありません。
公立の中学校でかかる教育費 ⑦高校受験費用
中学校までは公立校へ進学したとしても、高校へは皆が受験をして進学することになります。
自治体によって受験の制度やスケジュールが異なりますが、受験するための費用は同じように必要です。
塾へ通っていなかった生徒でも、中学3年生で部活動を引退してから通い始める場合も多いです
近年自学学習のみで高校受験へ臨む子どもは大変少ないように感じます。
また、都心で塾に通っている中学生は、部活動から帰宅して家で軽く食事をとり、その後塾へ行き帰宅は22過ぎという生活を送っていることも多く、もしかしたら中学生が一番忙しいのではないか?と思います。
公立高校を受験する際の受験費はあまりかかりませんが、私立校を併願する場合、一校あたり2万円以上の準備は必要です。
また、公立校合格発表日まで入学金納入を待ってくれない学校もありますので、その分の費用準備も必要になります。
「公立校だからお金がかからない」というのは大きな勘違い。
特に中学校においては「部活動」と「受験費用」に大きく左右されるので、心して学費を準備しておきましょう。
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教育関係のボランティアや学童保育に関わってきた経験をもとに、教育や子育てについて、タイムリーな情報を発信していきたいと思います。私自身も現在2人の子育て中です。子育てにおいて経験してきたことが、現在子育て中のお父さん、お母さんのお役に少しでもなればと思っています。