夏休み、だらける子どもにイラッとしたら、怒る前にごはんを変えよう
夏休み、毎日だらだらと過ごすわが子の姿にイライラしていませんか? 何を言っても変わらないと嘆く前に見直してほしいのが食生活。そこで、ダラダラの原因となる冷えや自律神経の乱れ、暑さによる疲労の蓄積を予防する食材を食育インストラクターの金子亜実さんが紹介します。
【だらだら対策①】発酵食品や根菜類で体を温める
子どもがだらだら過ごす理由には、さまざまな理由が隠れていることがあります。
特に、猛暑でクーラーが手放せない今年の夏休みは、無意識のうちに冷えてしまって体調がいまいち…元気もやる気も出ないというケースも少なくなさそうです。
そこで積極的にとりたいのがみそ汁です!
味噌をはじめとする発酵食品は、体の代謝を上げる酵素が入っているため、体を温める効果が期待できます。ほかにも味噌や漬物、納豆、チーズ、ヨーグルトなどを毎食取り入れるようにしましょう。
また、みそ汁の具材には、下記の体温め食材を使うのがおすすめ。
体を温める食材
ごぼう、れんこん、にんじん、さつまいも、かぶなどの根菜類や、かぼちゃ、玉ねぎ、長ねぎなど
一方で、緑茶やコーヒー、麦茶も体を冷やす作用があるので、飲み過ぎには注意してくださいね。
冷え作用がある夏野菜の使い方
ナス、きゅうり、トマトなど夏が旬の野菜には、水分が多く、体を冷やす作用があります。冷えが気になるときは、味噌や生姜といった体を温める食材と一緒に調理したり、煮込み料理やスープ、温野菜にしたりして食べるようにしましょう。
【だらだら対策②】ストレスによる体の不調にはパントテン酸
夜更かしなどのせいで自律神経が乱れていると、ダルかったり、食欲不振や胃腸の不調が現れたりすることがあります。そんなときは、パントテン酸をとるようにしてみましょう。
パントテン酸を含む食材
レバー、納豆、鮭、牛乳、卵など
パントテン酸は抗ストレス作用を持つホルモンを作り出し、免疫力を高め、ストレスや疲労を取り除く効果があるほか、自律神経を整え、善玉コレステロールを増やす働きがあります。ただし、パントテン酸はカフェインをとり過ぎると消耗しやすくなるので注意してくださいね。
また、パントテン酸は、ストレスの抵抗を高めるビタミンC(ブロッコリーなどの緑黄色野菜や柑橘系のフルーツなど)や、自律神経を安定させるビタミンE(アボカドやかぼちゃアーモンドなど)と一緒に取るとより効果的といわれています。
そのほか、胃腸が弱っているときは、オクラや納豆、モロヘイヤ、長いもなどのネバネバ食材がおすすめです。
ネバネバ食材には胃腸を保護する働きがあるほか、肉や魚などのタンパク質の吸収を助ける働きがあるので、夏バテの予防にもぴったりな食材です。
【だらだら対策③】ビタミンB1、Cで寝不足解消
さらに、夏は寝苦しく、寝不足になりがちです。ただでさえ日中の暑さで体力が消耗しているうえに寝不足が重なると、疲労が蓄積されてダラダラする原因になってしまいます。猛暑を乗り切るためにも、体の免疫力を高め、疲労回復を促すビタミンをしっかりとるとよいでしょう。
特におすすめの食材は“疲労回復のビタミン”と呼ばれるほど、ビタミンB1が豊富な豚肉。なかでもヒレ肉はビタミンB1が豊富に含まれているので、疲れたときはガツンとメニューのトンカツに。
もしくは、たまねぎ、にんにく、ニラと一緒に食べると吸収を高めることができるので、これらの野菜を使って野菜炒めにしたり、豚しゃぶにスライスしたタマネギをのせていただくのもよいでしょう。豚肉以外では、玄米、うなぎ、大豆などにもビタミンB1が多く含まれていますよ。
疲労回復には、ストレスへの抵抗力を高めるビタミンCも大切です。お肉やお魚料理にレモンを絞ったり、柑橘類を絞って炭酸で割ったジュースなら手軽にできるはずです。
ただし、ビタミン群はすべて水溶性なため、体にためておくことができません。特に汗をかく夏場は消費しやすくなるので、毎日摂取しましょう。
長い夏休みを有意義に過ごすためにも、ダラダラをリセットする食事を試してみてくださいね。
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新聞社で多忙の日々を送るなか、食べることが人の心と体を作る(作り直す)ことを痛感し、退職後に食育インストラクターの資格を取得。現在は、食の大切さを普及するべく指導・執筆活動中。プライベートでは、二児の母。