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2019.01.23

子どもの学力を上げたいならランドセル置き場はリビングに

当たり前のように「ランドセルは子ども部屋に置くもの」と想定していませんか? 実は、この思い込みが、子どもの行動の導線を乱し、親の日々のイライラにつながっている可能性があります。生活の中で自然と子どもの能力を伸ばしていきたいなら、ランドセルの置き場所について改めて考えてみませんか。

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ランドセルをリビングに置くのは自然な流れ

2009年11月にパナホームが実施した「ご自宅の収納に関するWebアンケート」によると「帰宅後のカバンやランドセルの置き場」は、リビングが47.3%、子ども部屋が26.1%、玄関が16.1%という結果でした。

これは、実際に収納場所をリビングに設定しているかどうかとい話ではなく、実際に子どもが“置いてしまっている”場所です。

学校から帰宅した子どもは、“お母さんに連絡帳や学校からのプリントを渡さなければいけない”ということが念頭にあります。自分の部屋にランドセルを置き、そこから連絡帳・プリントを出して持っていくより最初からお母さんがいる場所にランドセルごと持っていくというのは、ある意味で効率的です。

同じく、小学校低学年の場合、宿題は親がチェックするようにいわれていることも多いことでしょう。となると、宿題もランドセルごとリビングに持っていくようになるわけです。

整理整頓を習慣づけるきっかけになる

子どもがリビングにランドセルを持っていく理由は分かったものの、一方で気になるのが、そのランドセルの状態です。

前述のアンケートで聞いた「収納が足りないと思う場所」の1位は、リビングでした。つまり、収納の少ないリビングのランドセルは片付いておらず散乱しているように見えます。そして、その様子を見た保護者は「もっと整理整頓をする習慣をつけさせなければ」と思い、毎日のように子どもを叱るという現象が起こるのです。

しかし、収納先がなければランドセルは片付かないのです。まずは親が“物の量<収納量”となるようにリビングの不要な物を捨て、ランドセルを置くスペースそのものを確保しなければ何も始まりません。リビングにランドセル置き場をつくることが整理整頓の習慣をつけさせる第一歩となるのです。

新築なら初めからリビングにランドセルや学習道具を置くスペースを確保する計画を立てておくと良いでしょう。通常の家の設計ではランドセルや学習道具をリビングに置くような想定はしていません。しかし、現実的にはランドセルはリビングに置くし、勉強もリビングでやる、という傾向が強いのも事実です。  

ですから、家族の平和のためにも、リビングにランドセルや学習道具が収納できるように設計することをおすすめします。

子どもの行動の起点がリビングになる

ランドセルがリビングの決まった場所に置かれるようになることは、整理整頓の習慣づけ以外にもメリットがあります。そのひとつが、学校からのプリントを確実に受け取れるようになることです。

リビングにきちんにランドセルが置かれていると学校から帰宅した子どもは、必ずその場所に来ます。ランドセルをその辺に放り投げることもなくなり、どこで子どもを捕まえればよいかも明確になります。

ランドセル置き場であるリビングは、親子が一緒に過ごす時間の多い場所であり、親も時間を過ごすことの多い場所のはず。戻ってくるまで待機していれば学校からのお知らせは受け取ることができます。 このように決まった場所で決まったやり取りができるようになることが整理整頓習慣づくりの上で重要なのです。

子どもが宿題に取り組みやすくなる

もうひとつのメリットが、リビング学習がしやすくなり学校の宿題などに取り組みやすくなるという点です。

「学校の宿題が面倒くさい」というのはいつの時代も変わらない子どもの本音でしょう。“用具を揃える”“部屋を移動する”など取り組めるようになるまでのステップが多ければ多いほど、宿題を始めるハードルは高くなっていきます。

その点、リビングにランドセルがある、学習道具も揃っている、という条件が整っているなら準備は万端です。「夕食の時間は、あなたが宿題を行う時間に合わせて調整したいんだけど何時にしようか?」と話題を振りつつ、宿題をやらざるを得ない環境にすると、子どももパッと取り掛かりやすくなっていくのではないでしょうか。

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諸葛 正弥

大手進学塾で長年指導を行ない、2007年に「イラスト図解でわかるプロ教師力アップ術55」(明治図書)を出版。教育委員会・各種学校などで教員研修を行ないながら、私立中高一貫校の学校改革などを手掛けている。また、「ロボット教室」や「学習教室まなび-スタイル」の運営、「よい子を育む家」の監修なども行ない、教育について幅広く活動を行っている。

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