私なんて……悩みがちな中学生に伝えたい。「自分のことを好きになれる」ある一つの方法
自分のこと、好きですか? 欠点は誰にでもありますが、思春期の中学生だと、その欠点が自己肯定感を下げてしまうことも。もしお子さんが“自分嫌い”だったら、親の心はギュッと締め付けられるでしょう。でも大丈夫。たった一つの方法で、自分への向き合い方が変わるらしいのです。
「自分のことを好きになりたい」ときは……
2023年7月18日、株式会社ポプラ社より『さみしい夜にはペンを持て』が発売されました。
「ペンを持てということは、つまり作文の本?」と思ってしまうかもしれませんが、学習に役立つような難しい作業ではなく“自分との対話”が目的の執筆です。
主人公はタコのタコジロー。自分のことが嫌いで、学校にも居場所がないそうです。冒頭の「ぼくは、ぼくのままのぼくを、好きになりたかった」というタコジローの声が胸を締め付けます。
しかしヤドカリおじさんとの出会いが、タコジローを変えていきます。
タコジローが教わったのは“書く”こと。
ヤドカリおじさんは、「書くことは、自分と対話すること」と言います。作文のスキルや国語の成績は関係ありません。自分の思いを紙に書けば、知らなかった自分に気づき、次第に自分という存在を好きになっていくそうです。
楽しかったことや腹が立ったことなど、「誰か聞いて!」というときってありますよね。何の解決も求めていないけれど、誰かにしゃべるだけで心がすっきりするものです。
しかしタコジローのように、心を許せる相手がいないと、気持ちの捌け口が閉ざされてしまいます。『さみしい夜にはペンを持て』では、「どうしてしゃべるとスッキリするんだろう」「『思う』と『言う』には距離がある』など、心理的・哲学的な部分にも踏み込んで解説しています。大人でも「なるほど」と感じるような内容ばかりなので、親子で読み進めるのも良さそうです。
中学生の91%が「おすすめ」と回答
『さみしい夜にはペンを持て』を読み終えた中学生にアンケートを取ったところ、37人中32人が「ぜひすすめたい」、5人が「少しすすめたい」と回答したそうです。人によって感じ方は異なるものの、ほぼ全員が本書から何かを受け取ったようですね。
アンケートにはこのような声が寄せられました。
心がスッキリしました。タコジローの成長と友人との関係、本当の自分の気持ちなど自然と自分だとどうなる?どう思う?などを考えていました。自分でも日記を書いてみようと思います
おじさんが「おとなからほめてもらうため、それっぽいことばを並べるだけの作文を書いていた。いまになって思う。それは、なにも書いていないのと同じことだったんだ」というところ。確かに私も「この主人公のように勇かんに生きようと思いました」と書いたことがあるが、それはなにも考えずにただそれらしいことを書こうとしていただけなのかもしれないと思ったから。もっと深く考えると、これまでより良い文章が書けるだろうと感じた
著名人も続々と推薦しています。
長編詩であり、冒険絵本であり、あらゆる少年少女のハンドブックであり、文章を書くことがすっかりおもしろくなってしまう魔法の本。こんな本は、世界中でもはじめてなんじゃないかな
糸井重里氏
書くことは苦手だとか、嫌いだとか、言葉なんて面倒くさいし本当の気持ちは伝えられないとか思っている人。そんな人たちにこそこの本を読んでほしいと思いました。あなたは誰よりも書きたくなる人かもしれないから
ブレイディみかこ氏
「他人に伝わる文章」ではなく、「自分を知るための文章」を。そのノウハウや考え方が、『さみしい夜にはペンを持て』にギュッと詰まっています。
自分のことを好きになれる一つの方法は、自分自身との対話。思いを素直に紙に吐き出して、あなたという唯一無二の存在と向き合っていきましょう。
「自分のことが好き?」と質問したとき、堂々と「好き!!」と言う中学生はどれほどいるでしょうか。多感な時期だからこそ、内面は繊細でデリケート。「あの子みたいに生まれていたら」と隣の芝生をうらやんでいるかもしれません。
『さみしい夜にはペンを持て』には、自分のことを好きになれる方法が丁寧に記されています。思春期のお子さんはもちろん、大人にもおすすめしたい一冊です。
<参考資料>
・PR TIMES(株式会社ポプラ社)
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