「体毛について話すことは恥ずかしいですか?」小学生の答えは?
「もし、子どもが体毛に悩み始めたら……」「正しい体毛のケアっていつから、何を教えたらいいの?」
自分の体毛についてって、大人でもなんとなく話題にしづらくありませんか? 思春期の子どもならなおさらだと思いますよね。今回は、“体毛ケア”の考え方について、渋谷区立加計塚小学校で行われた授業実践をふまえてご紹介します。
約65%の小中学生が「体毛ケアをしたい」
近年では、キッズ脱毛をメニューに取り入れている脱毛サロンが増えています。そのニーズも高く、自分の体毛を気にする小中学生の多さがうかがえます。
シック・ジャパン「小学生・中学生のムダ毛処理に関する調査」によると、「体毛をケアしたい」と考えている小中学生は約65%。また、すでに体毛のケアを始めている小中学生も多数という数値が明らかになりました。
その一方で、正しい体毛ケアの方法については「わからない」「どちらともいえない」割合が多く、正しい体毛のケア方法を知らないまま、自己流でケアしてしまっている小中学生が多いことがわかります。
自己流でのケアは、お肌を傷つける可能性や、肌トラブルの原因になることも。正しいケアを身につけることが必要です。
体毛ケアについて学ぶ適齢期とは?
シック・ジャパン株式会社は、産婦人科医の高橋幸子先生を講師に迎え、正しい体毛の知識やケア方法を伝える出張授業「MY FIRST SHAVE」を渋谷区立加計塚小学校の4年生の児童とその保護者を対象に開催しました。
高橋先生は、この“小学4年生”という時期こそ、体毛ケアについて学ぶ適齢期であるとしています。
この時期以降、子どもたちの体や心は大きく変化し始めます。なかには、そのことを「恥ずかしい」と感じる子も。
自分の「体の変化の予定」について、実際に変化が起きる前に知ることで、不安や心配を取り除くことができます。また、思春期の子どもたちは体毛を冷やかしたり、インターネットやSNSから得た誤った情報に悩まされたりすることもあります。
実際に、体の変化が起きた時に備えて、正しい知識や皮膚を傷つけることのない正しいシェービング方法を学んでおく必要があるのです。
渋谷区の小学校で行われた「体毛の授業」
体毛が生えることは、子どもたちの体が徐々に大人に近づいていることの証でもあります。
正しいケアの仕方を知ることももちろん大切ですが、それに加えて、体毛の役割や自分の体の変化について知ること=性教育も重要になってきます。
高橋先生の授業の中には、「性や命に関する話」や「体の変化についての話」がありました。
「体毛が生えるのは、みんな同じで自然なこと」「自分らしさは、みんなそれぞれ違っていい」という考えをベースに、体毛の種類や役割についてクイズを交えたりしながら知識を深めました。
後半は、ウェットシェービング国内トップシェアのシック・ジャパン株式会社の担当から、正しいシェービングの方法のレクチャーがありました。
カミソリを使った正しい体毛の剃り方に加え、衛生面や安全性を考慮し、「家族間で1つのカミソリを共有してはいけない」ことについても取り上げられました。
この堂々と体毛について話し合うという実践をきっかけに、体毛について話をするのは「恥ずかしい」ことではないと感じる児童が増えたことがアンケートの結果、明らかになっています。
授業を参観した保護者からも、「こうした性教育や体毛に関する授業を子どもと一緒に聞けることはありがたい。親子間で、どのように会話を切り出すか、説明をしようか迷っていたので、家族での会話の切り出しがスムーズにしやすくなった」などの声があり、子どもたちからも、保護者からも、体の変化について話題に挙げやすくなったという成果が上がりました。
“思春期の体の変化”については、親子共に話題に出しづらいイメージがなんとなくありますよね。
近年では、幼少期からの性教育に関する書籍も増えています。まず、体の変化について話すこと=「恥ずかしい」というイメージを払拭しなければならないのは、大人の方かもしれません。
子どもたちが間違ったケアをしたり、体毛に悩んだりしてしまう前に、保護者をはじめ、子どもたちの身の回りにいる大人が正しい知識・考え方を身につける必要があるのではないでしょうか。
<参考資料>
・シック・ジャパン株式会社 シック主催 | 正しい体毛の知識やケア方法を小学生に伝える授業「MY FIRST SHAVE」を開催(PR TIMES)
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国立大学教育学部卒業。専門教科の国語を愛し、教科担当制の私立小学校にて勤務。好きな教材は「おにたのぼうし」。好きな文法は品詞分類。学級担任として、多くの子ども・保護者と関わる。現在は教員業の傍ら、教材執筆者・ライターとしても活動中。プライベートでは1児の母。