教育は未知にあふれている

ソクラテスのたまご

ゲームの教育的な意味とは。ゲームの進化によってどう変わった?

昔とくらべて大きく進化した「ゲーム」。しかし現在のゲームは、試行錯誤してクリアすることの醍醐味が失われているのではないでしょうか?ゲームが持つ潜在的な教育的要素について考えていきます。

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昔のゲームは一人ではクリアできないものが多かった

一昔、二昔前のゲームというのは、「理不尽」なゲームが多くありながらも、絶妙な面白さを放っていたゲームがとても多くありました。

現在のゲームのように課金をすれば誰でも強くなれるという要素は微塵もなく、チュートリアルやヒントなどがゲームの中に出てくるものも非常に少なかったと言えるでしょう。

 

クリアするために必要なことは、試行錯誤をするための時間と情報です。

インターネットが普及していない時代での情報というのは、テレビや友人がほとんどだったのではないでしょうか。

テレビの一瞬の間に映る攻略画面にヒントを見出したり、友人同士であれでもないこれでもないと言い合いながら協力してクリアしていったものです。

ゲームが重要なコミュニケーションツールになっていたと同時に、試行錯誤し「考える」ツールにもなっていたと言えます。

また、情報を共有し協力することで、自分ではなく友人がクリアしたときも一緒に喜ぶことができるものです。一体感が生まれ、ゲームを通して仲を深めた経験もあるのではないでしょうか。

運動が苦手でも情報の収集や伝達に長けている子もいるので、そのような子にとってはゲームは居場所を作るためのツールでもあったと言えるでしょう。

 

ゲームで得られた思考力はあなどれない

ゲームにはパズル的な要素や、数学的な要素を持っているものが数多くあります。

このようなゲームを試行錯誤しながらクリアしていくというのはまさしく勉強のプロセスそのものであり、通常の勉強では得られない知識や情報収集能力を鍛えることができたものです。

試行錯誤をすることが苦にならない昔のゲームというのは、非常に良い教材であったと言えるかもしれません。

 

ゲームの醍醐味が失われてしまった現代

しかし、ゲームやIT技術が進化していくことによって、ゲームに求められるものも大きく変わっていきました。

現在は、インターネットで簡単に攻略することができるようになっており、試行錯誤の機会が圧倒的に減ってしまったと言えるでしょう。

その結果、試行錯誤ではなくコレクション要素などを含めて完璧にクリアすることが醍醐味になっていき、次第にそれを面倒くさいと感じる人が増えた結果、手軽にできるスマホゲームや、やりこみ要素が強いゲームが主流となっていきました。

昔の試行錯誤の元となった「理不尽さ」はいわゆる「つまらないゲーム」という扱いをされるようになってきてしまいました。

時代とともにゲームの形が変わるのは当然であり仕方がないことではありますが、「試行錯誤」の部分が喪失してしまったという点は非常にもったいないと言えるでしょう。

どれだけ試行錯誤ができるゲームを作ったとしても、その攻略方法を簡単に見れる時代になってしまったことから、かつてのクリアするための情報共有や一体感を味わう機会は少なくなってしまいました。

 

ただ、それでも一緒に考えてクリアするタイプのゲームは存在する

オンラインゲームが主流になってきている現在において、顔も知らない相手と協力してクリアするタイプのゲームも存在します。

かつての試行錯誤をしながら進めていくタイプのゲームに近いものがあるのではないでしょうか。

攻略方法は調べて簡単に見つけていくことはできますが、上手い下手があるため、互いにコミュニケーションを取りながらレベルに合わせて攻略していかなければなりません。

このように考えていくと、教育という要素にオンラインゲームの特徴を取り入れていくというのは、ある意味で画期的なものになる可能性があると考えています。

思考力を鍛える、コミュニケーション能力を鍛える、ほかの人より優れた部分を発見するということにおいて、オンラインタイプのゲームの特徴は決して軽視することができないと言えます。

オンラインゲームは今のところ、理解のある教育者が少ないことから、「不登校の原因になる」などと言われていますが、潜在的な教育的要素というのは大きく存在するのではないでしょうか。

山岡 義明

山岡義明

【NPO法人 東京メンタルヘルススクエア、児童養護施設・職員】 青少年支援員 児童指導員/こどもが抱えうるさまざまな問題に対して、アウトリーチ(直接接触型)支援を展開中。いじめ、未成年に関する性トラブル、非行等に関して、予防、早期介入、現場調査を行う。 福祉とのつながり、社会とのつながりが途絶えているこどもたちへの情報提供、関係・居場所作りをしていくとともに、支援される側を支援する側にしていくことを目標にする。 こどものトラブルに関与している大人側へのアプローチも検討中。

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