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2023.04.12

発達障害を持つ我が子は、大学に進学できる? 大学の「障害学生の受け入れ状況」調査【最新版】

全国障害学生支援センターは2023年3月、「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2022」の結果を発表しました。小中学生の8.8人に1人は発達障害の可能性があるという調査報告がある今、発達障害を持つ学生の大学への在籍状況や、大学側の受け入れ体制はどのようになっているのでしょうか。

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発達障害の学生がいる大学は200校以上

調査対象となった大学は819校。うち299校の大学が、「なんらかの障害(発達障害含む)を持つ学生が在籍している」と回答しました。障害を持つ学生がいる大学の平均在籍数は、1大学あたり47.2人という結果が出ています。

発達障害と診断された子どもを持つ保護者のなかには「うちの子の進路はどうなるんだろう?」「将来、大学へ行く可能性はあるの?」という疑問を持っている方もいるかもしれません。

今回の調査で、「発達障害の学生が在籍している」と回答した大学は241校。在籍学生数は合計3382人で、障害の種別としては「精神障害(精神疾患)」の5031人に次ぐ2番目の多さです。そして、発達障害を持つ学生数は1大学あたり14人という結果です。

なお、総務省の「障害のある学生等に対する大学の支援に関する調査-発達障害を中心としてー」によると、発達障害を持つ大学生の数は全国に約6000人いると発表されています。

発達障害がありながら大学で学んでいる学生は、割合としては高くはないながらも「一定数は存在する」ことがわかります。

大学入試のネックは「受験時の配慮の有無」

調査内で、発達障害の受験生への「受験時の配慮あり」と回答した大学は61%という結果でした。発達障害のある学生は、大学入試の際にどのような配慮を受けることが可能なのでしょうか。

発達障害の学生への受験時の配慮がある大学は約6割(出典:PR TIMES

たとえば、日本学生支援機構(JASSO)の「発達障害入試」には、事例として「試験中に独り言を言ってしまうことがある」「人数が多い場所では人の目が気になって落ち着かない」などの特性を持つASD(自閉症スペクトラム障害)の学生に対し、別室受験を許可したケースが紹介されています。

同じ発達障害でも、必要な配慮の内容はそれぞれ異なります。配慮が必要な受験生は、医師の診断書のコピーや申請書などの書類を提出し、大学側の審査を経て配慮事項が事前に通知され、試験に臨むケースが一般的です。

障害に対する配慮がある大学の場合、ホームページ上にその旨を記載していることも多いようです。

受験自体が認められないケースも

受験時の配慮等がある大学も多い一方で、障害の程度によっては、そもそも「受験そのもの」が認められないというケースもあるようです。

全国障害学生支援センターの調査では、発達障害の学生を「受験可」(発達障害を持つ受験生を原則受け入れる)としている大学は51%で、「受験可否未定」(各受験生の障害の状況を見て、受験を認めるかどうかを判断している)としている大学が49%という結果です。

大学側の事前協議後に「受験可否」を決めるケースもあるという(出典:PR TIMES

「受験可否未定」とした大学ではその理由として、「事前協議後に検討するため」と回答した大学がもっとも多くなっています。

「受験時の配慮をすることが難しい・ノウハウがない」「教職員やキャンパス等の体制が整っていない」などの理由から、現時点では発達障害を持つ学生の受け入れが難しい大学があるという点も、知っておいたほうがよさそうです。

大学側の体制を調べておくことが大切

発達障害のある学生が大学受験に臨む場合、入試試験の内容は他の受験生と同じでも、試験会場で必要な配慮をしてもらえるかどうかは重要な要素になるでしょう。

一方で、試験に合格した場合でも、入学後に、いわゆる「合理的配慮」を受けられる環境になかった場合には、大学生活をスムーズにおくることが困難になってしまうこともあるかもしれません。

発達障害のある子が大学進学について考える際には、受験時の障害の程度や有している学力、大学生活に適応できそうかなどの点から総合的に検討することは前提として、「大学側の受け入れ体制はどうなっているか」を調べることは必須といえそうです。

いずれにしても、「うちの子にとって最適な進路(学校)は何か・どこか」という視点で考えてみるのがよさそうですね。

発達障害の子の受験勉強は?

発達障害のある高校生が大学受験を目指すとき、受験勉強そのものに困難を感じる場面があるかもしれません。発達障害や不登校といった特徴を持つ子の受験勉強をていねいにサポートする学習塾や家庭教師もあるので、検討してみてもよいでしょう。
不登校・発達障害の子の塾や家庭教師については、以下の記事で解説しています。

不登校の子どもが進路をあきらめないための塾・家庭教師の選び方とは?
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2021年度に不登校状態だった小・中学生は24万人を超え、9年連続で増加しています。学校に行けない理由はさまざまですが、そのために学ぶ機会が失われてしまうことは.....

<参考資料>
PR TIMES(一般社団法人全国障害学生支援センター)
日本経済新聞「小中学生の8.8%に発達障害の可能性 文科省調査」
総務省「障害のある学生等に対する大学の支援に関する調査-発達障害を中心としてー<調査結果に基づく所見表示に対する改善措置状況(概要)>」
日本学生支援機構「発達障害 入試」

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