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2023.01.08

「ねぇ、君の体、触らせて」。おっぱいポロリの本が手軽に買える日本で、性犯罪から子どもをどう守る?

家庭で性にまつわる話をすることのメリットや性教育を学校任せにしてはいけない理由を、とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事、のじまなみさんの著書『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』から一部抜粋、再編成してご紹介します。(イラスト:おぐらなおみ)

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「ねぇ、君の体、触らせて」

「あっちに、可愛い子犬がいるよ」
「道がわからなくて困っているんだ、一緒についてきてくれない?」
「ねぇ、君の体、触らせて」

もしあなたのお子さんが、こんな風に知らない人から声を掛けられたら……考えただけでもぞっとしますよね。その時に我が子がどんな風に答えるか、想像したことはありますか?

「やめてください」
「ついて行ってはいけないと言われています」

そんな風に言える子であってほしい。親ならそう信じたいですが、残念ながら、実際には、そんな返事ができる子は多くありません。「楽しそうだからついて行こう!」「困っているなら……」「触らせてもいんじゃない?」と、子ども達は、いとも簡単にその人について行ってしまうものなのです。

一体、それはなぜでしょうか? それは、子ども達がまったく「危機意識」を持ちあわせていないから。ついて行った先に何があるのか、自分の体を触らせたあとに一体何が起こるのか、子ども達は1ミリも想像することができないのです。

「サングラスに帽子にマスク」なんて変質者はいません。 普通の人でも用心を!

性教育後進国・日本

ユネスコが2009年に発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では「性教育の開始年齢」が設定されています。さて、いくつだと思いますか?

答えは、なんと「5歳」です。このガイダンスは強制力を伴うものではありませんが、世界各国の教育現場に影響を与えています。

では日本はどうでしょうか?

実は、世界から見ると、日本は驚くほどの「性教育後進国」です。「寝た子は起こすな」という性教育に対する拒否反応は根強く、長くタブー視されています。

1990年代に入りHIVの感染拡大が起きると、空前の性教育ブームが起こり、1992年は「性教育元年」と呼ばれたりもしました。しかし、すぐにバッシングが起こり、性教育はブーム前より後退というなんとも悲しい結果に……。ユネスコのガイダンスも、そんな名残を受けてか、残念ながら日本ではまだまだ受け入れられていません。

その一方で日本は「性産業先進国」という、なんとも恥ずかしい汚名をいただいています!

世界のポルノの6割は日本で生産されており、コンビニでは子どもの目線の高さに堂々とおっぱいポロリのHな本が置いてあります。インターネットは子どもと誤った性の情報を簡単につなぎ、子どもが性の対象になった事件を伝えるニュースは毎日のように聞こえてきます。保護者なら一度はヒヤッとした経験があるのではないでしょうか?

これがまた、絶妙な高さに置いてあるんですよね……(苦笑)

私の元には、日々たくさんの保護者からメッセージが送られてきます。その多くが「我が子を守りたい」という危機感に溢れるものばかりです。保護者は愛する子どもを性の被害者にしたくはありません。もちろん加害者にもしたくありません。では保護者ができることは何でしょうか?

それは、「性教育」です。

性教育を受けた子どもは「その先に何が起こるのか」をイメージできるので、たとえ「子犬がいるよ」「君の体、触らせて」と知らない人に声を掛けられたとしても、「今、自分の身に危険が迫っている!」と判断し、自分の身を守ることができるのです。

学校では肝心なことは教えてくれません!

「性教育は学校にお願いしておこう」
「私も習っていないけど、何事もなく育ったし……」
「恥ずかしくて、そんなこと誰かにお任せしたい」

こう思う保護者は多いですよね。

しかし残念なことに、子どもが知りたいことや、親が教えて欲しいと思うことと、学校としてできることには大きな隔たりが存在します。

国公立では、小学4年生で初めて性教育を保健体育の授業で行います。しかし授業数は学校によってもまちまちで、多くても1〜3時間ほどが限界です。小中学校では、学校指導要領の中に載っていない文言は扱わないということもあり、授業の中で「セックス」や「避妊」といった単語を子どもたちが聞くことはありません。

性教育がどんな授業なのか、今時のオマセな子どもたちは、ワクワクしながら待っているのに、結局「なぜ子どもができるのか」「セックスとは何なのか」何もわからずモヤモヤが増えるだけの時間となってしまっているのです。

その〝モヤモヤ〞の行きつく先は、ずばり「インターネット先生」

その検索結果がどんなものかは……簡単に想像できますよね。

もちろん学校の先生も一生懸命対応してくれていますが、性教育の知識が不足していたり、反対する保護者への対応、家族形態の変化への配慮(シングル家庭やステップファミリーなど)、学校指導要領の制約などなど、問題は山積み……。

教育現場と子どもたちを取り巻くリアルな性教育の距離が縮む日は、まだまだ先なことだけは確かです。

性教育の3大メリット

子どもの明るい未来のために! いざ性教育!!

保護者達は「性教育」が大切だと思っているのに、どうしても一歩を踏み出すことができません。それは一体、なぜなのでしょうか?

大人は、「性」という言葉に卑猥なイメージを持ちます。そして「性」=「性産業」に想像が偏ってしまいがち。これが性教育をタブー視する原因のひとつとなっています。

しかし、子ども達にとっての性は、1ミリも卑猥なものではありません。

「性」という字は「心を生かす」と書きますよね。「性教育」とは本来、「命の誕 生の奇跡」「愛し愛されること」「自分の身を守ること」を伝えることです。そして、子ども達が持っている、性への純粋な好奇心を満たすことこそが、本当の「性教育」なのです。

保護者がこうした性教育を行うことで、子ども達の人生に大きな宝物を授けてあげることにもつながります。それが、次の3つです。(本書ではそれぞれのメリットについて詳しく説明されています)

1.自己肯定感が高まり、自分も人も愛せる人間になる
2.性犯罪の被害者・加害者にならない
3.低年齢の性体験、妊娠・中絶のリスクを回避できる

性の知識は子どもを守る

「性教育で子どもが早熟になる」

これは性教育に反対する大人たちが主張する決まり文句です。

しかし、「正しい知識は子どもを守る」ことが、実際に明らかになっています。

日本性教育協会などの調査では、「幼少期に適正な性教育を受けた場合には初体験の年齢が上がる」「性教育には望まない妊娠を防ぐ効果がある」ことがわかっています。

また10代の人工妊娠中絶率が問題となっていた秋田県では、2000年代初期から中高生の性教育をスタートすると、2011年度には、なんと中絶率を3分の1にまで減らすことに成功したという報告もあるのです。

性教育にはメリットしかない!

私はこう断言できます!

むしろ、性教育は、命の尊さ、愛情の深さ、相手をいたわる心を我が子に学ばせることのできる「愛情の連鎖」です。

性教育は「100利あって1害なし」。

それを保護者自らの手でできるなんて、すごく魅力的だと思いませんか?

のじまなみさんの著書『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』では、「なんで赤ちゃんってできるの?」といった子どもからのドキッとする質問への答え方や、性犯罪の防ぎ方、年齢ごとにやっておきたい性教育の内容、実践方法などがわかりやすく紹介されています。

お子さんが人をいたわり、自分を大切にできるよう、まずは保護者が性教育を学んでみませんか?

『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(のじまなみ・著、おぐらなおみ・イラスト)

お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!
・著者:のじまなみ
・イラスト:おぐらなおみ
・辰巳出版株式会社
・1540円(税込)

※本記事は、『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』の本文を出版社の許可を得て、一部抜粋しています。

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のじまなみ

性教育アドバイザー。「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」代表理事。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。 夫と 3 人娘の 5 人家族。「子ども達が危険な性の情報に簡単にアクセスできる世界にいる」ことに危機感を抱き、2016 年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】アカデミー」を設立。国内外 4000 名のお母さん達に、家庭でできる楽しい性教育を伝える。2018 年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」設立。

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