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2021.10.15

結婚相手の連れ子が嫌い! 幸せなステップファミリーはどう築く?

結婚相手の夫は再婚、子持ち。「連れ子を愛したい」「すてきなステップファミリーを築きたい」と思っていたのに、夫の子どもとそりが合わなかったら…。連れ子との関係が良くないことで、離婚を決断する夫婦も少なくありません。理想と現実の落差で連れ子を嫌いになってしまったら、幸せな家庭を築くことは無理なのでしょうか。

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子どもが懐いてくれない。連れ子との間に感じる“壁”の正体

内閣府男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」(令和3年)によると、再婚者の割合は年々増加、割合として男性の再婚率の方が高い傾向にあります。また、4組に1組以上がパートナーのどちらかが再婚でこちらも上昇しています。

中にはどちらかの子どもを連れて再婚する子連れ再婚、いわゆるステップファミリーを選択する夫婦もいます。しかし、パートナーの子と実の親子のような関係性を築くことにハードルを感じる人は少なくありません。

また、連れ子との関係に悩むのは“子あり夫(再婚)×子なし妻(初婚)”という組み合わせが多いようです。夫が父親としてどのように子どもと関わってきたか、前妻との夫婦の分業はどのように行ってきたかにもよりますが、家事や育児の負担が母親に偏りがちな日本の現状もうかがえます。

監修者

佐藤めぐみさん

ソクたまでは、連載「親子の悩み相談室」を担当。欧米の大学・大学院で心理学を学び、「ポジティブ育児メソッド」を考案。現在は公認心理師として、育児相談室・ポジカフェでの心理カウンセリング、ポジティブ育児研究所での子育て心理学講座、メディアや企業への執筆活動などを通じ、ママをサポートする活動を行う。ドイツ在住。中学生の娘の母親として子育てにも奮闘中。 オンライン育児相談室・ポジカフェ

連れ子との関係がうまくいかず、自分自身を責める人は少なくありません。しかし、連れ子との壁の原因は、母親の人柄や接し方に問題があるとは言い切れないのです。なぜ、心を開いてくれないのか。なぜ、気持ちが伝わらないのか。公認心理師の佐藤めぐみさんに教えてもらいながら、詳しく見ていきましょう。

連れ子が思春期に突入している

思春期を迎えた子どもの多くは、親だけでなく大人全般に対して抵抗感を持つことがあります。急に会話をしてくれなくなったり自分の部屋にこもりがちになったり…。それまでどんなに関係性が良かった親子であっても、「難しいな」と感じる時期です。特に子どもが男の子である場合、母親は性別の違いゆえに理解できないこと、接し方が分からないということは多々あるでしょう。

一般的に思春期を抜けた10代後半くらいになると子どもは一個人として成長し、良い意味で親との関係性を新たな距離感で保とうとします。そういう意味では、子どもが思春期以降の方が、関係性に悩むことは少ないのかもしれません。

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連れ子の性格

新たな環境への順応性は、もともとの性格が大きく影響します。赤ちゃんの頃に場見知りや人見知りが強かったという子は、ある程度成長してもなじむのに時間がかかることはあります。

「自分の接し方に問題があるのかも」と悩んでしまいますが、接し方以前の要因が隠れていることはあるでしょう。

環境の変化への戸惑い

入学や卒業、就職…人は一生のうち何度も環境の変化を経験するものですが、親の再婚というのはこういった変化とも種類が異なるものですよね。内向的だったり消極的だったりといった性格の子だけではなく、積極的でアクティブな子であっても家族が再編成されるほどの変化は実に大きなものです。

また、小学校低学年くらいまでの子どもは“結婚”という法的なかたちを理解することも難しいところがあります。「今日から、家族になるんだよ」「今日から、私がお母さんだよ」と言われても、すぐに理解することはなかなかできないでしょう。

父親の再婚に納得していない

連れ子との関係に壁を感じる場合、父親の再婚に子どもが納得できていないということも考えられます。しかしこれは、再婚の“真意”を理解できていないことの方が多いのかもしれません。

父親(夫)が子どもに再婚することをどのように伝えているのか、再婚前に子どもと母親となる自分とのコミュニケーションをどのように築いてきたかという点も影響するでしょう。

連れ子との関係が予想していた“幸せ”というルートから外れてしまった時、連れ子に対してネガティブな気持ちを抱いてしまうことはあるかもしれません。次章では、継母の気持ちを考えてみましょう。

連れ子を「うざい」と感じてしまう継母の気持ち

連れ子に対して感じてしまった「うざい」「嫌い」といった気持ちは、「実の親として、子どもを愛したい!」と張り切っていたからこその気持ちなのではないでしょうか。しかし、その気持ちが一時的ではなく継続的なものになってしまうと問題の根は深いのかもしれません。

実際に連れ子との関係に悩む母親の悩みから、佐藤さんに「うざい」と感じてしまう理由を教えてもらいました。

連れ子への“遠慮”

「怒ったら嫌われるかも」と思い、注意したり叱ったりすることができません。心のどこかで、血のつながりを意識してしまっているのかもしれません。子どもに伝えられないことが多い分、モヤモヤした気持ちもたまっています。

血のつながりを意識してしまうことは、あるかもしれません。誰でもそうですが、身内には言えることも他人には言えないということはよくあります。

しかし、お母さんの性格も関係しているように感じます。もともとの性格が控えめな人だと、新たに家族となった自分が出過ぎてしまうことを懸念し、その遠慮が接し方に距離を作ってしまっていることもあるでしょう

連れ子の反応が悪い

子どもが大好きだというハンバーグを作ったり、洋服を買ってあげたり、子どもを喜ばせたくていろいろなことを試していますが、反応がほとんどなく笑顔すら見せてくれません。「せっかく頑張ったのに」「距離を縮めたいのに」と、怒りすら湧いてくることも…。

誰でも、自分の行為に対して喜びを示してくれたらうれしいものです。逆に、想像していた反応が得られなければがっかりしてしまいますよね。これは、家族だけではなくどこの環境にいても起こり得ること。けれど、これから新たな家族として頑張ろうと思っている分、余計につらく感じてしまうのかもしれません。

しかし、まだお子さんが新たな環境になじめていないということでポジティブな感情が出にくくなっていることも考えられます。順応には時間がかかるものですから。

子育てが想像以上にしんどい

連れ子は小学1年生の男の子。育児のルーティンがこんなにも大変なのかと感じています。また、まだ1年生ということもあり学校の支度や宿題、放課後の過ごし方など親の出番も多く、正直しんどい気持ちでいっぱいです。「このくらい、自分でやってよ」と、心の中でつぶやいてしまいます。

初婚で初めての子育てであるにも関わらず、いきなり“小学1年生のママ”というのは非常に負担が大きいことでしょう。

他のお家の子育ては部分的、場面的にしか見えないもので、実際に自分がどっぷり子どもに向き合ってみないと分からないものですよね。24時間という休みなしの子育てに戸惑ってしまうのは、当然のことです。

この記事を監修してくれた佐藤めぐみさんに相談してみませんか?

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パートナーが味方になってくれない

とても優しい夫ですが子どもとの関係があまり良くないことに関しては、見て見ぬふり。相談しても真剣に考えてくれることはなく、家庭の中で孤立を感じています。夫に連れ子がいても新婚生活を楽しみにしていたこともあり、この感情を子どもに向けてしまいます。

パートナーのことは愛しているし、パートナーも自分を愛してくれている。夫婦二人のときは良い関係なのに、そこに子どもが入ると悩みになってしまうということはどんな夫婦にもよくあることです。

もし、ご主人がこれまで子育てにあまり関与してこなかった場合、何をどう介入したら良いのかが思いつかないということも考えられます。また、奥様がどのくらい寂しい思いをしているのか、孤立を感じているのかについても同じ温度感で伝わっていないこともあるでしょう。もちろん、いずれも悪気はないのですが…。

周囲に相談しにくい

子育てで悩んでいても、ママ友はいないし親や友達に話したところで「やっぱりね」と言われたり思われたりするのが想像できて相談する相手がいません。

なかなか周囲に相談できず、自分の中に思いをためこんでしまっている人は多いようです。「こういう相談をしたら、心が傷つくような返答をされてしまうのではないか。それならば自分の中に留めておこう」という心理が働いているのでしょう。それにより心のモヤモヤが解消されず、子どもへの思いにも影響してしまうのかもしれません。

実母へのいら立ちの可能性も…

連れ子の食事のマナーや言葉遣いなどが良くなく、「ちゃんとしつけされてないな」と思ってしまいます。その都度、注意はしていますがあまりにも目に余る言動が多いのがストレスです。

子どもの年齢にもよりますが、年齢が高ければ高いほどそれまでの環境の影響は大きくなります。育ってきた環境によって価値観が異なることは、友人や職場の同僚と接していても感じることはありますよね。あまりにも年齢相応の生活習慣が身についていないと、戸惑いが子どもへの怒りに変わり、その矛先が無意識のうちに実母に向かうことはあります。

結婚や子育てに理想を抱いて臨んだ新生活も、連れ子に対しての気持ちから結婚したことを後悔する人も少なくありません。ステップファミリーとして、良い親子関係を築く方法はないのでしょうか。

次章では、「うざい」「嫌い」という感情をどのように消化すれば良いのか考えてみましょう。

連れ子を嫌いになってしまったら、どうすればいい?

“嫌い”という感情が芽生えてしまったら、その気持ちをリセットするのはなかなか難しいことです。しかし、家族である子どもを嫌いなままでは、子どもはもちろん自分も幸せにはなれないのではないでしょうか。

「連れ子と仲良くなりたい」「ステップファミリーとして幸せになりたい」という気持ちが残っているのであれば、佐藤さんのアドバイスを参考にしてみてくださいね。

家族で出掛ける

旅行や買い物、レジャー施設など家族全員が楽しいという思いを共有できる場所に出掛けてみましょう。ステップファミリーに限らず、家庭内で問題が発生したときなどに非日常のイベントを取り入れると、その特別感から緊張がほぐれるということはよくあります。

そして、何よりも自分自身が楽しむことが一番大切です。

夫に相談する時間を作ってもらう

ステップファミリーに限らず、夫婦であれど言わないと伝わらないことは多いものです。また、どの夫婦も子どものことで意見が食い違ったり悩みが生じたりすることはあります。

夫に対し「言わなくても分かってくれるはず」と自分の心に留めておくと、いつか大きな爆発になりかねないので、“小出し”にしていくことをおすすめします。

愚痴や文句というかたちだと相手も「聞きたくない」と思ってしまいがちなので、前進できるような相談の場にするのが望ましいといえます。

例えば「あの子が嫌いだ」ではなかなか解決の糸口が見つかりません。「あの子の〇〇な部分を改善したいんだけど、どうしたらいいと思う?」であれば、前進的ですよね。夫の方が子どもと長く過ごしてきているわけですから、解決のヒントも持ち合わせているはずです。

また、直接言いにくい場合はLINEなどのメッセージで伝えるのも〇。感情のコントロールもしやすいので、お互い冷静に問題解決に向けて考えることができるでしょう。

“母親らしく”というプレッシャーは置いておく

育児において「しっかりやらなくちゃ」と思うと、それがストレスに感じてしまうのはよくあること。「〇〇すべき」「〇〇しないとダメ」という思いは、できない自分への許容が狭い分、苦しくなってしまうのです。

実はすごく頑張っているのに、自分でダメだと思っているがために自信がないというケースは非常に多くあります。“母親らしく”という評価は、その基準を自分で決めてしまっているので気付かぬうちにハードルを高めてしまいます。

自分の中の“こうすべき、ああすべき”はいったん横に置き「まあまあ、できているな」「なんとかやってるよね」という自分を認める部分を感じることが大切です。

連れ子と良い関係を築くためのポイント

“新しい母親”と暮らすということは、子どもにとって今までの環境がガラリと変わるということ。ここまで解説してきたように、子どもをよく観察し、自分自身の気持ちを見つめることで、良い関係を築くきっかけが見いだせるかもしれません。

最後に、連れ子と良い関係を築くためのポイントを解説しましょう。

子どもの目線になって考える

まず、親と子の立場を逆転させて考えてみましょう。自分が進むべき方向や、子どもにかけるべき言葉が見つかることはよくあります。

「もし、自分がこの子の立場だったらどうだろう?」と考えてみると、どう感じるでしょうか。「ゆっくり、少しずつならお母さんと仲良くなれるかも」という気持ちに気付くかもしれません。

「頑張らなくちゃ」と思えば思うほど、変化のない親子関係にいら立ちを感じてしまうことにもなります。自分が同じ立場だったらどうされたいかを考えてみるのは、良い方法です。

子どもから距離を縮めてくるのを待つ

親子であっても、適切な距離を保つのは大切です。また、子ども自身も親との適切な距離を知っていることが多いものです。

再婚後の新たな環境は、初めはどんな子でも戸惑います。母親との距離を保って、観察したい気持ちもあるかもしれません。「仲良くなりたい!」という強い思いは保留し、「いつでも好きなときにおいで」と心の扉を開けたままにしておく。そうすると、ちょうどいい距離感が分かってくるはずです。

「少しずつ距離が縮まればいいな」という気持ちを持てると、お互いに居心地の良い関係性が築きやすくなることが多いので、親側が焦らないというのは大事なポイントでしょう。

見返りを期待しない

できるだけスムーズに親子関係を築きたいと思うと、あれもこれもと子どもが喜びそうなことをやってあげたくなるかもしれません。でも、もしそのリアクションがイマイチ盛り上がりに欠けていたら…「私がこれだけ頑張っているのに」という思いにもなるでしょう。

1年後であれば楽しめることでも、今はまだ素直に喜べないということはあります。子どものリアクションを見込んで何かをしてあげるというのは、お互いのためになりません。何より、母親ががっかりしてしまうことが増えてしまうのです。

「子どものために」「この子が喜んでくれるかも」という思いで接していると、見返りを期待してしまいます。それよりも“自分が楽しく過ごせること”を一番に考えてみるのが、いま必要な視点なのかもしれません。

急いで完成形を望まず長いスパンで関係を築こう

大事なのはやはり、時間を積み重ねること。時間が解決してくれるであろう問題を焦って短縮しようとすると、こじらせてしまうことはよくあります。長い目で状況を見ることは、とても大切なのです。

どんなに明るく快活な子でも、大きな環境の変化においては順応に時間を要します。「なぜか自分に対してだけは、反応がイマイチ…」というときも、無理に心を開こうとせずに「まあ、心を開いてくれたらラッキー」と受け身の姿勢でいると自分の心に負担をかけずに済みます。

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一番、環境が変わっているのは自分自身。自分のケアも大切にしましょう。自分の趣味を継続したり、日々ちょっとした楽しみがあるとリフレッシュもしやすくなります。

「すぐになんとかしないと」と思うと空回りもしてしまうものですが、「慣れるのに5年はかかるだろう」と思えば、すぐに順応してくれなくても「まあ、当たり前か」と思いやすくなります。子どもの年齢やタイプにより順応までの時間はそれぞれですが、長いスパンで捉えて、自分へのプレッシャーを少しでも解放してあげてくださいね。

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