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2020.06.11

「もう無理…」小学生がいる共働きママのツライ子育ての悩みに答えます

厚労省や内閣府の調査によると共働き世帯は、全世帯の6割を超えています。一方で、6歳未満の子がいる夫の1日の平均育児関連時間はたった49分とのこと。子育ての負担は、母親に重くのしかかり「ツライ…」「もう無理…」「限界!」と叫びたくなる気持ちも分かります。しかし、家計や貯蓄のことを考えるとつらくても専業主婦になれないのも現実。そこで、すべての母親を応援する家庭教育師の藤田さんが共働きママの悩みを2回にわたって回答。今回は子育ての悩みを中心に心が軽くなるアドバイスを届けます。

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宿題、学校の準備に毎日付き合うのは無理!

お悩み1

  • 小学校から「おうちの人と一緒に」「おうちの人がサインをして」といわれる宿題や時間割などの準備。でも、毎日1時間以上、宿題や準備につきあい、ガミガミ叱るのがツライです。親子ゲンカになってしまうし、本当は短い親子の時間は笑顔で過ごしたいのに…。(小2男子の母)

 

  • 夜、寝る前になって言い出す「明日、学校で〇〇がいるんだけど…」や登校前に言い出す「宿題やるの忘れてた」という息子からの衝撃の告白。そのたびに腹が立ったり、自分を責めたり、先生に申し訳ないと連絡帳で謝ったり。息子がだらしないのは私がよく見ていないからでしょうか?(小4男子の母)

みなさん、お子さんのためにがんばっていらっしゃいますね。お悩みからお子さんへの愛情が伝わってきます。私も普段、共働きをしているお母さんの話をよく聞きますが、みなさんの子育ての悩みを大きく分類すると、子どもにさびしい思いをさせているんじゃないかということ、子どもに向き合う時間が少ないんじゃないかという葛藤を抱えているのではないかと感じます。

どちらも子どもを思うからこその思いですが、私が思うには、母親だからといってすべてを抱え込む必要はないし、無理なことは無理と言っていいんじゃないでしょうか。“分別をつける”という言葉がありますが、大人には大人のやるべきことがあって、子どもは子どものやるべきことがあって、大人は子どもの相手をしなくてはいけないものではないと思います。

だから、ある程度の分別がついたお子さんだったら、「お母さんにはみんなと同じように24時間しか時間がなくて、その中で仕事して、家事して、そしてあなたたちの面倒を見なちゃいけないよね。だから、何でもしてあげたいという気持ちはあるけど、無理なこともあるんだよ」ということは伝えていいのではないかと思います。

私は、「無理なことがある」と伝えたうえで、子どもには「学校のことはあなたたちに任せた」と言っていました。

「学校のことは、本当は親が関わらなくても出来るといいよね。それに親にいちいち『宿題やった?』『時間割は?』なんて言われたくないでしょ? 言われたくないなら、自分でやった方が良いんじゃない?」と言ったり、「君たちの協力なくてはこの家は回っていきません。だからお願いだから助けてね」と言ったりしました。

子どもが自分で自分のことをやることが家族の一員としての役割であるということを伝えていました。

お悩み解消のポイント①

疲れ切ってる体に鞭打ってまですることは「できないこと」として「無理!」と子どもに伝えていい。ただし、突き放したいからではなく「家庭を回すために協力してほしい」というスタンスで子どものことは子ども主体で動いてもらう。

学校との向き合い方とは

ただし、対学校や教師に対して「学校の方針には従いません」という態度をとるのはよくありません。

「学校や先生の思いは理解して家庭でも努力はしますが、わが家では、自分のことは自分でするように育てたいと考えています。ただ、もし子どもに任せすぎで困るということでしたら遠慮なくご連絡を頂けるとありがたいです」というように家庭の意志を伝えつつも、「協力し合いたい」「先生に丸投げしたいわけではない」という思いを伝えてみたらいかがでしょうか。

時間はかかるかもしれませんが、結果的に子ども自身が「自分がやらないことで親も先生も困らせている」ということに気づき、自分のことは自分でやろうという自覚を持てるようになれば一番いいですよね。

お悩み解消のポイント②

学校には理解を示しつつ、現状と協力する思いがあることを伝える。子どもには自分の立場を理解するきっかけになればなおよし。

共働きで子どもと過ごす時間が短い、親子関係は大丈夫?

お悩み2

子どもが小学生になって時短勤務が終了し、今年度から学童もなくなりました。子どもが家でひとりで過ごす時間が増えました。さびしい思いをしているのではないかと思うとツライです。(小4女子の母)

共働きの子育てで大事にしてほしいのは、量ではなくて質。子どもと接する時間の長さ(量)ではなく、どう過ごすのかという質を重視してほしいのです。

質といっても「とにかく手をかけてね」という意味ではありません。

例えば、仕事から帰宅する時、心身ともにクタクタで「疲れたな。家に帰ってもやることが山積みで嫌だな」と思っていたとしても、家に入ったときだけは子どもたちに笑顔で「ただいま。お留守番ありがとう」と言うのです。

たとえ、お菓子やランドセルの中身が床に散らばっていて心の中では「ギャー!」と叫びたくても顔や態度に出さないようにしましょう。

疲れているし、怒りたくなる気持ちは分かりますが、もしかしたら子どもたちも学校で嫌なことがあってイライラしながらお母さんを待っていたかもしれないし、さびしくて甘えたいと思っていたかもしれません。なのに、帰ってきた途端、お母さんがイライラしていたら、お互い愛情を伝えるどころか火に油を注ぐだけになってしまいます。その後の親子の時間がどれだけ長くても有意義な時間にはなりにくいですよね。

どのお母さんだって、本当は怒りたくもないし、イライラしたくないですよね。だからこそ帰宅後の第一声は、お互いが温かい気持ちになれる「ありがとう」という言葉を使ってほしいのです。

「ありがとう」という言葉は、言われた側がうれしいだけでなく、発したお母さん自身の心にも余裕が生まれます。あえて使うことで家庭の中にお互いを思いやる空気感ができ、子どもも自然と「お母さん一生懸命なんだな。何かお手伝いすることはないかな」と思えるようになっていくのではないでしょうか。

子どもとの時間を大切にしたいと願う働いているお母さんにこそ、たくさん「ありがとう」という言葉を使ってほしいと思います。

お悩み解消のポイント

大切なのは量より質。帰宅後の第一声を「ありがとう」という温かい言葉で始めることで親子の気持ちを通い合わせやすくなる。

お悩み3

小学校の高学年になり「今日は何をしていたの?」と聞いても、「別に」と帰ってくるだけ。私が家にいない時間が長いので、友達関係も把握しきれていないし、ひとりの時間に何をしているのか心配。このまま放っておいてよいのでしょうか? (小6男子の母)

思春期に入った子どものことがよく分からないのは専業主婦でも一緒です。「共働きだから」「家にいないから」というわけではなく、お母さんが家にいたとしてもコミュニケーションの量は減っていき、基本的に男の子は自分のことを話さなくなっていきます。

ただ、想像してみてほしいのは、仮に子どもから「今日、お母さん何してたの?」って聞かれたら、その日にあったことをペラペラ答えられますか? 「どんな仕事したの?」「誰と何をしたの?」と追及されても鬱陶しいですよね(笑)。それは、子どもも一緒です。子どもからすれば「何してた?」と聞かれても「そんなこと聞くの?」「答えづらい…」と思うだけです。

特に小学校の高学年以降は、親子でも対等の感覚で見たほうがいいですね。たとえわが子であっても、大人同士(対等)だったら子ども扱いをするような質問はしないだろうし、プライバシーに配慮してねほりはほり聞くようなことはしませんよね。

もし、自分のことを話してくれなくても「おかえり」という言葉に「ただいま」と返してくれて元気だったらそれでいいのではないでしょうか。

会話はなくても目や顔をちゃんと見ていますか?

ただし、気をつけたいのは、困っていても言わなくなってくるという点。会話から探るのは難しいとすると、親ができることというのは子どもの目をちゃんと見てあげるということなんです。

意外かもしれませんが、親は子どもの目を見ていないんですよ。服がシワシワとか、髪の毛がハネてるとか外見的なところは見ていても、子どもが大きくなるほど顔や表情をしっかり見ていないんです。「目は口ほどにものを言う」という言葉があるように毎日しっかり顔や目を見てあげてください。そして、「あれ?」と思ったら見逃さないようにしましょう。

ただし、「あれ?」と思っても、「何かあった?」と聞かないこと。聞くのではなく、気をつけて見守るんです。まず、「おかしい」「いつもとちょっと違うぞ」と思ったら、その子の好きなものを買って帰るとか、いつもより声をかけてあげるとか、いつもよりていねいに見てあげる姿勢が大事です。

2、3日様子を見ていて元に戻れば「自分で乗り越えられたかな」「自分なりに処理できたのかな」と思えばいいですし、3日過ぎてもおかしかったらそれはじっくり話し合った方がいいことかもしれません。3日過ぎても様子がおかしかったら「最近元気がないように見えるんだけど、どう?」「話したくなかったら話さなくても良いんだけど、何かちょっと気になるんだけど」というアプローチをしてもいいと思います。

子どもが困っていると親は早く解決したいから「何があったの?」「どうしたいの?」と詰問したり、裁判官みたいになりがちですが、焦らず話しやすくしてあげるようにしましょう。

アプローチしても子どもが「なんでもない」と言うなら、「そっか」と、1回引き下がって、また2日見守ります。そして、それでも気になる状態が続くなら、改めて「でも元気なさそうに見えるけど」と、もう一度アプローチしてみます。

親が余裕をもって見守り続ければ、「お母さんは自分のことを見てくれているんだな」という思いが伝わって、ふと「実は…」と話し出してくれるかもしれません。

ある程度の距離を保ちながら、ふと振り返ったらそこにいてくれるみたいな安心できる親子の距離感が思春期に入った時にはすごく大事です。

お悩み解消のポイント

思春期の子どもとのコミュニケーションの悩みは専業主婦も一緒。大事なのは会話よりも目や顔を見てSOSを見逃さないこと。いつも一緒にいなくても振り返ったらいるような安心できる距離感を心がけよう。

子どもの急病への不安、罪悪感がツラいです

お悩み4

一番恐れているのが、子どもの急病。周りに頼れる親戚などもおらず、私が仕事を休めない日は、ひとりで留守番させることもあり、親として申し訳ないのと心配で胸が痛みます。(小6女子の母)

お母さんもツライですよね。胸を痛めているお母さんのことを責められる人はいないと思います。仕方がないことです。

そんな中、子どもにしてあげられることといえば、やっぱりこまめにメールや電話をしたり、あるいは、タブレットや使っていないアプリにビデオ通話できるアプリをダウンロードしておき、休憩時間には画面超しに顔を見てあげることではないでしょうか。

弱ってる時は、優しい言葉が1番うれしいですよね。もしかしたら、ゲームばっかりしていて「何やってるの? 寝てなくちゃダメ」と言いたくなるかもしれませんが、病人ということを忘れずに優しくしてあげましょう。

「一緒にそばにいてあげられなくてごめんね」「何か好きなもの買って帰るね」「何か食べたいものある?」「お母さんが帰るのを楽しみに待っててね」などと言い、「あなたを大切に思っているんだよ」ということを伝えてあげてください。

病気になるのは嫌なことだけど、でも、病気になったおかげで、いつもは買ってくれない高級アイスクリームを買ってくれた、いつもより優しい言葉をかけてくれたとか、スペシャルな思い出になるようにできたらいいですよね。

仕事が休めない時というのは、仕事が忙しい時期なのかもしれません。お母さんとしては「なんで、こんな大変な時に…」「早く治してよ」と思ってしまうことでしょう。

つい「じっとしときなさい」「明日は学校行けるよね」と言いたくなってしまうかもしれませんが、病気の時に1番子どもが求めているのは親が心配してくれる気持ちなんですよね。

弱っているときに優しくされなかった、心配してくれなかったという思いは、後々まで心に残ってしまいます。だから、一緒に過ごせなかったとしても“心配してあげる”“優しくしてあげる”ということを外さないでいてほしいのです。

お悩み解消のポイント

罪悪感や焦る気持ちはひとまず置いておき、心配していることを優しい言葉で伝えることが大切。

今回は、子育ての悩みを中心に紹介しましたが、下記の記事では、夫婦関係、家事育児の分担、子育てに口出しをしてくる周囲についての悩みにアドバイスをしています。ぜひ、併せて読んでみてください。

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藤田郁子

1961年、神戸市生まれ。日本家庭教育学会認定の家庭教育師。幼児生活団の指導者・保育士・健康体操インストラクターなどの経験があり、1991年に公益社団法人スコーレ家庭教育振興協会に入会。日本家庭教育学会第24回大会(2009年)、同32回大会(2017年)では、研究論文を発表したほか、ゲームなど、身体から心の交流をはかる「ふれあいトレーニング」や「キッズ保育者研修」のトレーナーとして活躍中。スコーレ協会の首都圏北地区のリーダーも務めている。

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