「自国の将来は良くなる」「将来の夢を持っている」最下位。18歳意識調査で分かった、日本の残念な現在地
未来を担う日本の若者たち。世界有数の「先進国」として、希望あふれる社会の中でバトンタッチしたいですよね。
しかし日本財団が18歳を対象にした意識調査によると、アメリカや中国など6カ国の中で日本の立ち位置は最下位に。18歳が考える自分の国の将来や、自己肯定感が残念なことになっているようです。
日本の「国や社会に対する意識」は最下位だらけ
日本財団は2024年2月〜3月、日本・アメリカ・イギリス・中国・韓国・インドの若者各1000人(17~19歳)に対して、「国や社会に対する意識」を調査しました。
まず、「自国の将来について」。自分の国を、今後「良くなる」と回答した人の割合は以下の通り。
日本が極端に低いですね。多くの若者は、日本の未来に明るいイメージを抱いていないことがわかります。
次に「自国について」。「同意」「どちらかといえば同意」の合計数を、表にあらわしたものが、以下の表です。
留学や就労など海外で経験を積みたいと考える若者も、国際社会における日本のリーダーシップも、日本のリーダーへの信頼性も、6カ国の中で最下位でした。日本の未来には期待できないけれど、だからといって海外に出るつもりはなく、仕方なく日本に留まる–––– という感じでしょうか。
18歳の思考・価値観について、別の角度からも見ていきましょう。
社会との関わりもあまり積極的ではない方が多いようです。すべての項目が6カ国中最下位。なんだか悲しくなってきます。
自己肯定感についても見ていきましょう。未来を生きる若者たちは、自分自身についてどう思っているのでしょうか?「同意」「どちらかといえば同意」の回答を足したものがこちらです。
こちらも、全項目において最下位。夢もなく、他人に必要とされているとも思えず、人に誇れる個性もなく––––– 大人として申し訳ない気持ちになってきます。若者たちには希望を持って今を生きて、充実した人生を送ってほしいのですが……。
18歳が考える、日本の現状と今後の課題
若者たちは自分自身のことや将来に関して、あまり良いイメージを抱いていないことがわかりました。
しかしこれは、地に足のついた生き方とも言えます。自分自身のことも、日本のことも、客観的に分析・把握できなければ楽観的な回答が多くなるのではないでしょうか。しっかり現状を理解しているからこそ、慎重な生き方ができるのかもしれません。
では、自分の国の課題にも目を向けてみましょう。18歳が考える「自分の国の重要な課題」1位~5位はこのようになりました。
半数の国で1位にあがった「貧困」は、日本では圏外に。しかしどの国にもランクインしていない「自然災害」が4位、「ジェンダー格差」が5位です。日本独自の課題が多いということですね。
2位の「高齢化」を支えるには支援が必要ですが、18歳の視点だとサポート体制が足りないようです。
最下位は韓国でしたが、日本と1~2%の差なのでそれほど変わらないでしょう。一方、「若者への支援は充実している」は6カ国中最下位。多くの若者が、もっと支援を必要としていることがわかりました。
今回のアンケートで日本の現在地は最下位だらけでした。「それなら自分がどうにかする!」と立ち上がり、日本を変えてくれる勇敢な若者が現れることを願わずにいられません。
<参考資料>
・PR TIMES(公益財団法人 日本財団)
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