「もう1ランク上の高校に行けたのでは?」とモヤモヤ…多くの親が「高校受験で後悔している」こと
高校受験は、多くの中学生が経験する一大イベント。希望の高校に入学するため、お子さんは勉強に精を出し、親はサポーターとして支えるでしょう。しかし受験が終わって振り返ると、後悔を感じることもあるようです。「ソクラテスのたまご」は、お子さんが高校受験を経験した保護者に、「高校受験で後悔している」ことについてアンケート調査しました。
「高校受験で後悔している」こと
「高校受験で後悔している」ことについて保護者にアンケート調査すると、回答が大きく3パターンに分かれました。
1.もう1ランク上の高校に行けたのでは?
子どもは高校受験で公立と私立の両方に合格しましたが、もうワンランク上の学校に行けたと思っています。合格県内の学校ばかり受験させてしまったのでチャレンジでワンランク上の学校も受験させるべきだったと後悔しています。
現在高校生の子どもに関しては、結果論だが、取得点数的にはもう1つ上のランクの学校に行けた可能性が大きかった。現状は学校生活もそれなりに楽しく過ごせているようなので、大きな不満はないが、大学進学を考えるとチャレンジした方が良かったのかなと思うことがある。
本人の学力的にもちょうど良い高校に進学したので特に後悔していることはありませんが、大学受験に直面したときに、本人はもう少し頑張って今の高校よりもレベルの高い高校にチャレンジしておいた方が良かったかもと言っていました。
「もう1ランク上の高校に行けたのでは?」という後悔は、保護者が抱えることもあれば、子ども自身が感じることもあるようです。
たとえ合格圏内の高校でも、お子さんが入学後に楽しく過ごせているならそれが1番でしょう。もしお子さん本人が“チャレンジしなかったこと”について後悔しているなら、それは自分なりの教訓になるはず。
高校受験の“後悔”をバネにして、大学受験でも、就職面接でも、「もう1ランク上」と自分を奮い立たせる大人へと成長するでしょう。
2.もっと早く受験準備をすればよかった
もっと、早くに志望校や目標を決めて行動すればよかったと思っている。塾に通い出すのが少し遅かったので、もう少し早くから通っていれば選択肢はもっと増えていたと思う。たくさんの学校見学に行って見ればよかったと思う。
塾に通い始めたのが中学3年の夏休みからだったのが、もう少し早く行き始めておけばよかったかなと思います。本人の学力よりもやや上の高校だったため、受験までに学力を維持したり内申点を意識したりと大変な毎日が続きました。
もう少し複数の高校を事前に見学等をしておけば良かったのかなと思います。私立と公立、合わせて4校の見学や説明会へ行きましたが、挑戦校ではなく堅実校のみでした。挑戦校への見学等にも足を運んでおけばもう少し選択肢や幅も広げられたかなと思います。
「志望校を決めるのが遅かった」「塾に通い始めるのが遅かった」などの声が目立ちました。目標が決まればあとは突き進むだけなので、先生と相談しながら、お子さんに合った学校を見つけられると良いですね。
また“本人の学力よりやや上”の学校を目指した方は、学力向上や内申点に苦心したと言っています。上記『もう1ランク上の高校に行けたのでは?』には「挑戦したかった」という声があふれましたが、挑戦には挑戦ならではの難しさがあるようです。
3.もっと最適なサポートの仕方があったのではないか
早めに対策していたが、プレッシャーになったようでどんどん成績が下がってしまった。本人のやる気を削がないように目標を立てさせて自分の意思に任せるやり方の方が良かったと後になって思った。自主性や目標がないと伸びないと思う。
子どもが志望している高校に無事に入ることができたのは良かったのですが、受験直前のシーズンにはかなりストレスが溜まっているようでした。そこまで思い詰める必要はない、ともっとはっきり伝えてあげられたらよかったと思います。
できる限りの応援をしたつもりでしたが、今思えば、もう少し集中したいときに集中できるように部屋を片付けるなどの環境整備に力を入れておけばよかったと思います。それと、距離を置いていたつもりでしたが、もっともっと子ども自身のことを信頼して、離れたところから見ていた方が良かったなと思います。
上記『もっと早く受験準備をすればよかった』には、遅い受験準備を嘆く声があふれました。しかし、早めの準備もお子さんによってはプレッシャーになるようです。
また“勉強計画を親が立てる”というような状況も、お子さんが目標を見失う原因に。距離感が難しいですが、親は子どもと肩を並べようとせずに、“そっとあたたかい食事を出してくれるサポーター”くらいのポジションがベストなのかもしれません。
偏差値だけで志望校を選ぶと後悔する
その他にも、志望校選びに後悔する声が目立ちました。「先生がおすすめしてくれた学校だから」「偏差値が高いから」などの理由で決めると、入学してからイメージとのミスマッチが起こるかも。学校ごとの特性を把握し、子ども本人の“やりたいこと”とマッチするかどうか、念入りに確認しておけるといいですね。
また、「経済的な理由で公立しか選択肢がなかった」という切実な声もありました。
中学校の成績に準じて、進路指導の教員のほぼ言いなりに娘の志望校を決めてしまったことにはやや後悔を感じている。学校の定期考査の結果や内申書の評価だけで偏差値的にマッチする高校が予め絞り込まれてしまった感があり、娘本人が心から学びたいと思える進学先を決めることができたのか、もっと幅広い視野で色々な可能性を探るべきだったのではないかとモヤモヤした気持ちが残った。
子どもが第一志望した高校だったが、自分が思っていた理想の学校ではなかったと漏らすのを聞くと、もう少し意見してもよかったのかなと思う。気になる高校に通っている先輩の生の声を聞く機会があれば、より進路選択に役立つのにと思った。
高校の情報収集を早くからしておけばよかったと後悔しています。高校の通学手段や、卒業後の進路(特に進学率と進学先のレベル)、私立なら学校の特色です。私立高校の特色は、学校見学や行事に参加したり、学校説明会やホームページから情報を得ます。スポーツに力を入れている学校では、学校行事もそちらに寄るのだと入学してから感じました。例えば、文化祭より体育祭がもりあがったり、体育祭とは別に球技大会があったりします。運動が苦手な子は、そういうところを知っておいた方が入学してから後悔することが防げると思います。
「高校受験で後悔していること」は、保護者も子どもも、何らかの形であるようです。
しかし、後悔は教訓でもあります。もし「もう1ランク上の高校に行けたのでは?」とお子さんが感じたとしたら、大学受験や就職活動など、ここぞという時にさらに努力できる大人へと成長するでしょう。
モヤモヤが収まらないときは、「どの学校に行ったか」よりも「その学校で何をしたか」に焦点を当ててみてください。多少の後悔があったとしても、お子さんが存分に“今”を楽しめていると良いですね。
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