時間・仲間・空間が「ない」…小学生が友達と放課後に遊ぶ頻度、「週1回以下」7割
小学生のころ、放課後に友達と遊ぶ約束を楽しみにしていた保護者も多いのではないでしょうか。しかし今の小学生は、放課後にほとんど遊べていないようです。遊びたい気持ちはあるのに遊べない……そこには今どきならではの切実な事情がありました。
「もっと遊びたい」が7割、でも遊ぶ頻度は「週1回以下」が7割
特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクールは2023年8月、小学生の子どもを持つ男女(有効回答数302)に小学生の放課後の過ごし方に関するアンケート調査をおこないました(その後、小学生1〜6年生とその保護者に個別インタビューやグループインタビューを実施)。
まず、放課後に友達と遊ぶ頻度について質問すると、70.9%が「週1回以下」と回答しました。週1回以下ということは、まったく遊べない週もあるということですね。
この現状に子どもたちが満足しているかというと、決してそうとは限らないようです。
アンケート調査すると、放課後に「もっと友達と遊びたい」と回答したお子さんは76.2%! 理想と現実にかなり差があることが明らかになりました。
もっと遊びたいのに、「時間がない」「仲間がいない」「空間がない」
もっと友達と遊びたいけれど、実際に遊べるのは週1回以下。「放課後遊びたいね」「うん!」というニーズは一致しても、なかなかうまくいかないようですね。
なぜこのような状態になるのでしょうか? 「どうして放課後に思っているように友達と遊べないと思いますか?」と質問すると、このような結果になりました。
「友達と予定が合わないから」が約半数。習い事や宿題など“やるべきこと”がたくさんあると、確かに友達と遊ぶどころではないかもしれません。
解決策として「もっと友達と遊べるようになるには、どうなるといいと思いますか?」と質問すると、このような結果になりました。
回答を詳しく分析すると、“放課後問題”の解決にあたり、「時間」「仲間」「空間」という3つのキーワードが浮かんできました。
現状の問題点と共に、アンケートに寄せられた声を紹介します。
時間がない
習い事や宿題で時間がないから遊べない。宿題がまあまあ多い。宿題が少なくなったらいいなと思う。
(京都府4年生)
もっと遊ぶ時間がほしい。毎日学校が5時間で終わって早く帰れたらいいのに。
(兵庫県5年生)
仲間がいない
友達と予定が合わなくて遊べない時がある。友達の習い事が多かったり、友達が遊べる日でも自分が学童だったりする。
(東京都3年生))
自分も友達も習い事があって予定が合わないことも多い。
(兵庫県5年生)
空間がない
公園が近くにない。
(兵庫県5年生、大阪府1年生)
子どもの遊び場がとにかく少ない。マンションの公園空地の小さい公園が1箇所だけ。遊具もない。
(京都府1・4年生保護者)
友達と予定が合わなかったり、ちょうど良い場所に遊べる場所がなかったりなど、自分の気持ちには関係なく「無理」になってしまうことが多いようです。
また、学年が上がるほど帰宅時間は遅くなります。ようやく家に到着するころにはすでに薄暗く、再度外出するどころではないことも。
学校で勉強をがんばった分、放課後は楽しく発散できると良いのですが、なかなか思うようにいかないようですね。
放課後に自由に遊べる状態が良いのか悪いのかはわかりませんが、いずれにしても、お子さんが毎日を楽しく過ごせますように。
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