約95%が「経済的理由で何かを諦めたことがある」。ひとり親になってから「できなくなった」ことは……
大黒柱が1人しかいない、ひとり親家庭。仕事も育児も家事もこなさなければならないうえ、経済的な不安もつきものでしょう。認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンは、ひとり親家庭の生活状況についてアンケート調査を行いました。集計結果から、ひとり親の苦労と苦悩が見えてきました。
ひとり親家庭の約5割、世帯収入200万円未満
まず「年収」についてのアンケートから。集計結果をまとめると、ひとり親家庭の困窮した実態が明らかになりました。
ひとり親家庭の約5割が、世帯年収200万円未満で暮らしているようです。
月収で計算すると、およそ16万円。子どもに好きなことを自由にやらせてあげられるような、余裕のある金額ではないですね。
コロナ前との年収を比較すると、「減った」の回答が約6割にも及びました。中には「半分程度減った」「収入が無くなった」など、かなり厳しい経済状態に直面する家庭も少なくないようです。
実際、「暮らしの状況」については、「やや苦しい」「大変苦しい」の回答率が8割以上。昨今の物価高も重なって、ひとり親家庭の生活状況が気がかりです。
家族旅行や衣類の購入は「あきらめた」
「経済的理由で何かを制限したりあきらめたりした経験があるか」と質問すると、約95%がYESと回答したそうです。やりたいことがあってもできない・させてあげられないというのは、とてもストレスですよね。
具体的に何を諦めたことがあるかというと、「家族旅行・レジャー」「自分の衣類を買うこと」が同じような回答率でトップになりました。
「家族旅行・レジャー」は楽しいですが、宿泊費や交通費、テーマパークへの入園料などガツンとお金がかかります。子どものために思い出をつくってあげたくても、今後の生活のことを考えるとなかなか踏み出せないでしょう。また「自分の衣類を買うこと」をあきらめたという声も多く見られました。
アンケートにはこのような声も寄せられています。
- 子供が部活や塾、 進学したい学校を諦めている
- 収入が少ないために、子供に習い事を諦めさせたことがとても悔しい
- 食料がない時には、土手の可食草をおかずにした
- 土日祝日は家族みんな1日2食にしています。自分は平日も極力2食です。朝からお腹空いたー!と連呼しているのを引き伸ばすのは、可愛そうで申し訳なく思います
- 子供のお誕生日にホールケーキを買ってあげることが出来ずみんなで泣いてしまった
- 仕事を休むと給料にひびくので、学校行事はほぼ行かない
経済的な理由で、子どもに好きなことをやらせてあげられなかったり、お腹いっぱいご飯を食べさせてあげられなかったりなど、ひとり親の苦しみが垣間見えました。
最近では、地域の子ども食堂などでフードドライブ(無料で食料や学用品を支給してくれる)を開催したり、地元専用の不用品売買サイト(服から学用品まで「おさがり」でいろいろ譲ってくれることも)を利用したり、お金がなくてもどうにかやり過ごせる方法がチラホラ出てきています。
また「お金がなくて塾へ行かせられない」という家庭のために、地域のボランティアが無料で勉強を教えてくれる取り組みも。
毎日精一杯がんばっているひとり親が、自分を責めなくて済むように。また、子どもが自分の人生を精一杯楽しんでくれるように。もしあなたやあなたの周りに悩んでいる人がいたら、お住まいの自治体に、頼れる機関やサービスがあるかどうか聞いてみてもいいかもしれませんね。
<参考資料>
・PR TIMES(GNJP)
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