自分が「子どもの良き理解者になれていない」と思ったときに、親がやるべきこと
9月1日、2学期が始まる日。この日は一年の中でも自殺者が最も多い日といわれています。
子どもの様子が気になって「悩みはある?」と聞いても、教えてくれないこともあるでしょう。子どもの良き理解者になるために、また子どもの心を助けるために、親がやるべきこととは何でしょうか?
「子どもの様子がいつもと違う」を経験した保護者は半数以上
ボルムス株式会社は、1007名の保護者(お子さんが小~中学生)を対象に、「日常生活における子どもの変化」についてアンケート調査を行いました。
まず、「普段の生活の中で、子どもの様子がいつもと違うと感じたことはありますか?」という質問から。
アンケートでは、半数以上の保護者が「ある」と回答しました。
保護者からはこのような声が寄せられています。
- 急に泣き出す(40代/女性/岡山県)
- 元気がない(40代/女性/大阪府)
- 学校から帰ってきた時の声の大きさや表情(40代/女性/埼玉県)
いつも子どものことを気にかけているからこそ、少しの変化でも敏感に察知できるのでしょう。親に心配をかけないようにと元気に振る舞うお子さんもいるかと思いますが、ぎこちなさに親は違和感を覚えますよね。
では、子どもの様子がいつもと違うと感じたとき、親たちはどのように対応しているのでしょうか?
「子どもに理由や状況などを直接聞けた」という親が8割以上でした。しかし「聞けなかった」という方も少なくありません。
聞けなかった理由で最も多かったのは「子どもが話してくれなかったから」で、「親があまり干渉しない方が良いと思ったから」という回答も目立っています。
確かに、お子さんの状態によっては声をかけにくいこともあるでしょう。「何かあった?」と聞いても、お子さん自身が言いたくなければ、そっと見守るのがベターだといえます。
小~中学生は思春期にあたる時期です。保護者も、学生時代に親に言えない悩みが一つや二つはあったはず。それと同じように、子どもにも言いたくないことの一つや二つあるのではないでしょうか。中には、親に心配をかけまいとあえて黙る子もいるかもしれませんね。
実際、子どもが自己解決するケースも多いようです。
でも、苦しむ我が子をただ見ているしかないのは辛いですよね。子どもへの対処について、保護者からはこのような声が寄せられています。
- 連絡帳や電話で担任に伝えた(30代/女性/岐阜県)
- ぎゅーっと抱きしめる。味方であることを伝える(30代/女性/東京都)
- じっくり話を聞いた(40代/女性/茨城県)
- しっかり話を聞く。甘えたいだけ甘えさせる(40代/女性/千葉県)
お子さんが話してくれるなら、聞き手になってしっかり受け止めてあげたいもの。もし話してくれなくても、担任との連携やハグなど陰のサポート役にまわって、お子さんの心を支えてあげてくださいね。
自分が「子どもの良き理解者になれていない」と感じる親は約2割
子どもには、笑顔で登校して笑顔で帰宅してもらいたいですよね。
でも学校生活は親にとって“見えない”部分。学校で何かあったらすぐに打ち明けてほしいですが、思春期だとなかなか難しいのが現実でしょう。
「子どもにとってご自身は良き理解者であると思いますか?」と質問すると、およそ6割の保護者が「それなりに良き理解者であると思う」と回答しました。
「とても良き理解者であると思う」「良き理解者としてなり切れていないと思う」はまったく正反対の回答ですが、どちらもほとんど同じような数値でした。
お子さんが話してくれそうなら話を聞いて、干渉しないでほしいという雰囲気を出しているならそっとしておくのが一番でしょう。
どのような場合でも、親がやるべきことは「いつでもあなたが大好き」という気持ちを伝えることです。言葉ではなくても、ハグしたりおいしい料理を振る舞ったりなど、方法はいくらでもあります。
子どもには笑顔の日々を過ごしてもらいたいですが、一方で、挫折や困難を経ることで人間的に大きく成長するのは事実。人生山あり谷あり。紆余曲折を経ながら成長するお子さんを、そっとサポートしてあげられたら良いですね。
子育ての専門家に相談してもいい
難しいお年頃の子どもは、親よりも友達に相談したり、インターネットに匿名で相談したりといったほうが多いかもしれません。そのため、自分が「子どもの良き理解者になれていない」と思う保護者は少なくないでしょう。
だんだん手を離れていく子どもに親がやるべきことは、「いつでも大好き」という気持ちを伝え続けること。何があってもここがあなたの居場所だよと示してあげれば、お子さんの心は守られるでしょう。
お子さんの様子について誰かに相談したくなったら、子育ての専門家に相談するのもおすすめです。「ソクたま相談室」では、お悩みに合った専門家とオンラインで相談することができるので、ぜひご活用くださいね。
<参考資料>
・PR TIMES(ポルムス株式会社)
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