ここが変だよ、ウチの校則。小中学生がうんざりする、学校のおかしなルール
校則は、各学校が独自に決めるもの。中には小中学生が「おかしい!」と言いたくなるようなものも存在します。ニフティ株式会社が、小中学生を対象に校則についてのアンケート調査をおこなったそう。その結果を元に、校則のあり方について考えていきましょう。
小学生が「おかしい」と思う校則は?
まずは小学生から。小学生のアンケート結果はこちらです。
小学生でダントツに多いのは、文房具に関すること。
キャラクターものは禁止だし、蛍光ペン・ボールペン・シャープペンを持ってくるのも禁止
5年生からしか付箋は持ってきてはいけない決まりになっていて、4年生の頃にすごく困りました……
ポーチタイプの筆箱がダメで、四角い筆箱じゃないといけない決まり
……など、たくさんの声が寄せられたそうです。
ちなみに、筆者の子ども(小学2年生)が通う小学校も、「シャープペン禁止」です。
しかしこっそりシャープペンを持ってくる子はいて、そのたびにダメな理由を先生が説明するようですが、「先がとがっていて目に入ると危ないから」「コンセントに差し込んで遊ぶといけないから」など、どれも納得できないような答え。
赤ちゃんじゃないんだから、そんなことはしないでしょう……。問題となる本音は他にありそうな気がしています。
中学生が「おかしい」と思う校則は?
続いて中学生。思春期ということもあり、外見についての回答がメインとなっています。
「髪型」の内訳は、「ゴムの色の指定」「結ぶ位置や結び方の指定」「前髪の長さの指定」「ツーブロック禁止」「髪を染めることの禁止」などが挙げられていました。
筆者が中学生のころは、ゴムの色は黒と決められていました。茶色のゴムを使う子もいましたが、今思えばそういう子は「おしゃれ!」と男子にモテていましたね(笑)。
また「服装」の内訳は、「くつ下の色や長さの指定」「スカートの長さ」「セーターやカーディガンの色や種類の指定」などです。
おしゃれに目覚める年ごろなのだから、そんなに厳しくしなくても良いような……。指定の制服があるのだから、せめて靴下くらいは自由にさせてほしいという中学生の気持ちも、何となく分かります。
校則をこんなふうに変えたい! リアルな声を紹介
アンケートによると、校則に不満を抱えている学生の割合は、小学生74%、中学生88%でした。
ニフティ株式会社には、学生たちの切実な声が寄せられたそうです。
髪型とか服装とか、外見についての校則はなし。その代わり、礼儀はしっかりするっていう校則を作る
髪の毛を染めるのは禁止すべきだけど、長さは自由でいい。制服に黒い靴下・体操服に黒い靴下もOK。下着も派手なものでなければ色は自由!
中には、「1年ごとに決まりや校則について生徒からアンケートをとって、代表委員と先生でどうするか話し合う」といったアイデアもありました。
時代と共に、価値観も変容します。創立当初に設けられた校則は、今の時代に即さないこともあるでしょう。実際のアンケートを元に先生と話し合うというのは、とても良いアイデアですね!
埼玉県の小学校は、6年生が校則を考える!?
埼玉県の、戸田市立新曽小学校。
実はこの学校、昨年度に「6年生が校則を考える」という取り組みをおこなったそうです。
「シャープペンを使いたい」「カラー消しゴムを使いたい」「スポーツドリンクを飲みたい」「登校時間を遅くしたい」の声がアンケートで多く寄せられたので、この4項目について6年生と先生で話し合ったとか。
その結果、
- 「シャープペンを使いたい」⇒3月のみOK
- 「カラー消しゴムを使いたい」⇒奪い合いなどトラブルが起きるまでは使用可
- 「スポーツドリンクを飲みたい」⇒夏限定での許可へ向けて引き続き話し合い
- 「登校時間を遅くしたい」⇒引き続き話し合い
……になったそうです。
条件付きとはいえ、小学生の不満第1位「文房具」の校則を変更できたのは、まさに大きな収穫! 自分たちの力で何かを変えた経験は、子どもたちにとっても大きな財産になるでしょう。
筆者はこれを受けて、子どもと「どんな校則をどう変えたいか」について少し話し合いました。
子どもから出た意見は、「仲良しの子と同じクラスになりたいから自分でクラスを決めたい」そうです。うーん、確かに。
私は、「担任の先生を選べるようにしたい」と言いました。「担任ガチャ」は本当に運ですから……(苦笑)。
文部科学省によると、校則とは「児童生徒が遵守すべき学習上、生活上の規律」。しかし、今回の調査によって、昔から変わらない、どうでもいいような校則がたくさんあることが分かりました。
子どもたちが「学校好き!」になるためには、子どもたちが快適と思える環境づくりも大切ではないでしょうか。校則を決める権限はそれぞれの学校の校長が持っているので、相談しだいで変えていくこともできるかもしれません。生徒と先生で話し合いながら、時代に合った校則・ルールをつくっていけたら良いですね。
<参考資料>
・ニフティ株式会社【調査結果】小中学生の約8割が「おかしいと思う決まり・校則がある」と回答~「キッズ@nifty」にて「校則」についての調査を実施~(PR TIMES)
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