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2021.11.02

頭が良くなるボードゲーム・カードゲーム12選!楽しく成長できるゲームをマニアが厳選

専門店ができ、毎週新しいタイトルが発売されるなど、大人も子どもも巻き込んだ一大ムーブメントになっているボードゲーム・カードゲーム。中には、教材じゃないのに楽しく遊ぶうちに子どもの力を伸びていくものもあります。そこで、趣味のボードゲームのニュースやゲーム紹介する人気ブログ「ニコボド」の運営者ニコさんに頭が良くなるゲームを厳選してもらいました。親子で遊んで成長しよう!

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ボードゲーム・カードゲームで子どもの力が伸びる理由

熱心にテレビゲームやオンラインゲームをするわが子を見てモヤモヤしてしまう保護者は少なくありません。いくらプレイする時間やルールを決めてもハマってしまう子も少なくないことでしょう。

ですが、子どもがテレビゲームやオンラインゲームに向かう時間を制限したいのであれば、ルールで縛るよりも、ほかの楽しいことに気持ちを向かせるほうが効率がいいかもしれません。

そこで、親子でボードゲームやカードゲームにハマるのはどうでしょうか。「結局ゲームなの?」と思うかもしれませんが、両方はまったくの別物。子どもの発達支援に携わる公認心理士の車重徳さんは、子どもの能力を伸ばすトレーニングにボードゲームやカードゲームを取り入れています。

お話を伺った人①

車重徳さん

発達心理サポートセンター代表、心理士、カウンセラー、教員、保育士、介護福祉士。長年、発達障害や学習障害、精神疾患の子どもや大人のサポートや指導に従事。「WISC-Ⅳ検査」については、臨床心理士に対しての研修や指導も行っている。

「私がトレーニングにボードゲームやカードゲームを取り入れている理由は、ズバリ”楽しいから”です。子どもの力は一朝一夕では伸びません。伸ばすためには継続して行わなければいけませんが、『やりなさい』と強制的にやらされることや苦手な勉強は続きません

その点、ゲームなら楽しいから続けられます。イヤイヤやっていることは定着しませんが、好きでやっていることなら見たことや聞いたことを記憶する力やものごとを推理推察する力、情報を処理して行動する力など、通常伸ばしにくい力もどんどん伸ばしていくことができるのです」(車さん)

また、目に見えない相手やひとりで黙々と進めていくテレビゲームやオンラインゲームと違い、ボードゲームやカードゲームはプレイしながら人とコミュニケーションを取るのもメリットのひとつとのこと。

「コミュニケーション力は、学校の教科には変換されにくい力ですが社会で生きていく上で大切な力です。人から嫌われやすい人と、好かれやすい人では明らかに後者のほうが生きやすいですし、入社試験に受かりやすい、業務成績を上げやすいかもしれませんよね」(車さん)

しかも、最近のゲームには場の空気や人の気持ちを推理し(読み)、言葉や行動で実行するものも少なくありません。

「例えば、有名な『人狼』というゲームは、数人の中で誰が人狼かを当てるゲームです。誰が人狼なのかを推理し、会話の中でヒントをつかみ、先の見通しを立て、それが正解なのかの答え合わせもできます。日常生活の中でこれらのことを試していくことはできませんがゲームの中ならでき、楽しみながら精度を上げていくことができます」(車さん)

子どもの発達について車 重徳さんに相談できます

ソクラテスのたまごの姉妹サービス「ソクたま相談室」なら、オンライン上で車さんに子育ての悩みを相談できます。

車 重徳さんへの相談ページを見てみる

わが子向け頭が良くなるゲームの選び方

ですが、どのゲームも平等にさまざまな力が育めるわけではありません。ゲーム内容によって違います。

「発達障害やグレーゾーンなど発達に凸凹があるか否かに関わらず、どんな子にも得意・不得意なことがあるはずです。その不得意なことが勝つために必要なゲームを選べば、欲しい力を伸ばせるはずです」(車さん)

そこで、頭が良くなるゲームを下記の6タイプ別に分けて厳選しました。おすすめしてくれるのはボードゲームブログ「ニコボド」の運営者・ニコさん。これまでに遊んできた1200本以上のボードゲームの中から選んでくれました。

お話を伺った人②

ニコさん

ボードゲームレビュー&情報系ブログ「ニコボド」を運営する人気ブロガー。ボードゲーム歴は約8年。これまでに1200本以上のタイトルで遊んできたゲームマニアで多くのメディアに登場している。

ゲームを紹介する6つのカテゴリー

  1. 【カテゴリー①】社会の仕組みや経済が分かるゲーム
  2. 【カテゴリー②】語彙力、国語力が高まるゲーム
  3. 【カテゴリー③】計算力が身につくゲーム
  4. 【カテゴリー④】自然と歴史が覚えられるゲーム
  5. 【カテゴリー⑤】計画性や推理力が鍛えられるゲーム
  6. 【カテゴリー⑥】協調性やコミュニケーション力が高まるゲーム

では、早速紹介していきましょう!

【カテゴリー①】社会の仕組みや経済が分かるゲーム

保護者からはなかなか説明しずらい社会の仕組みや経済についてを感覚的に学んでいけるゲームです。

「街コロ通(ツー)」グランディング

画像引用元:デザスプ通販部

サイコロを振って出た目の建物から収入を獲得。収入を使って新たな建物に投資して自分好みの街をつくり、発展させていくゲームです。目指す街にしていくには、いくら収入が必要で、そのためにはどうしていくべきか、など得るのかを計画を立ててくのがおもしろくもあり、勉強にもなります。

合計40種類の建物が用意されていて、「建物同士をコンボさせる」など、収入を最大化していく戦略を考えていくのがおもしろいゲームです。自分が立てた計画とサイコロの出目がピッタリハマると本当に気持ち良い!

カードに描かれた建物のデザインも非常にポップで、自分だけの街作りについつい夢中になってしまうはずです!

「リスボア☆マーケット」ふるりん本舗

画像引用元:ふるりん倶楽部

お客の需要を見極めて店舗を開店。お客を呼び込んで、お金を稼いでいく経済・経営要素の強いゲームです。

自分の店舗と他プレイヤーの店舗が混在するので、相手の利になりすぎないような出店計画が必要になるなど、お店屋さんごっこで終わらない見通しを立てていく力を育んでいけます。

マップ上に店舗が増えるにつれて新しい店舗を開店するための料金が上昇する仕組みになっており、需要と供給のバランス見極めて自分だけが得する戦略を立てるのが面白いくも悩ましいゲームです。

数々の経済ゲームを世に送り出してきた有名ゲームデザイナー、ヴィタル・ラセルダさんのゲームを子どもでもプレイしやすい45分で体験できる点もおすすめです!

【カテゴリー②】語彙力、漢字力がアップするゲーム

ゲームをしながら単語や漢字をいけるゲームもあります。

「ワードスナイパー」リゴレ

画像引用元:Amazon

それぞれカードを引いて、出た”お題”と”頭文字”に合った言葉を早く言った人がカードをもらっていくゲーム。

早く言った者勝ちなので、パッと言葉が思いつくか語彙力を試されるゲームです。他プレイヤーの回答に「なるほど」となっているうちに自然と語彙が増えていきます。

「ワードスナイパー」は、対象年齢とされている4歳から大人まで幅広く楽しめる内容になっていますが、もし、子どもだけが楽しめるように、ということであれば、派生作の「ワードスナイパーキッズ」もおすすめ。言葉が達者になってきた幼稚園の年少くらいの子から一緒に遊べます!

「漢字はかせ」幻冬舎

画像引用元:Amazon

「へん」と「つくり」に別れたカードを組み合わせて漢字を作るカードゲームです。山札からカードをめくっていき、その場に出ている”へん”もしくは”つくり”のカードと組み合わせて漢字を完成することができれば得点になります。

漢字を覚えはじめの小学生低学年の子どもと遊べば、勝つために自らより多くの漢字を覚えたくなっていくゲームです。

大人が見つけられなかった組み合わせを子どもが見つけていくこともあり、子どもの成長を感じられます。通常のルール以外にもトランプゲームのスピードや神経衰弱のようなルールで遊ぶこともできます!

【カテゴリー③】計算力が身につくゲーム

ドリルを広げるとうんざりしてしまう計算もゲームの中であればすすんでしたくなるはず。数字を使った心理戦で数字への興味も増していくかも!

「ノイカードゲーム」イカロス

画像引用元:Amazon

手札のカードを1枚出して、それまでに出してきた数字の合計に加算。合計した数が101を越えないようにするゲームです。

遊びながら何度もたし算をしていくので小学生低学年や暗算スピードを早くしたい子どもにおすすめです。ゲームを盛り上げる要素として、リバース・スキップなど順番を変えるカードがあるほか、引き算をするカードや数字が強制的に101になってしまうカードなど特殊効果カードがあります。

うまく使って101超えの手前でドラマティックなせめぎ合いが発生する名作です!

「ウミガメの島」メビウスゲームズ

画像引用元:Amazon

ウミガメの島のまわりをぐるぐる回って多くのたまご(得点)を集めるゲーム。サイコロを振って、自分のカメが島を1周するごとにたまごカード(得点)を獲得できます。やることはいたってシンプルなのですが、実はいろいろな策略が必要。

例えば、サイコロは3個まで振ることができ、2個以上のサイコロを振るときは、出た数の合計値にサイコロの個数を掛けた数だけカメを進めることができます。ただし、合計値が7を超えてしまうと進めません。

たし算だけでなく、サイコロの個数によってはかけ算もいつ用になります。遊びながらやることで、かけ算を覚えはじめの子どもにもぴったり。また、合計値が7を超えないように数字や数式を何パターンを予測しながら、サイコロの数を判断するなど単純な計算だけではない考える力も養えます!

【カテゴリー④】歴史に興味がわき、覚えてしまうゲーム

教科書を見ているだけでは頭に入っていきづらい歴史。遊びながら覚えていけるゲームもあるのです。

「スルー・ジ・エイジズ」ニューゲームズオーダー

画像引用元:Amazon

文明力、科学力、軍事力を上げながら段々と現代に近づけていく”文明発展”がテーマのゲームです。実在する歴史上の人物や文明発展イベントカードが登場するため、もし勉強の際に出てきたときに理解しやすくなります。

歴史上の人物や文明発展イベントカードの効果を最大限に発揮しながら他プレイヤーよりも優れた文明を築いていきます。

他プレイヤーと軍事力の差が開くと攻め込まれて搾取されてしまいます。きちんと均衡を保ちながらすべての文明を発展させなければならず、非常に視点の高い国マネジメントが求められるのが面白いゲームです!

「タイムライン 出来事編」ホビージャパン

画像引用元:Amazon

歴史上の出来事がいつ起きたかを順番に並べていくカードゲームです。つい遊び続けてしまう魅力があり、遊びながら歴史を覚えられます。

ある程度の知識力も求められますが、正確には分からなくてもすでに場にでているカードの出来事から年数を推測するのが楽しいゲームです。

今回紹介している出来事では世界史上の事件やイベントをフィーチャーしていますが、ほかにも博識編、発明編が発売されています。すべてやりつくせば歴史力がアップすること間違いなしです!

【カテゴリー⑤】計画性や推理力が鍛えられるゲーム

計画性や推理力を鍛えていくことは、コミュニケーション力や生きる力にもつながるはずです。

「ガイスター」メビウスゲームズ

画像引用元:メビウスゲームズ

良いおばけと悪いおばけを使って、3種類の勝利条件を目指す対戦ゲーム。良いおばけを4つ取ると勝利、悪いおばけを4つ取ると負けというルールです。

ゲームを始める段階で、良いおばけと悪いおばけの計8駒をどう配置するのか、しっかりと計画を立てるのが勝利に欠かせません。

また、相手の駒と同じマスに移動することで相手の駒を獲得できるのですが、それが良いおばけか悪いおばけかを見極める推理力が求められます。

ゲーム終盤になればなるほど、その2択が勝敗に直結します。2択の繰り返しですが、ドキドキの心理戦が展開されて面白いです!

「スコットランドヤード」カワダ

画像引用元:Amazon

警察陣営とと泥棒陣営にわかれて戦うボードゲーム版のドロケイゲームです。泥棒は、警察に見えないようさまざまな交通手段を使って逃げていき、警察陣営は定期的に提供される目撃情報に基づいて現在の所在地を推理していきます。

姉妹品として、ルールをよりシンプルにして幼児からでも楽しみやすい「スコットランドヤード ジュニア」や、東京がゲームの舞台となっている「スコットランドヤード 東京」もあります。

警察は包囲網を狭めるための計画を立てていき、泥棒側は彼らの相談内容などを聞きなつつ、裏をかいた動きを取ることで勝利を目指します。単純なルールですが、手に汗握る攻防がアツいゲームです!

【カテゴリー⑥】協調性やコミュニケーション力が高まるゲーム

育みたいと思ってもなかなか難しいのがコミュニケーション力。ゲームなら遊びながら鍛えていくことができそうです。

「ゾンビキッズ:進化の封印」すごろくや

画像引用元:Amazon

学校に迫り来るゾンビを倒しつつ学校内を移動しながら学校への入り口を施錠してゾンビが入れないようにすることを目指す協力ゲーム。

次々と登場するゾンビを倒しつつ、2人のヒーローを同じ場所へ移動させることで学校への入り口を封鎖します。

部屋のゾンビが3体にならないようにプレイヤー同士でコミュニケーションを取りながら、戦略を立てて行動することで協調性を学ぶことができます。ゲームをクリアすると、新しいルールが追加されるなどの仕掛けもあり、繰り返し楽しめます!

「パンデミック:新たなる試練」ホビージャパン

画像引用元:Amazon

世界中に拡散する4種類のウイルスのワクチンを見つけて世界を守るゲームです。プレイヤーは医者や科学者の役割が与えられ、協力しながら感染拡大を防いでいきます。

ウイルス駆除やワクチン生成に必要な情報の受け渡しを他プレイヤーと相談しながら最短で行っていくのが勝利のコツ。

敵となるウイルスはカードで決まります。ウイルスの動きをきちんとよんで動かないとパンデミックが進んでしまい爆発的に感染拡大をしてしまう…。仲間と協調しての戦略立案が悩ましくもヒリヒリした展開が楽しいゲームです!

気になるゲームや試したいゲームはありましたか? 今回紹介したゲームは、あえて子ども向けではなく大人も楽しむものを選んでいます。親子で夢中になっているうちに親子関係も子どもの力をアップできればいいですね!

<取材協力/ニコボド

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「ソクラテスのたまご」編集部

大人のための子育て・教育情報サイト「ソクラテスのたまご」で、子育て・教育の専門家150名以上の取材協力や監修のもと子育てに関する確かな情報を発信中。子育て・教育の悩みに特化した日本最大のオンライン相談サービス「ソクたま相談室」を運営。編集部員は、全員が子育て中の母親、父親です。|公式インスタグラム公式LINE

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