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2019.02.24

本物に触れることで広がる子どもの学び 学力を上げるための博物館活用法

親子で博物館に行かれたことはありますか? 博物館は、子どもの学びを深めたり、広げたりするためにぴったりの場所。子どもの興味や関心を大事にしながら学習と関連させていくというのはとても自然な学習方法です。楽しみながら学ぶことで、幅広い意味での学力向上につながりますよ。

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博物館が子ども自ら学びに取り組むきっかけに

学校でも社会科見学や遠足などで博物館などに訪れる機会がありますよね。博物館と学校での学習を関連させることで子どもの学びが深まったり、広がったりする目的で行われています。しかし、1年に何度もあるわけではありません。だからこそ、家族で博物館へ行くことに意味があります。

近年は、子どもの成長に関する分野で非認知能力というものが注目されています。非認知能力とは、“数が分かる”“字が書ける”などIQで測れる認知能力とは異なり、“目標に向かってがんばる力”“人とうまく関わる力”“感情をコントロールする力”などIQなどで測れない力のこと。質の高い豊かな学びをしていくためには、この非認知能力が重要であるといわれてきているのです。

この後、詳しく説明していきますが、博物館での学びは、子どもの意欲面に働きかけることから、この非認知能力の育成に大きく関係しているのです。

学校の学習と関連した博物館を紹介

では、どんな博物館を選べばよいのか、学校で学ぶ科目に連動させて考えてみましょう。今回は、理科と社会に着目して説明していきます。

理科に関係する博物館は、自然博物館、科学博物館などの名称で呼ばれているものです。昨今多くの博物館が体験を重視しています。

最近は、情報機器などの発達でスマホやパソコンなどで検索すると、あらゆる画像・映像を見ることができます。しかし、画像や映像のような二次元のものを見ただけですべてを知った気になっていてもよいのでしょうか? 気軽に概要を知ることができてしまう社会だからこそ、かたちある実物を目にすることが実は貴重な経験になっているのです。

実物に触れて実感をともなうことは、物事の深い理解につながっていき、今後の勉強を進める上での基盤となっていきますよ。

また、社会科に関係する博物館もさまざまありますが、特におすすめするのは、工場などに併設されている博物館です。自動車工場、食品工場などがあり、工場見学とセットになっている場合も多いので家族で楽しんで訪れることができます。

また、社会科の授業で歴史に取り組む6年生の子どもがいる家庭は、歴史について取り扱う博物館もおすすめですよ。

博物館での学びを学習につなげる方法とは

最後は、博物館での学びを学習につなげる具体的な方法を紹介します。学習と関連させて博物館を利用するためには、事前学習と事後学習のどちらかを行いましょう。

事前学習とは、子どもの学習計画(教科書で学ぶ順番)を意識して、この後、学校で取り組む内容に関するものを事前に見に行くことです。

4月にもらってくる新しい教科書に目を通せば子どもが学ぶ内容とその時期を把握することができます。そして、学校で学ぶ前に博物館などで予習しておくことで、積極的に授業に参加しやすくなります。

一方、事後学習は、授業で取り組んだものを復習のような感じで見に行くことです。子どもが授業の中などで興味をもった内容を博物館などで広げるのが理想です。

博物館に併設されているミュージアムショップで関連書籍を買い、親子で話し合いながら見ることで、子ども自身が研究者になったような気持ちで調べていくことでしょう。

子どもが自ら学ぶことは、その後の成長において大きな意味を持ちます。博物館は、主体性をもつきっかけを与えてくれるものになるのです。

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鈴木 邦明

平成7年東京学芸大学教育学部小学校教員養成課程卒業。平成29年放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市と埼玉県深谷市の公立小学校に計22年間勤務し、学級担任としてさまざまな子どもたちや保護者と関わる。現場での長年の経験を基に、教員・保護者向けに様々な教育関連情報サイトなどで役立つ情報を発信。現在は教員育成に軸足を移し、平成30年4月から帝京平成大学現代ライフ学部児童学科講師。(財)日本体育協会・スポーツリーダー、WSSA-JAPANスポーツスタッキング指導者。 

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