東大生は、親に「勉強しなさい」と言われなかったってホント?【噂の真相】
東大生は親に「勉強しなさい」と言われたことがない、という“噂”を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。日々「勉強しなさい!」と子どものおしりを叩いているパパやママからすると、「本当に自発的に机に向かっているの?」と不思議に思うかもしれません。
ひまわり教育研究センターが現役東大生に行なった「子供のころの過ごし方」についての調査で、その“噂の真相”が明らかになりました。
子どもに「勉強しなさい!」と言ったことはありますか? 勉強はあなた自身のためになるから……というのが親心ですよね。
では、東大生はどうでしょう。自発的に机に向かい、「勉強しなさい」と言われたことは本当になかったのでしょうか? 現役東大生へのアンケート結果は驚くべきものでした。
目次
小学生の頃、東大生が「勉強したい」と思ったわけ
まず、東大生に小学生時代について聞いたアンケートの結果を見ていきましょう。
小学生といえば、まだまだ遊びたい盛り。それでも「勉強したい」と思った理由は何でしょうか?
アンケート結果では、「いい成績をとるのが楽しかったから」がダントツTOP。続いて、「勉強が楽しかったから」「新しいことを学ぶのが楽しかったから」がランクインしています。
「親にしかられるのが嫌だったから」は、「いい成績をとるのが楽しかったから」の約半数程度。この結果から、東大生は親に「やらされる」のではなく、自発的に勉強をしていたことがわかります。
「勉強=面倒臭いもの・嫌なもの」などネガティブなイメージを描く方は少なくありませんが、東大生にとっては「わからないことがわかるようになるって楽しい!」「テストの結果にも反映されてさらに楽しい!」というポジティブの連鎖だったのですね。
また、僅差で挙がった「親が上手に勉強させてくれたから」「親に褒められたかったから」の回答にも注目。まだまだ「パパママ大好き!」な時期だからこそ、親の存在もやる気に拍車をかけていたのでしょう。
男女別では、以下の通りです。
男子は「自分が楽しいと思うかどうか」が基準なのに対し、女子は周囲からの評価や叱られたくないという感情がメインで、自分が楽しいと思うかは二の次のようです。
楽しくないのに勉強に取り組むのは限界があるように思えますが、努力の結果が反映されることを信じてコツコツがんばっていたのですね。
中高生の頃、東大生が「勉強したい」と思ったわけ
次は、東大生に中学・高校生時代について聞いたアンケートの結果を見てみましょう。
思春期に入り、交友関係が広がってくる時期ですが、それでも「勉強したい」と思った理由は何でしょうか?
アンケート結果で群を抜いているのは、「いい成績をとりたかったから」「行きたい大学があったから」「惰性(なんとなく)」の3つです。
中高生は将来のことを見据え始める時期なので、「行きたい大学がある」というのは勉強の大きな動機付けになるのですね。しかし、男女別になるとかなり違った結果に……。
実は「行きたい大学があったから」と回答したのは、女子が圧倒的多数。男子の回答数とは大きな差がついているのです。女子は早い段階からすでに「東大合格」を目標にしているのかもしれません。
この時期になると、小学生のころとは異なり、「親」関連の回答率は低めになります。代わりに伸びているのが、「惰性」。学習習慣が定着している子どもは、「勉強しなさい」と言われなくても、歯を磨く・トイレへ行く・お風呂に入る……と同じくらいに、勉強が日常の一部として組み込まれているのでしょう。
東大生が、親に「勉強しなさい」と言われた回数は?
遊んでいる子どもの姿を見ると、思わず「勉強しなさい!」と言ってしまうのが親の習性……。家庭によっては、「1日に何度も言っている」ということも少なくないでしょう。
前述のとおり、東大生の多くは小学生時代に自発的に勉強していたことがわかりました。
それなら親から勉強を催促されることはなさそうですが、実際は「毎日ではないが時々言われた」がTOP。ランキング2位は、「言われたことがない」でした。
男女別に比較すると、以下の通りです。
特に「言われていない」と回答した女子の数は、男子のおよそ2倍。女子は自発的に勉強に取り組んできたことがうかがえます。
ただ全体としては、「時々言われた」が男女共に多数。前述のアンケートでは、勉強の動機づけについて「新しいことを学ぶのが楽しかったから」「勉強が楽しかったから」などの回答率が高めでした。しかしこちらのアンケートも踏まえると、「楽しさ」が「机に向かうこと」と直結するとは限らないようですね。
また「東大生は親に勉強しなさいと言われたことがない」という噂は、“当たらずといえども遠からず”と言うことができそうです。
自発的に机に向かわせるために、親にできること
秀才の最高峰、東京大学。一朝一夕で入学できないことは、誰もが知るところでしょう。
しかし、幼いころからガリガリと机に向かっていたかというと、決してそうとは限らないようです。
東大生の小学生時代は、「自分が楽しいと感じているから、やる」がほとんど。このことから考えると、幼いころは「いかに楽しく勉強に取り組んでもらうか」がポイントといえるでしょう。
中学生になると、それまでに定着した学習習慣が開花します。生活サイクルの一部に「勉強」を組み込んでしまえば、「勉強しなさい」と言わなくても、当たり前のように机に向かうことが期待できます。将来を早めに決めるのも、良い動機付けになりそうです。
現役東大生たちが振り返る、小中高時代の「勉強」。アンケート結果をヒントにすれば、もう「勉強しなさい」と言わなくて済むかもしれませんね。
<参考資料>
・イノベーションシステム株式会社 現役東大生220人アンケート調査で判明!「両親に勉強しなさいと言われた1日の回数」「東大生が小学生、中学生の時に勉強したいと思った真の理由」(PR TIMES)
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