「サッカー」を習わせるには年間いくらかかる?月謝だけじゃない“総額”を計算してみた!
アンケート調査で、子どもの習い事として2番目に多かった「サッカー」。これからサッカーを習わせたいけれど、最初にかかる費用はいくらなのか、年間いくらかかるのか、揃えるべきものは何なのかなど、親の負担について知りたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
小学1年生の息子にサッカーを習わせている筆者が、自身の経験を踏まえつつ、“子どものサッカーにかかる親の負担”をまとめました。
目次
サッカーが人気の理由
サッカーは、ボールひとつあればいつでも楽しむことができる、とても経済的なスポーツです。そのため、貧困層が多い国でも多くのファンを獲得しています。
ワールドカップなどの影響もあり、日本でもとても人気が高いスポーツですよね。
株式会社イオレが、0歳から小学6年生までの子どもを持つ1,751名に「子どもの習い事に関するアンケート調査」を行ったところ、「現在習い事をしている」と答えた子ども(全体の78.9%)のうち、25.5%がサッカーをしていました。
サッカーは、1位の水泳に次いで2番目に多い習い事で、現代の親子にとって身近なスポーツのようです。
小1の息子のクラスでも、男子18人中6名がサッカーを習っています。なんと3分の1という高い割合…。
もちろん、子どもが自ら「やりたい」と希望して始めることもあるでしょう。しかし、サッカーをすることでたくさんのメリットが期待できることから、子どもにサッカーを習わせたいと考えている保護者も多いようです。
そこで、小さいころからサッカーを習うメリットをまとめてみました。
サッカーをすることのメリット
1.ボールひとつで練習できる
野球の場合、バット、グローブ、ボールなどさまざまなアイテムが必要ですが、サッカーはボールがあれば始められます。
この、ボールさえあればどこでも練習できる点が、大きな魅力です。
子どもにサッカーを習わせる前に、子どもがサッカーを好きかどうか、楽しめそうかどうか、まずは親子でボール遊びを楽しんでから、考えてみると良いでしょう。
2.基礎体力や運動能力がアップする
サッカーは、プレー中ずっとフィールドを走り回るので、持久力が身につき基礎体力もアップします。
息子の通っているサッカースクールでも、60分間の受講時間中はほぼ走っているので、サッカーを始めてから劇的に体力がついたように感じています。
3.協調性が身につく
陸上などの個人競技と違って、サッカーはチームで行うスポーツです。チームメイトとのコミュニケーションが不可欠なので、協調性や積極性が身につきます。
また、仲間がいることで周りからの刺激も受けやすく、「上手くなりたい」という気持ちが子どもの向上心を刺激します。
4.考える力が鍛えられる
どうしたら点数が取れるようになるか、どこにパスをしたら相手にボールを取られないかなど、サッカーが上達するためには考える力も必要です。
試合や自分のプレーを振り返り、「次はこうしてみよう」などとイメージトレーニングをすることで思考力が鍛えられます。
サッカーを習う方法
サッカーを習わせたいと思ったら、どうすれば良いのでしょうか。サッカーを習う方法もいくつかあるのでご紹介します。
目指すところや、家族のライフスタイルによっても習う方法は変わるので、ぜひ参考にしてください。
1.小学校のクラブ活動に参加する
小学校のクラブ活動にサッカーがある場合の選択肢です。
ただ、クラブ活動は小学校4年生からとしている学校が多いので、小学校低学年からサッカーを習わせたいと考えている方は対象外です。
基本的には学校の先生による指導のもとで行われているので、指導は専門性に欠けるかもしれません。
学校によってはサッカー部や部活自体がない学校もあります。気になる方は、下記のサイトで通っている学校にサッカークラブがあるかを調べてみてはいかがでしょうか。
2.スポーツ少年団に入る
スポーツ少年団とは、スポーツを通して子どもの身体の発達を促し、スポーツをする喜びや、地域の人々をスポーツでつなぐという目的のもとに活動している非営利団体です。
市区町村のサッカー協会から補助金が出ているところが多いので、月謝は2,000円~3,000円程度と安価です。
少年団のコーチはボランティアコーチが多く、サッカー経験者のパパである、いわゆるパパコーチや、地域の経験者などというところが多いです。
そのため、コーチによって指導の仕方や方針が違うというデメリットを感じている保護者もいます。
また、非営利目的ということもあり、試合会場の手配やお茶当番や送迎当番等の割り当てなど、運営に関するものは保護者同士が協力し合いながら行わなくてはならないため、保護者の負担が多い傾向があります。
負担が気になる家庭は、どのくらい保護者の負担があるのか事前に調べたほうが良いでしょう。
実際に少年団に入れている子の保護者に話を聞いたところ、「土日祝日は朝8時から練習がスタートするので休日の朝もゆっくりできない」とのこと。「早朝からお茶当番・控え用のテント張り・試合会場の手配など、自分の仕事以外にやらなければいけないことが多くて、体力的にもきつい」と話していました。
ワンオペ家庭や夫婦共働きの家庭などは、それを踏まえたうえで検討したほうが良いかもしれません。
3.クラブチームやスクールに入れる
クラブチームやスクールは営利目的で運営しているので、少年団に比べると月謝は10,000円前後と割高になっています。
金銭面の負担は大きいですが、基本的に送迎以外はすべてチーム側でやってくれるので、保護者の負担はほとんどありません。
また、企業やJリーグの下部組織が運営していることが多いので、サッカーに取り組む環境は整っていると言えます。
トップチームで活躍していた選手がコーチをしていたり、技術的な研修を受けしっかりと学んでいるコーチが多かったりするのも特長です。
専門的な知識や技術をもとに指導してもらえるので、プロや強豪校を目指す子にとっては目標への近道となるでしょう。
ただし、クラブチームやスクールの方針はそれぞれ違うため、子どもや家庭に合ったクラブチームやスクールを選ぶことが、楽しく続けるためのポイントです。
自分の住んでいる地域にどんなクラブチームやスクールがあるのか気になる方は、習い事を検索できるサイトがあるのでぜひチェックしてみてください。
サッカースクールは共働き家庭の味方?
息子はサッカースクールに通っていますが、親の負担は送迎のみ。年会費は5,500円。月会費は10,200円です。
悪天候(台風・大雨等)で中止になった場合に振替がないというのは少し残念な点ですが、冬季期間中は体育館を使用しているので、観戦している親としては暖かく助かります。
サッカーに必要なシューズやサッカーウエアなどの指定もなく、家庭で用意したものを使用すればOK。ボールも貸出してくれます。
遠征や試合などの交通費がかかるスクールもあるようですが、息子の通っているスクールは外部に出かけて試合をすることがないので、年会費・月会費以外にかかる費用はありません。
共働きで毎日慌しいわが家にとって、負担なくサッカーを習わせられることは、何よりもありがたいと感じています。練習日も平日の夕方なので、土日祝日は家族で出かけることができますし、旅行のスケジュールも組みやすいです。
また息子が習っているコーチは、公益財団法人日本サッカー協会認定の指導者や元フットサル日本代表のコーチなので、個々の特性やレベルに合わせた指導法で、技術的なことや専門的なことまで教えてくれます。サッカー素人の筆者が見ても息子がぐんぐん上達しているのがわかるほどです。
少年団とスクール、どっちがいい?
プロを目指している子や、より高いスキルを身につけたいと思っている子の中には、クラブチームやスクールと少年団の掛け持ちをしている子もいます。
コーチの話によると、「初めはスクールで技術的な基礎をしっかり習得したほうが、変な癖がつかないので上達が早い」そうです。
少年団はスクールに比べて試合数が多いので、スクールで基礎をしっかりと身につけ、少年団で経験を積むというように使い分けをしている家庭もあります。
試合があるチームは上記の金額の他に、遠征などの交通費や宿泊費などがかかることも知っておきましょう。
この遠征費の負担が多すぎて家計を圧迫している家庭もあるようです。子どもの送迎のために、車を購入した家庭もありました。
やはり、どれくらい費用がかかるのかは大切なポイントなので、入会する前にしっかりと確認しておいた方が良いでしょう。
必ずかかるサッカー用具費用
次に、サッカーをするにあたり揃えるべき必要な用品・用具を見てみましょう。
1.サッカーボール
サッカーボールは使う年齢によってサイズが異なります。4~6歳は3号球、6~12歳は4号球、13歳以上は5号球と、年齢に適したサイズがあります。
ボールにも、JFA検定球(日本サッカー協会が定めた規格)とFIFA国際検定球(国際サッカー連盟が定めた規格)の2種類の検定球があり、日本で行われる少年サッカーでは、日本サッカー協会の定めたJFA検定球が多く使われています。
「JFA」というロゴが入っているものを購入すると試合で使用するものに慣れることができ、耐久性も良いようです。
また素材も「ラテックスチューブ」と「ブチルチューブ」の2種類があります。
ラテックスチューブは、非常によく跳ねるため、反発力の低い芝のグランド向き。空気が抜けやすいといわれているため、こまめに空気を入れなおさなければなりません。
ブチルチューブは、ラテックスチューブと比較して跳ね過ぎないため、反発力の高い土のグランド向きです。
ピッチに合ったものを使用することでサッカーがしやすくなり、上達への近道にもなります。どこで練習をするのかで購入するボールを決めましょう。
価格はともに3,000円前後です。
2.スパイク、トレーニングシューズ
サッカー用のシューズも使用する場所によって種類が異なります。
いわゆる大きめの突起がついているスパイクと呼ばれるものは、基本的には高学年から使用します。小学校低学年はトレーニングシューズという靴底に小さい突起がたくさんついているものを使います。
トレーニングシューズにはマジックテープタイプと靴紐タイプがありますが、20cm以下のものはマジックテープタイプが多いです。
息子がサッカーを始めた頃、20cmのマジックテープタイプのサッカーシューズを探していたのですが、マジックテープタイプの方が扱いやすいことから、複数店舗を回っても欲しいサイズのものがなく、結局ネットで購入しました。
ただし、同じサイズのシューズでも、メーカーによって幅広・甲高などのサイズ感や形が違うので、子どもの足に合うメーカーのものを選ぶ必要があります。
はじめからネットで購入するのではなく、店頭で試してから購入すると失敗が少なくおすすめです。
また、大きすぎる靴でプレーすると靴擦れの原因になるので、しっかりと足にフィットしたものを履かせるようにしましょう。
体育館などで使用する屋内用のシューズもあるので、「どこで使用するものなのか」を確認してから購入しましょう。価格は6,000円前後です。
3.サッカーソックス
サッカーソックスにもさまざまな種類があります。5本指ソックスや滑り止めタイプなどもあり、値段は1,000円前後です。
サッカーソックスもサイズが足に合っていないものでプレーすると、すね当てがズレ落ちたり、靴の中で不快感を感じたりするので、サイズが合うものを購入しましょう。
チームによっては指定色があるところもあるようなので、購入前に確認してください。
素材は、足をしっかり守ってくれ、耐久性もある厚めがおすすめ。汗をたくさんかくので、吸汗性・速乾性に優れているものが良いでしょう。
4.すね当て(レガース)
サッカーでは試合等で脛(すね)を蹴られることもよくあるので、すね当ては怪我の防止のためにも用意しておいた方がいいでしょう。すね当てはハードタイプとソフトタイプの2種類があります。
ハードタイプは固いプラスチックでできています。耐久性もあり、激しいプレーや転倒などの衝撃吸収に適していますが、スポーツ用品店の店員によると、劣化してくると蹴られた衝撃で割れ、その破片が脛に刺さってしまうケースもあるとのこと。
重さもあるので、装着時の違和感が気になり、プレーしづらく感じることもあるようです。
一方のソフトタイプは、ポリエステルやスポンジゴムなどの柔らかい素材で作られています。 やわらかいので脛の形にフィットしやすく、素材も軽量なため、動きやすいのが特徴です。洗濯しやすいというメリットもあります。
快適に使うことはできるのですが、衝撃の吸収や耐久性はハードタイプに比べると劣ってしまいます。
ただ、低学年のうちはスパイクを使用し練習する機会はほぼなく、脚力もそれほど強くはないので、足にフィットしやすく、違和感を感じないソフトタイプでも十分だと思います。いずれも価格は2,000円前後です。
5.練習着(サッカーウェア)
練習着は特に指定がなければ、好きなデザインのウエアを購入してください。素材は汗をかいても乾きやすいポリエステルが良いでしょう。
スポーツブランドから出ているサッカーウェアの価格はやや高めですが、通気性と速乾性に優れた素材を使用しているので、ピッチの中でも外でもさらりと涼しく快適な着心地をキープしてくれます。
サッカー代表と同じユニフォームなど種類も多数あるので、子どもが気に入ったものを購入すると、やる気とモチベーションが上がると思います。
ただ、消耗品ですし、子どもはサイズアウトするのも早いので、そこまでこだわりがない方は、ノーブランドのものでも問題ありません。
価格はノーブランドのものだと、パンツ・シャツともに1,000~3,000円前後から売られています。
6.ピステ(防寒ウェア)
ピステとは、冬など寒い環境下のときに、防寒の目的で着用するウェアのことです。
ピステは風を通さず雨も染み込まない素材でできているので、寒い環境下でプレーをする際に体温の低下を防ぐことができます。生地も柔らかく動きやすいのが特徴です。
ピステには裏地がメッシュタイプ・中綿タイプ・起毛タイプなど、メーカーによってもさまざまなタイプがあります。
ボタンやファスナー等の金具がついていないため、胸トラップをしても金具が当たらず安全です。下半身に身につけるパンツタイプのピステもあります。
元気な息子は12月頃まで半袖短パンで練習に参加していましたが、体が温まるまではやはり寒かったようで、上からトレーナーを着て練習していた時期もありました。
しかし、動きやすさ・通気性が悪く、結局ピステを購入。練習中は走り回っているとはいえ、冬場は寒いですし、体が温まっていないと怪我をしやすくなるので、あったほうが便利です。
価格はトップス・パンツともに3,000円程度です。
7.リュック
リュックはチームで指定がない限り、こういうものでなければならないという規定はないので、荷物が入れば何でもOK。水筒・サッカーシューズ・タオル・お弁当・着替え位が入る大きさのものが良いでしょう。
個人的には、サッカーボールを収納できるリュックの方が、移動する際に便利だとは思います。
息子も最初は遠足で使っていたリュックに荷物を入れ、ボールは手で持って通っていたのですが、サッカーボールを忘れたり、ボールを手で持つことで両手がふさがったり…。とても不便そうだったので、ボール収納付きのタイプのリュックに変えました。
価格は3,000円~8,000円程度です。
サッカー用具の総額を計算してみましょう!
- サッカーボール 3,000円
- シューズ 6,000円
- サッカーソックス 1,000円
- すね当て 2,000円
- 練習着(サッカーウェア) 6,000円
- ピステ 6,000円
- リュック 5,000円
初期費用合計 29,000円
練習着・ピステ・リュックはこだわらなければ何でも良いので、ノーブランド品などで揃えれば、15,000円くらいで収まるかと思います。
その他のアイテムは耐久性やサッカーの技術力にも関わってくるので、しっかりこだわったものを購入するのがおすすめです。
継続できるか自信がなければ、とりあえずメーカーにこだわらず、お試しで安いものから使ってみるのも良いかもしれません。ただし、安いものはやはり質の良さや耐久性があまり良いとは言えないことは念頭に置いておきましょう。
サッカーを始める前に考えておきたいこと
サッカーをどこで習わせるかを検討するために、まずは目的を明確にすること、家族のライフスタイルに合っているかを考えることが失敗しない習わせ方のコツだと思います。
部活・少年団・クラブチームやスクールに関わらず、無料で体験を行っているところが多いもの。興味があるところに問い合わせ、まずは体験して雰囲気などを味わい検討してみると具体的にイメージできるのではないでしょうか。
何事も子どもが楽しく継続できる環境が一番のポイントだと思います。そのうえで、それぞれの家庭に合っているものはどれか、家族で相談してみてくださいね。
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