プリスクールで英語は話せるようになる?保育園・幼稚園との違いは?
「子どもに英語力を身に着けてほしい」。そんな思いから英語教育に特化した保育施設である「プリスクール」を検討する方も多いのではないでしょうか。しかし、「保育園や幼稚園とどう違うの?」「通うだけで英語は身につくの?」といった疑問や不安も出てきますよね。
本記事では、インターナショナルプリスクール「ノーボーダーズインターナショナルスクール」の学園長 ケン・ゲールさんが、日本の幼児教育とインターナショナルプリスクールの違いや、日本語を話す子どもがプレスクールで英語を習得する効果について紹介します。子どもに最適な環境を選ぶためのヒントにしてください。
プリスクールと日本の保育園・幼稚園との4つの違い
日本の保育園や幼稚園と、インターナショナルプリスクールでは、幼児教育のアプローチが大きく異なります。
幼児期の教育は、子どもの認知力・社会性・情緒の発達を支える大切な土台ですが、その環境や方法は「文化」「教育理念」「言語」という要素によって大きく左右されます。そのため、属する国や学校によってカリキュラムの組み立て方や先生との関わり方、子どもの学び方にははっきりとした違いが表れます。
インターナショナルプリスクールと日本の幼児教育を見てみると、主に以下の4つの違いがあるように感じます。
- 理念と教育方法
- カリキュラムと使用言語
- 先生と子どもの関わり方
- 文化と社会
1. 理念と教育方法
日本の幼稚園・保育園は、協調性や規律を重視し、集団活動や体験学習を通して「社会で調和して生きられる子」を育てることを目的としています。遊びを中心にしながらも、忍耐力や集団責任を学ぶ環境が整っています。
一方、インターナショナルプリスクールは、モンテッソーリやレッジョ・エミリア、IBなど欧米の教育法を取り入れ、いわゆる「子ども主体の学び」を大事にします。探究・創造・自己表現を促し、画一的な教育方針を厳格に守るよりも自立心や批判的思考を育むことに重点を置いています。
2. カリキュラムと使用言語
日本の園では、日本語での言語教育を基盤とし、読み書き・数・生活習慣・文化などを幅広く学びます。英語に触れる機会を取り入れている園もありますが、日常会話レベルの習得に十分な「言語環境」が整っているケースは多くありません。
対してインターナショナルプリスクールは、先生とお友達とのコミュニケーションなども含め生活のほぼすべてを英語で行うため、“英語に浸れる”環境です。園での生活(日常の会話、遊び、レッスン)を通じて自然に英語が身につくよう設計されており、言語習得が大きく進みやすいのが特長です。
3. 先生と子どもの関わり方
日本の園では1クラスの人数が多く、約30人を1名の先生が見るということもあります。規律や集団での行動を重視し、決められた流れの中で活動が進むことが多いです。
インターナショナルプリスクールは少人数制が一般的で、一人ひとりへの関わりが丁寧です。教師は“指示する存在”ではなく“学びを導くガイド”として、子どもが自由に質問し、考えを表現できる環境を作ります。これにより言語力や思考力が伸びやすくなります。
4. 文化と社会
日本の園では、季節行事や道徳教育など、日本の文化に基づく学びが中心です。礼儀、清潔、集団での振る舞いなど、幼いうちから身につけたい生活習慣を大切にしており、世界中でこのような日本の教育システムが尊敬されています。
インターナショナルプリスクールでは、異文化理解や多文化教育を重視します。さまざまな背景を持つ先生や子どもたちが交流し、さまざまな習慣、言語、文化や伝統に触れることができます。そうすることで、柔軟な物の見方やグローバルな視点が育つのが特徴です。
プリスクールに通うだけで英語は身につく?
特に日本の保護者が気にするのは、「インターナショナルプリスクールで本当に英語を習得できるのか?」という点です。実際、英語力を伸ばしたいと願う多くの家庭がこどもをインターナショナルプリスクールへ通わせています。
たとえ“ネイティブ並みの英語”を短期間で習得するのは難しくても、プリスクールでは日常的に英語を聞き、使う機会が豊富にあるため、多くの子どもは数年でしっかりとしたリスニング力とスピーキング力を身につけていきます。
ただし、その習得度合いは次のような要因によって大きく変わります。
- 一貫性と頻度
- 保護者のサポート
- 個人差
- 在籍期間
1.一貫性と頻度
言語習得には、どれだけ継続的にその言語に触れられるかが大きく影響します。フルタイムでインターナショナルプリスクールに通い、英語を話す教師や友だちに囲まれていれば、リスニングやスピーキングの力は伸びやすくなります。
一方、英語に触れる時間が園内だけで、家庭でまったく使わない・触れられない場合は習得の進みが緩やかになることもあります。ただし幼児期は“Window of opportunity(言語の吸収力が最も高い時期)”とされており、適切な英語環境があれば大きく伸びやすい時期です。
2.保護者のサポート
保護者の関わりは、英語習得を後押しする重要な要素です。家庭で英語の絵本や動画を一緒に楽しんだりするだけでも、習熟度は大きく変わります。
たとえ保護者が英語を話せなくても、環境づくりや声かけで十分サポートできます。プリスクール外で英語に触れる機会が少なくても、ノーボーダーズのような外国語教育は一定の効果が期待できます。
3.個人差
言語習得のスピードは子どもによって大きく異なります。認知発達、性格、興味関心、学習スタイルなどの違いによって、すぐに吸収する子もいれば、より丁寧なサポートが必要な子もいます。
4.在籍期間
短期間の通園でも英語に親しむことはできますが、流暢さや自然な会話力を身につけるには、やはり長期的に英語を使う環境に身を置くことが効果的です。特に卒園後も継続して英語に触れ続けることで、習得した英語力をさらに伸ばすことができます。
幼児期に英語力を身に着けるためのポイント
幼児期の言語学習には、前述の要因に加えて、さらに重要なポイントがいくつかあります。
【英語を中心とした環境作り】
授業中だけでなく、遊びや生活のあらゆる場面で英語に触れられる環境があると、言語習得が大きく加速します。
【新しい刺激を与える】
幼児の脳は言語を自然に取り込みやすく、音や表現を模倣しながら急速に発達します。新しい刺激に触れるほど神経回路が発達しやすいのが特徴です。
【英語使用の頻度】
学校はもちろん、家庭でも英語を聞いたり使ったりする機会が多いほど、流暢さは早く身につきます。
【コミュニケーションへの意欲】
友だちや先生とのコミュニケーションが必要な場面では、「伝えたい」という気持ちが学習を後押しし、言語習得が加速します。
【学び方の工夫】
歌・物語・ゲームを取り入れた遊び中心の指導は、理解と記憶の定着に非常に効果的です。幼児期の学びに最適なアプローチといえます。
実際、1〜2歳から年長まで継続して英語環境に身を置いた子どもたちが、卒園時にネイティブに近いレベルの英語力を発達させるケースが多いのは、こうした理由によるものと感じます。
英語に触れる時間を増やすことが言語習得への近道
日本の幼児教育とインターナショナルプリスクールでは、理念や教育アプローチ、言語環境に大きな違いがあります。日本の園は社会的な調和や文化的な学びを大切にしている一方、インターナショナルプリスクールは自立心や創造性、多言語能力の育成を重視します。
日本の子どもでもプリスクールで英語力を伸ばすことは十分可能ですが、実際にどこまで習得できるかは、英語に触れる量・家庭のサポート・在籍期間など複数の要因によって変わります。
ただし、幼児期は言語を吸収しやすい絶好のタイミングであり、この時期に継続的に英語に触れることは確かな効果につながります。実際に、ノーボーダーズのような全日制のプリスクールでは、日本語も英語も話せなかった子どもが数年でバイリンガルへ育つ例も多く見られます。
幼児期の英語教育は、環境と継続が大きな鍵となります。お子さまに合った環境を選び、将来につながる言語体験を提供してあげることが大切です。
▶ノーボーダーズインターナショナルスクール
https://www.noborders.jp
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