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2024.03.27

港区、公立中の修学旅行をシンガポールに! 公費を使って海外に行くのはアリ?ナシ?【アンケート】

東京都港区の区立中学校は、2024年度より修学旅行先がシンガポールになるそうです。生徒1人あたり約40~50万円を公費で補填するため、必要な事業費は約5億1千万円。「公費を使った海外への修学旅行」について、全国の保護者からは賛成、反対、さまざまな意見があがりました。

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学生生活の一大イベント、修学旅行。東京都港区の区立中学校は、2024年度より修学旅行先がシンガポールになるそうです。旅費が高額になりそうですが、1人あたり40〜50万円を公費で負担するので、家庭の負担は京都・奈良で実施していた従来と同じ7万円程度だとか。

「ソクラテスのたまご」は中高大学生の保護者120人に、公費を使って海外での修学旅行を実施することについてアンケート調査を実施。賛成派・反対派それぞれの声をまとめてみました。

港区、公立中の修学旅行をシンガポールに

東京都港区の区立中学校は、2024年度より修学旅行先をシンガポールにすることを決めました。これは2023年9月に、同区の武井雅昭区長が発表したものです。

対象となるのは、全10の区立中学校の3年生、約760名。6~9月頃に3泊5日の日程でシンガポールに行くとしています。

シンガポールを行き先に選んだのは、以下のような理由から。

  • 英語が公用語の1つである
  • 日本との時差が少ない
  • 移動時間が少ない
  • 治安が安定している
  • 事故など緊急時の体制が整備されている

シンガポールでは現地の生徒との交流を図ったり、現地の学校で授業を受けたりする予定ですが、具体的なプログラムは検討中だとか。

公立(区立)中学では珍しい、海外への修学旅行。なぜ、国内ではなく海外なのか。その背景には早期英語教育の推進があります。現地の文化を肌で感じることで、一人ひとりが国際理解を深めるのが狙いだそうです。

公費を使った海外への修学旅行に賛否の声

「ソクラテスのたまご」が中高大学生の保護者120人にアンケート調査をおこなったところ、修学旅行で海外、しかも公費を使ってまで実施することに、全国の保護者からはさまざまな意見がありました。まとめてみると「賛成=15」「反対=75」「どちらでもない=30」で、反対派が7割以上という結果に。

賛成派・反対派、それぞれの声を紹介します。

<賛成>

家庭の事情で、「海外旅行したくてもできない子」は少なくないでしょう。でも学校のプログラムの中で「海外」を行き先にしてしまえば、すべての子どもが平等に教育を受けられます。また、「多く払っている税金の還付として、海外への修学旅行は妥当だ」という意見も目立ちました。

  • 通常なら海外に行けないような子たちが修学旅行という学校のプログラムの中でいろいろな文化体験ができるのでそのうえで、修学旅行に限りませんが自治体が子どもの体験を豊かにしようと積極的に何かやっていくことが大事だと思っているからです。
  • 港区在住であれば収入にゆとりがあると思うので港区は税金収入もほかの区と比べても多いはずなので修学旅行の公費を一部負担しても港区に影響が出ないのであれば問題なく学生のうちにしかできない思い出作りや経験が出来ていいのではないかと思います。
  • もともと港区に住んでいる人はお金がある印象です。そのため、税金なども多く払っていると思います。なので、海外への修学旅行はとても良いと思います。それをきっかけに世界で活躍する子どもが出てくれば、今がある修学旅行だと思います。

<反対>

最も多かったのが「反対」の声。その理由として、「日本の文化・伝統を知ってほしい」「全員が行けるわけではないのではないか」「公費を使ってまで行く必要があるのか」という3つの意見が多く挙がりました。この他に、海外旅行の費用を補填するよりも給食費を無料にするなどした方がいいのでは?という考えもあるようです。

【日本の文化・伝統を知ってほしい】

  • あえて海外にしなくてもいいと思う。中学校の修学旅行ならもっと日本の文化や伝統を勉強して欲しいし、日本の良さをもっと吸収して欲しいです。海外は高校の修学旅行やそれ以上でもいいと思う。京都、奈良などの古き歴史を堪能してほしい。
  • まずは日本の事を若いうちに知るべきだと思います。特に日本人は自国の事についての知識がなさすぎで、インバウンド効果で外国人観光客が増えてきている中、もっと交流を深めるためにもまずは国内がよいと思います。
  • 海外経験よりも日本の秘境や文化を体験させるほうが意味があるのでは?と思います。修学旅行も学びの一環ですし、海外旅行で自由行動が制限されたら逆に修学旅行の意味がないと思います。また、飛行機が苦手な人やアレルギー、拘束時間が長いなどの新たな問題が生じるので面倒に感じます。

【全員が行けるわけではないのではないか】

  • 公費を使ってまで海外に行く理由がわからない。それなりの理由があるのかもしれないが、修学旅行に行けるのは必ずしも全員ではないはず。不登校の子、部活動に必死な子、家庭の事情がある子、みんな平等に受けられるものであってほしいし、日本の古き良き文化にもっとたくさん触れてほしいと思う。
  • 海外に行くことは勉強になってよいと思いますが、区立の中学校だと貧しい人もいて、海外まで行くとお金もかかるので、公費で一部負担してくれても貧しい人が行けないかもしれません。私の母も貧しかったので、修学旅行に行けなかったと言っていました。
  • たしかに海外に行ったらからこそ得られるものもあるとは思うが、公費で負担してまで行くべきものではないと思う。今までの修学旅行の金額と変わらない金額になる程度まで負担するのであればかなりの予算をそこに充てることになるし、そこまでしないのであれば家庭によってはかなり厳しい金額になるのも目に見えているので。

【公費を使ってまで行く必要があるのか】

  • 港区に住んでいる富裕層であれば公費を使う理由が全く分からないし海外に行くこと自体珍しくもないだろうし、そんなのは港区のご家庭にとっては端金同然だろうから、払える人がじゃんじゃん大金を使ってくれた方が良いから。そしてできれば国内で使って欲しいので旅行先は国内にしてほしい。
  • 公立の修学旅行であれば、国内で、学びに繋がる場所でよいと思います。高校によっては修学旅行が海外の場合がありますので、公立の中学校で海外を選択する理由がないです。新幹線や飛行機が割高なら往復バスでいいし、公費で一部負担する必要はないと思います。どうしても海外でなければならない理由がないと思います。
  • 公費で一部負担して「海外」にすることでどんなメリットがあるのでしょうか?公費を使ってまで海外に行ってその先で何かがあるとは思わないし海外旅行の準備も大変だしお土産代やお小遣いなどのことも考えると国内でも良い学びも思い出作りも出来るのではないかと思います。

<どちらでもない>

公費を使う・使わないは横に置いて、「海外旅行は単純にすばらしい経験になる」と考える声も多く見受けられました。ただ、地域間の格差が象徴されることは否めません。教育の平等がさけばれる中、「この地域に住んでいる人だけ行ける」とならないよう配慮も求められるでしょう。

  • 各地域の自治体及び行政が決めたことなので、特別悪いことをしているわけではありませんが、そこまで公費を捻出できない地域もあるなかで、格差の拡大を象徴してしまうような事象だと感じます。金持ちの自慢ともとらえられるので賛成もできません。
  • 公費で一部負担までして行く明確な理由があるのか、保護者が皆納得して行く事に賛成しているならそれでいいと思う。もし自分の子供の学校の話だったら複雑ですけど、自分の子供だけ行かせないのもかわいそうなのでなんだかんだ言っても結局は行かせると思う。
  • 中学校も学区を超えて入学できるのが当たり前のようになり、公立でも生徒の争奪戦が始まっている。当然、公費での負担には「やりすぎ」の声もあるのだろうが、若いうちから海外を体験させることは決して悪い事ではないし、パスポートの取り方も学べるので、他の事業が疎かにならないのであれば問題は無いと考える。

公費を使った海外への修学旅行について、あなたはどう思いますか?

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