子どもに性教育を「していない」62%。23%の「している」人に、家庭でどんなことをしているのかを聞いた
「ソクラテスのたまご」は、全国の子育て世代101人に「性教育をしていますか?」というアンケート調査を実施しました。「している」と答えた23%の回答者が、実際に家庭でどんなことをしているのかを紹介します。
「性教育をしていますか?」アンケート結果
性教育は大切だと分かっていても、いつどんなタイミングで何をどのように伝えていいのか悩んでしまい、実際に行動に移せずにいるという保護者もいるのではないでしょうか。
「ソクラテスのたまご」は、全国の小中学生の子どもを持つ子育て世代101人に「家庭でお子さんに性教育をしていますか?」という、独自のアンケートを実施しました。
その結果、「していない」と答えた人は62%、「している」と答えた人は23%、どちらでもないは15%となりました。
今回は、「している」と答えた人が、家庭でどのような性教育をしているのか、多かった回答内容を3つ紹介します。
1.絵本やYouTubeを通して伝える
1つ目は「性教育の絵本やYouTubeなどのツールを通して伝える」という回答です。
何からどのように話したらいいのか分からないという保護者も多いようですが、子ども向けの性の絵本や性教育YouTubeなどを利用すれば、話しづらいことも自然と伝えることができるでしょう。
幼児の頃から母親の生理について教え、プライベートパーツについて伝えた。話しづらい部分は、絵本を買いすぐに読めるところに置いておくなどした。小学校3年生になったら、異性の子どもはお風呂に入らないようにした。勝手にプライベートパーツには触らないこと、女の子が困っていたらそっと聞いてみたり服を貸してあげたりするんだよと伝えた。
(30代前半・女性・神奈川県)
「だいじだいじどーこだ」の絵本をみせて男女の体の違いを話した、あまり理解していないようだったけど、話さないよりはいいかなと。
(30代後半・女性・沖縄県)
マンガなどで読める内容で、簡単にわかるような本を読ませてみました。自分が性被害にあったときにわからないと困ると思ったので、それはよく言っていました。
(40代後半・女性・広島県)
「SHELLYのお風呂場」というユーチューブチャンネルを家族で見る時間を設けて性に対して理解を深めています。
(30代前半・男性・群馬県)
2.学校の授業をきっかけにする
2つ目は「学校の授業をきっかけにする」という回答です。
学校で学んできたことを補足したり、話を広げたりしながら、家庭で性教育を行っている保護者もいるようです。きっかけさえあれば話しやすいという声が多数ありました。
学校での性教育授業をたまたま参観できたので、それに沿いながらの話をした。非常に恥ずかしい気持ちもあったのだけど、性教育をされた先生があそこまで踏み込んでお話しされたのだからと勇気を振り絞って話した。一度で終わらず、性病のことや遊びで性行為をしてこんなことで大変な思いましなければならないとかの話を、頃合いを見て話している。
(50代後半・女性・新潟県)
大きくなるにつれて体が変化していくことや、男女の体の違いについて話をしました。学校で習ってきたことの補足や疑問点に答えました。少し答えにくい質問もありましたが、知らないよりは知っていた方が本人も困らないかなと思い、自分なりに話をしました。
(30代後半・女性・東京都)
学校の保健の授業で、発達について学んできたときに追加して説明しました。SNSなどで性の知識が若年齢化していて、初めて知る入口を間違えている子も多いということ。自分の体は自分しか守れないこと。起こる体の変化は誰にでもあり、個人差があることなど。
(30代後半・女性・大阪府)
3.普段の会話の中に盛り込む
3つ目は「普段の会話の中に盛り込む」という回答です。
子どもが成長するにつれ、男女の体の違いに気づいたり興味を持つ子は多いのではないでしょうか。そのタイミングを見逃さず、会話の中でプライベートゾーンや男女の体の違いについての話をする保護者もいるようです。また女の子であれば生理が始まる前に話すという回答も多くありました。
まだ中学年で、保健の授業も体のつくりの違い程度までしか教えていないようなので、いじめや嫌がらせに繋がるような言葉は言わないようにすることや、体や容姿についてからかわない、自分がからかうつもりがなくても傷つくこともあるかもしれないので話さない、プライベートゾーンに関しては大事な部分なので、仲の良い友だち間でも触らない、触らせないようにすることだけをわかりやすい言葉で伝えました。母親の生理の症状が重いので、簡単な生理の仕組みを教えたりはしましたが、具体的に性行為についての教育はまだしていません。
(30代前半・女性・大阪府)
小1ですが、まず女の子と男の子の違いを説明しました。誰に対しても、ふざけて大事なところを触ることのないように。触られた人がどんな嫌な気持ちになるのかということなどです。これから成長するにあたり必要な知識と性行為を強要してはいけないことを教えていこうと思ってます。
(30代前半・女性・神奈川県)
娘に、生理の仕組み、妊娠や出産についてなどは簡単に教えた。イヤだなという気持ちを持たないように、痛いこともあるけど、幸せなことだと思えるように話をしているつもり。でも、息子には恥ずかしくてなかなか教えにくい。夫に、教えてやってと言っているが、夫は消極的。
(40代後半・女性・兵庫県)
プライベートパーツの説明や、「男の子だから」「女の子だから」と言う固定概念にとらわれない考え方、女の子は月経があることを伝えています。他人のプライベートパーツを侵害しない事はもちろん、自分のプライベートパーツを親や兄弟であっても触らせてはいけないことは日々繰り返し伝えています。
(30代後半・女性・愛知県)
ほかには「花に例えて、子どもの誕生を説明したことがある」と答えた人もいました。何かに例えたり、話すきっかけを見つけることが、家庭で子どもに性教育をする一歩につながるのかもしれませんね。
<参考資料>
・集英社オンライン 子どもたちを性暴力の被害者・加害者・傍観者にしないための「生命の安全教育」とは?【保護者が知らない学校教育】
・文部科学省 性犯罪・性暴力対策の強化について
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