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2021.04.05

中学生が挑戦できる国家資格、好きや得意が生かせる資格/検定を紹介します

世の中にはさまざまな資格や検定があり、中学生が挑戦できる国家試験もあります。もし、子どもの感性に少しでも触れられたらラッキーなこと。10代ならではの好奇心と集中力さえあれば、将来に役立つ資格を取得するのも夢ではないはず。そこで、中学生におすすめの資格を紹介します。中学生の好きや得意を将来に生かしませんか? 

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民間資格と国家資格、公的資格の違いとは?

資格の種類と違いをまずは理解しましょう。

資格は主催者の違いなどにより、民間資格と国家資格、公的資格の3つに分けられます。

将来につながりやすい民間資格

民間資格は言葉のとおり、民間の団体や企業が主催して認定する資格のこと。社会のニーズに合わせた資格が多く、需要も高いといえます。

しかし、知名度や信用度に差があったり、有効期限のある資格もあったりするため、中学生のうちに取得しても社会に出る時点で無効になってしまう資格もあります。

また、民間資格は下記のように種類が多いのが特徴です。

  • IT /パソコン系の資格
  • 法律系の資格
  • 会計系の資格
  • 経営/法務系の資格
  • 不動産系の資格
  • オフィス/事務系の資格
  • 介護/福祉系の資格
  • 建築/施工系の資格
  • スポーツ系の資格など

多種多様なので子どもの好みにあった資格が選びやすいのが民間資格です。

難関だけど信用度が高い国家資格

国家資格とは、各種分野の能力や知識が一定水準に達していることを国の法律に基づいて認定、保障されている資格のこと。信用性が高く、実際に社会に出る際に就職率や給与アップにつながります。

また、文科省によると国家資格は下記のように4種に分類されています。

業務独占資格
弁護士、公認会計士、司法書士、医師、教員免許など、有資格者以外が業務を行うことを禁じられており、業務を独占的に行うことができる資格。

名称独占資格
栄養士、保育士、社会福祉士、公認心理士など、有資格者以外はその名称を名乗ることを認められていない資格。

設置義務資格
衛生管理者、通関士など、特定の事業を行う際に有資格者を設置するうことが義務づけられている資格。

技能検定
業務知識や技能などを評価する資格。

いずれにしても国家資格は難易度が非常に高く、中学生が取得する場合、数カ月以上、継続して勉強する熱量が必要になります。

省庁のお墨付き!公的資格

公的資格は、国家資格に準ずる資格。実施するのは民間団体や公益法人ですが、官庁や大臣が認定する資格なので民間資格より信頼性が高くなります。

簿記検定や、介護職員初任者研修、介護支援専門員(ケアマネージャー)、実用英語技能検定(英検)、准看護師などが有名です。

どの資格も定められた条件、実務経験や一定期間の研修などの要件を満たさないと受験資格を得られないものも少なくありません。年齢制限がないからといって中学生がすべて挑戦できるわけではない点を注意しましょう。

中学生が受験可能な3つの国家資格

年齢制限のない国家試験は意外とあり、子どもから社会人まで実現に向けて資格取得にチャレンジしています。

気象予報士

テレビのお天気コーナーに登場して、気象状況を解説する気象予報士。合格率は例年5%前後といわれています。気象に関する専門知識や天気図を読む力など、身につけなくてはならない要素は多岐にわたりますが、小学生でも合格実績があります。

受検のポイント

気象予報士資格試験は、気象業務法に基づき気象業務支援センターが年2回実施(受験料:1万1400円)しています。

試験は、選択式問題の学科試験と記述式問題の実技試験があり、学科試験で合格点を獲得した場合のみ、記述式問題の採点が行われます。また、全体評価なので受験者数によって合格率が下がることはありません。

司法書士

司法書士は、法律に関係する各種書類などの作成や提出業務、当事者に代わって法律上の手続きを代行業務するための国家資格になります。

司法書士の資格取得は国家資格の中でも超難関のひとつといわれており、大人でも専門学校に通ったり、通信講座を受けたりして数年かけて取得する人がほとんどです。また、受験後には研修が必要。さらに、司法書士として登録されるのは成人のみになります。

受検のポイント

年齢、性別だけでなく学歴がなくても司法書士の試験は受けることはできます。試験はマークシート式、記述式の筆記試験が毎年7月に実施され、合格者のみが10月の口述試験 に進むことができます。

全国通訳案内士

通称“通訳ガイド”といわれる全国通訳案内士は、外国人旅行客に日本の文化を伝える案内人になるための資格で語学系唯一の国家資格です。また、試験の言語は、英語、フランス語、中国語、ロシア語、韓国語など計10言語が設けられており、得意な語学で受験することが可能。

ただし、語学力のほかに日本の地理、歴史など幅広い知識も問われるため、語学が得意なだけでなく日本の文化や慣習、芸術などさまざまなことを「知りたい!」と思える好奇心がある子が向いています。

受検のポイント

試験は筆記と口述になります。筆記試験では、語学についてだけでなく日本の地理や歴史、産業・経済・政治及び文化に関する一般常識、通訳案内士の実務に関する問題も出題されます。口述試験は実践的な能力を面接で判定します。試験会場は、全国の主要都市以外に台北、ソウルなど海外にも設定されています。

本好き、国語が得な子におすすめの2つの資格

ここからは、民間資格・公的資格の中で子どもの“好き”や“得意”にぴったりの資格を紹介します。

まずは、読者好きや国語が得意な子におすすめの3つの資格を紹介します。将来の仕事にプラスになる貴重なスキルになるかもしれませんよ。

日本漢字能力検定(漢検)

日本漢字能力検定、通称“漢検”は、小学生にもおなじみの検定です。受験することが漢字を正しく覚えるモチベーションになるほか、入試に活用している高校もあるため受験にも役立ちます。さらに、2級(高校卒業程度のレベル)以上であれば履歴書にも書くことができ、教養のひとつとして評価する会社もあるようです。

受検のポイント

日本漢字能力検定は年に3回実施されており、試験はレベルに合わせて10~1級あり、受験費用も級によって異なります。

受験は、全国の主要都市約180か所に設けられた公開会場で受検する個人受検のほか、学校や塾でまとめて受ける団体受験があります。メジャーな資格なので認められやすいうえ、専門のテキストもたくさん売られているので勉強しやすいのもポイントです。

文章読解・作成能力検定(文章検)

文章読解・作成能力検定、通称“文章検”は日本語の文章をすばやく正確に書くことができる能力を試す検定です。試験勉強で言語能力、思考力、表現力を育むことは国語力を向上させるだけでなく国語以外の学習に役立ちます。また、SNSなど文字での表現や発信が多い今の時代に注目を集めている検定でもあります。

受検のポイント

年に1~2回実施される検定試験は7~1級にレベル分けされており、内容把握能力、構成能力、表現能力、作成能力の4つの能力が判定されます。試験勉強は専用テキストを使うほか、公式ホームページでは例題を見ることもできます。

パソコンが得意な子におすすめの資格

小学校でもパソコンを使った授業が行われ、子どもたちに1人1台タブレットが配布されて子どもたちのパソコンへの興味は高まっています。そこでパソコン操作に関わる検定、資格を紹介します。

ICTプロフィシエンシー検定(P検)

ICTプロフィシエンシー検定(P検)は、基礎的な知識や技能が分かるレベルの4,5級、一般的な会社で即戦力となれるレベルの3級、などレベルによって1~5級に分かれています。出題範囲は、コンピューターについて、インターネットについて、情報モラルやセキュリティについて、ICTを活用した問題解決について、ワープロ・表計算など多岐にわたります。

受検のポイント

中学生の場合、受験料は5級が無料、4級は1500円、3級は2000円など、お試しでも受けやすい設定になっています。まずは5級を受けて自信をつけるのもよいでしょう。試験は全国約1,000校のPASS認定校にて随時実施されています。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験とは経済産業大臣がおこなう国家資格試験です。年齢制限はなく、10代の合格者もいます。主にプログラマー、システムエンジニアなどのIT職に従事する人、あるいはこれから従事しようとする人を対象とした試験です。中学生のうちに取得しておけば、IT業界に限らず、さまざまな職場での活躍が期待されます。

受検のポイント

IT業界で働くために必要な基本的知識を持っているか、情報処理に必要な論理的な考え方はできるかどうかなどを試される問題が出題されます。高校や大学などで基本情報技術者の取得がカリキュラムに組み込まれているケースも増えていていますので、学校を選んで学ぶという選択肢も当然あります。

計算が得意な子におすすめの資格

計算や数学が得意な子におすすめの資格もあります。

実用数学技能検定(算数検定・数学検定)

文科省が後援している「実用数学技能検定(算数検定・数学検定)」は、算数や数学を解くだけではなく、その醍醐味を徐々に味わって楽しめるのが特徴。試験は、小学1年生向けの11級から大学レベルの1級まであり、合格級が上がるごとに可能性も広がっていきます。平方根や二次方程式の問題が出る3級に合格できれば、IT業界をはじめとするさまざまな業種、職種が視野に入ってくるでしょう。

受検のポイント

1次検定(計算技能検定)では計算問題を中心とした基礎・基本問題。2次検定(数理技能検定)では解き方を論理的に考えていく応用問題が出題されます。3級以上の合格者は、高校・大学の入学試験や会社の入社試験で優遇されることも多いそうです。数字は、日常生活や仕事のさまざまな場面で活用されているので、将来の可能性もますます広がりますよ。

スポーツや趣味を生かしたい子どもにおすすめの資格

勉強のためという感じはあまりない、趣味の世界を広げながら取得できる資格もあります。いつかプロとして活躍する日につながるかも!?

サッカー公認審判員

サッカーの公式試合で審判を務めるためには、サッカー公認審判員という資格が必要です。4級から1級まであり、4級と3級は各都道府県、2級は各地域サッカー協会が主催。1級と女子1級は日本サッカー協会が主催で、Jリーグや国際試合の審判員を務めることができます。3級と4級は、1年ごとの更新制で、少年サッカーなどの審判ができます。

受検のポイント

4級は、「満12歳以上で心身ともに健康であること」が受験資格のラインで、講習会のみでとることができます。

家庭料理技能検定

飲食店の料理人になるために必要な調理師免許とは違い、家庭料理技能検定は、健康的な生活を支える家庭料理の知識と技能を習得するための検定です。料理の楽しさだけでなく、毎日の食事の大切さ、食べ方の知識なども身に付けることができます。

受検のポイント

年に2回実施されている検定は5~1級まであり、4.5級は家庭で受験(筆記試験)することができます。中学生程度と設定されている4級は、食事のマナーや栄養素の役割、調理器具についてなど調理法の特徴を理解しているかどうかが判定の基準になります。

3級以上は実務試験があり、2級合格者は料理教室が開ける腕前とされています。受験料は、級によって異なり、4級は3000円です。

歴史能力検定

歴史能力検定とは、学校の歴史の勉強をおさらいするような検定ではなく歴史を楽しむことが目的で、学校の教科書とは違い、テレビの大河ドラマやクイズ番組も取り入れてひと工夫されています。国内、世界を問わず歴史好きの子どもから大人までおすすめです。

受検のポイント

資格のレベルは5級から1級まであり、3級以上は「日本史」と「世界史」に科目が分かれています。大学・短期大学・高等学校では、入試の際に資格取得者を評価の対象や参考にしている学校もあるほか、卒業に必要な単位として通常の授業の代わりに認定している学校もあります。

色彩検定

色彩検定とは、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験で文部科学省後援の公的資格です。ファッションやメイクが好きな子は楽しく知識を増やしていくことができ、将来的にもアパレル業界、パティシエ、インテリアコーディネーター、家具の販売スタッフ、ネイリストなど、職業の選択肢が増えそうです。

受検のポイント

3級から1級まで。年に2回、夏期と冬期に開催されます。検定自体はアイデアやセンスを問うものではなく、公式テキストの内容をしっかり理解すれば合格に近づけるはず。いろいろな業種や職種で役立つ資格なので、さまざまな分野からまんべんなく出題されます。

さまざまな資格を紹介してきましたが、民間資格を中心に資格の種類は増えつつあります。わが子が好きなことがあるなら、調べてみるとぴったりの資格が見つかるかもしれませんよ。

記事内で紹介している情報は変更されている場合があります。受験を考える際は、公式情報を確認ください。

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