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2020.12.24

共働きでも御三家へ合格できた秘訣は本人の意志を尊重し続けたこと【中学受験体験談】

夫婦ともにフルタイム勤務で、帰宅するのは21時過ぎという状況でも名門・麻布中学への合格を勝ち取った小海さん一家(仮名)。多忙な中、週3回は親子で勉強する時間を作り、小3からは集団塾、小6からは個別指導も加えて必死に勉強。一方、両親がもっとも大事にしたのは本人の意志だったそう。合格を信じてひたむきに頑張った小海さん一家が、名門中学合格を引き寄せるまでの体験記を紹介します。

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中学受験を意識して学ぶ楽しさを教えてきた

小海さん一家の家族構成

・夫:会社員。平日は帰宅が深夜になることも珍しくない。
・妻:会社員。話を伺った人。週5勤務で平日は21時過ぎに帰宅。
・長女:中学受験経験ありの現在、大学生。
・次女:中学受験経験なしの現在、高校生。
・長男:今回、中学受験に挑戦した本人。

夫婦ともに地方の公立出身で中学受験とは縁がない環境で育ってきたという小海さん夫婦(仮名)。長女のときに中学受験を経験していたこともあり、息子にも中学受験をさせたいと夫婦で考えていました。

「受験をして入学する中学は頑張って勉強し、目標を達成した子たちが集まる場所です。多感な中高6年間は、そういった環境で過ごすことがかけがえのない人生経験になるというのが夫婦の考えでした。とはいえ、実際に受験をするのは本人です。小4の2月、ほかの習いごとをする時間や友達と遊ぶ時間がなくなるけれど中学受験に臨むのかを本人に確認し、決めさせました」

新しいことを知る喜びや学ぶことの楽しさを知ってほしくて、小さい頃から城巡りや星空観察など長男が興味のある場所に出かけ、旅行も学びの一つにしてきたという小海さん。

そのかいあって勉強することを抵抗感なく楽しめる子に成長したそう。小学校低学年のころは「栄光ゼミナール」の理科実験教室に通い、小2の3月から「日能研」へ入塾しました。

週3回・2時間、父親が一緒に勉強

中学受験のターニングポイントのひとつである塾選びですが、小海さんが「日能研」に決めたのは、通塾のしやすさが一番の理由だったそう。

「高学年になったときに『SAPIX』への転塾を考えたのですが、塾友達との関係が良好だったこともあり、結局そのまま『日能研』で中学受験を終了しました」

また、家庭での勉強サポートは父親がメインに担当。週3回、長男が塾から帰宅する時間に合わせて仕事から帰宅し、22~24時まで父子で塾の復習やテストの振り返りなどを一緒に行っていたそう。

「夫の仕事が忙しくて息子と時間を合わせられない日があったり、せっかく夫が時間を作っても息子のやる気がいまいちで父子で衝突したりということもしょっちゅうありました。

ただ、ケンカをしても、夫と息子は似たもの同士で仲がいいんです。変に私が仲介に入るよりも衝突させておいたほうが早く収まるので、私は口を出さず、黙って見守るようにしていました。結果的に、衝突しながらも父子仲は深まったと思います」

失敗が受験生としての自覚になることも

また、学習意欲を損ねないために気をつけたのは、やらされてる感をなるべく感じさせないようにすること。

「あるとき、息子が塾の宿題を2回連続でやらず先生に指摘されたことがありました。塾の先生はその場で本人から私(親)に電話をかけさせ、授業を受けられないこととその理由を伝えさせたんです。『それは仕方がないね。今の状況は誰のせいかな?』と私が聞いたら『僕のせいです』と答え、そこから息子の勉強への向き合い方が変わった気がします」

親としては、つい「宿題は?」「勉強する時間でしょ!」などと口うるさくしてしまいがちですが、“受験勉強をさせられている”のではなく“自分の意志で受験勉強をしている”と自覚させるためには、勉強を管理しすぎないこともときには必要なのかもしれません。

多忙な小6の1年間、夫婦で役割を分担

中学受験が本格的に忙しくなるのは小学6年生のとき。小海さん親子のスケジュールを聞いてみると?

「息子のスケジュールは、毎朝6時半に起床して計算と漢字。学校から帰宅したら塾に行き、塾から帰宅後は22~24時まで父子で勉強。塾がない日は17~20時、22~24時までひとりで勉強をしていました。

それでも算数に手こずってしまい、土曜の午前中に『受験ドクター』の個別指導を毎週2コマを追加。日曜は『日特(日能研で毎週実施される小6向けの特別な講座)』で家から離れた校舎に通っていました」

父親は引き続き夜の勉強を担当し、母親は朝の計算と漢字の管理、塾に持っていくお弁当作り、塾へのお迎えを担当。塾へ連れていくのは近所に住んでいた祖母にお願いしていたそうです。

ときには、中学受験に前向きではない親族から「小学生はもっと遊ばせた方がいい」「こんなに勉強ばかりさせてかわいそうだ」などと言われたこともあったそうですが、「頑張っている息子の耳に入らないようにしなければと思っていました」と小海さんは話します。

勉強をするのは子ども自身。ですが、子どもが勉強に集中できるように周囲の雑音から守るというのも受験生の保護者の役割のひとつなのかもしれません。

志望校の変更を勧められる事態に…

小海家の長男が当初、目指していた志望校は開成中学校。しかし、小5の2月の時点で来年度から受ける日特の開成クラスを受講するための成績が取れておらず、塾の勧めもあり麻布クラスへ通うことになったそう。

「麻布日特を受けながらも開成への進学を考えていたようですが、麻布日特へ応援に来てくれている日能研OBの麻布生から話を聞いているうちに麻布中学に魅力を感じるようになっていきました」

ところが本人の頑張りに反して成績はどんどん落ちていき、入試前最後の面談では塾で「麻布はあきらめて別の学校にした方が安全だ」と志望校変更を勧められる事態に…。

「私は合格の可能性が高い学校を受験するのも良いのではないかと思いましたが、息子は『絶対に嫌だ。麻布を受ける』と折れませんでした。それからの息子の頑張りは凄まじかったです」

勉強を強制するのではなく応援するのが親の役割

結果的に麻布中学合格を手にした小海さん一家。

「今振り返って思うと、父子で同じ方向に向かって一緒に勉強してきたことが『応援してもらえている』という心強さになっていたのではないかと思います。

また、両親や塾など誰かに強制された“やらされている勉強”ではなく、長男自身の意志で塾や学校を選んだことで自分のための勉強になったのではないかと考えています。

中学受験の最中は息子自身もすごく苦しくて大変そうでしたが自分の希望を通して、やり抜いて、今、楽しく中学生活を過ごしている姿を見られることが親としてはうれしいです」

<取材・執筆/小田マリエ

「ソクラテスのたまご」編集部

「ソクラテスのたまご」編集部

教育に関する有識者の皆さまと一緒に、子を持つお父さん・お母さんでもある「ソクラテスのたまご」編集部のメンバーが、子どものために大人が知っておきたいさまざまな情報を発信していきます。

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