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2020.11.06
2020.11.06

通信制サポート校とは?通信制高校との違いや学費、メリットを解説します

少子高齢化が進み、高校生の全体数が減少してる中、生徒数が増加しているのが通信制高校。不登校や勉強の苦手意識が強いといった、さまざまな理由で選択する人が増えているよう。しかし通信制高校について情報収集していると、出てくるのが「サポート校」というワードです。「通信制サポート校と通信制高校は同じもの?」「何をサポートする場所なの?」といった通信制サポート校についての疑問に分かりやすく解説します。

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通信制サポート校とは

まず知っておきたいのは、通信制高校と通信制サポート校は〝まったく違うもの〟であるということです。では、何がどのように違うのでしょうか。

通信制高校は学校。通信制サポート校は学校ではない

通信制高校は学校法で“高等学校”と認められている教育機関であり、卒業すれば〝高卒資格を取得する〟ことができます。

一方、通信制サポート校は学校教育法で認められていない民間の教育機関であり、高等学校ではないため高卒資格を取得することはできません

サポート校の役割は、通信制高校を3年間で卒業できるように勉強や精神面での支援を行うためのもの。運営主体が学校法人ではなく塾や予備校を運営する民間法人という場合も多く、学校というよりは、塾や予備校の方がイメージに近いかもしれません。

また、サポート校は単体で選ぶよりも通信制高校とセットで選ぶのが一般的のよう。通信制高校とサポート校のどちらを主体に選ぶのかは人それぞれですが、ほとんどのサポート校は特定の通信制高校と提携しており、同時入学が必要になると考えておいた方がよさそうです。

通信制サポート校は学習支援や精神的なケアを行う学びの場

では、通信制サポート校が一体どのような場所なのか、さらに詳しく説明していきしましょう。

通信制サポート校とは、前述の通り、通信制高校に通う生徒が3年間で卒業できるよう、学習支援や精神的なケアが受けられる学びの場です。

通学を原則としている通信制サポート校は、学習支援の他にも、スクーリングのフォローやイベントや課外活動が充実しています。通学する機会が通信制高校よりも多いため、高校生活のメインになるのは通信制サポート校というケースは少なくありません。

とはいえ「いきなりスクーリングといわれても通学するのが怖い、不安…」という人もいることでしょう。そこで、通信制サポート校では柔軟に通学頻度を相談でき、一人ひとりに合った通学スタイルで通学できるよう考えられています。

またサポート校にはカウンセラーが所属しており、本人も保護者もメンタルサポートが受けられるほか、学習面も「中学校の単元から復習し勉強習慣を身につけたい」など個々の進度に合わせた支援を受けることもできます。

通信制高校を卒業するためにはサポートが必要

全日制高校を卒業している保護者からすれば「毎日通学しなくていい通信制高校は楽じゃないの?」「わざわざサポート校に通う必要があるの?」と思うかもしれません。しかし学校法で定められた高等学校である以上、卒業するには一定の要件を満たさなければなりません。

通信制高校は自学自習が中心であるために、公立の通信制高校では約38%の退学率を記録するほど、中途退学者が多いという実態があります。

通信制高校に入学しても一定数が退学をしている

通信制高校にも全日制高校と同じように私立と公立がありますが、文部科学省が作成した「学校基本調査」によると、公立のほうが私立よりも退学率が高いという結果が出ています。

<令和元年度における通信制高校の入学者数と退学者数>

入学者数退学者数
公立12,133人4,669人(退学率*:約38%)
私立45,318人7,526人(退学率:約17%)
(*)退学率=設置区分別に退学者数を入学者数で割り算出。

文部科学省|令和元年度「学校基本調査」データに基づき作成

公立は学費が安いというメリットがあるものの、教職員の数が私立に比べて少なく、勉強につまづいても自分で解消していくことが前提になります。自学自習が、いかに難しいのかと考えざるをえません。

私立の場合も約17%が退学をしていますが、公立よりはグンと退学率が減っています。その一因が、私立の通信制高校はサポート校とセットで通うケースが多いからという説も考えられるのではないでしょうか。

通信制高校に入学し、初めは意欲的に勉強していたものの、いつの間にか遊びの誘惑に流されるということもあるでしょう。挫折してしまうかもしれない中で、学習計画を共に立案してくれるサポート校の存在は心強いはずです。

通信制高校を卒業するための3つの条件

また、通信制高校を卒業するためには、以下に挙げる3つの条件を全て満たす必要があります。

  1. 在籍期間3年以上
  2. 74単位を取得
  3. 30単位時間以上の特別活動への参加

全日制高校の場合も修得単位数は同じですが、授業に出席して試験で一定以上の点数を取れば単位修得が可能です。

それに比べて通信制高校は授業がないため、ひとりで自宅学習に粘り強く取り組みながらレポートを提出しなければなりません。

しかし計画的に学習に取り組むことが苦手な子の場合、スケジュール管理ができず、生活リズムも乱れやすくなります。さらに基礎学力が不足していると、単位を取得するために必要なレポートが提出できないというケースも少なからずあるようです。

実際に文部科学省の調査(※)によると通信制高校を3年間で卒業した生徒は入学者の約4.5割。3年以上在籍する生徒も一定数存在します。

このように通信制高校は退学率もさることながら、3年間で卒業する生徒が半数以下であり、中途退学者や3年以上在籍する生徒が半数を占めているのです。

また3番目に挙げた「特別活動への参加」とは、遠足や文化祭などの学校行事のことで、授業以外の活動を指します。

通信制高校は自宅学習が基本ですが、定期的にスクーリングと呼ばれる対面授業に出席する必要があります。その回数や内容は学校によって異なるため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。

(*)文部科学省|高等学校通信教育に関する調査結果について(平成29年7月31日)

サポート校が学習指導しスケジュールを管理

先ほど提示したように、サポート校との連携をしていない公立の通信制高校の場合、令和元年度の退学率は38%(*)であり、卒業できるのは6割程度との結果が出ています。

それだけ、ひとり自宅で学習計画を立て、粘り強く課題に挑むことが難しいということです。通信制高校を3年で卒業するには、本人の努力と自己管理が欠かせません。

その点サポート校に通っていれば、学習面や生活面、精神的ケアの支援を受けることができるので、通信制高校に通う生徒にとっては心強い存在になります。カウンセラーを常駐しているスクールでは、子どもだけでなく保護者のサポートもあるのが嬉しいところ。

さらに、サポート校では対面授業や個別指導を受けることができるので、自宅学習での疑問点や不安も解消できます。通信制高校を3年で卒業するためにもサポート校を使わない手はありません。

(*)文部科学省|令和元年度「学校基本調査

通信制サポート校の活動とは

サポート校では、通信制高校を卒業するための学習指導やスケジュール管理をしてくれることを説明しましたが、具体的にどのような活動をしているのか気になるところです。

そこでサポート校の活動内容について、より詳しく説明していきましょう。

提出するレポート、学習をフォロー

通信制高校では、レポートを自分でこなしていくことが必要になります。レポートは年間で1科目につき12回の提出が必要な場合もあり、登録単位数が年間30単位になると、レポート数はかなりの量になります。

これらを自力でこなすのは並大抵なことではありません。自己管理をしないと、レポートがどんどんたまり挫折につながりやすくなります。

サポート校では、レポートに必要な内容を効率よく指導し、完成までの進行管理をしてくれるところもあります。さらに、心が折れそうなときに励ましてくれる存在がいることや、同じ仲間がいるというのも刺激となり、レポートを進めるうえで大きな力になることでしょう。

また通信制高校には単位認定試験(テスト)もありますが、サポート校では日々の学習相談はもちろん、試験に向けた指導を行っているケースも多々あります。「ひとりで頑張らなければいけない」というプレッシャーを和らげて学習に取り組むことができるのではないでしょうか。

スクーリングをサポート

スクーリングとは、通信制高校を卒業するための登校・出席が必要になる授業のことです。どの学校でも年に数回行われます。

しかし、通信制高校を選択した子どもは、それぞれさまざまな事情を抱えています。そのため、他の生徒たちと一緒に時間を過ごすスクーリングに対して苦手意識を抱く子もいることでしょう。

そんなとき、サポート校でスクーリングを受けられる場合も少なくありません。普段から知っているカウンセラーが待機しているサポート校であれば、保護者も通わせやすいのではないでしょうか。

また通信制高校でスクーリングを受ける必要があっても、サポート校のスタッフが引率してくれたり、さまざまな特別対応を交渉してくれたりすることがあります。

通信制高校のシステムを熟知した先生が、生徒の気持ちを尊重して考えてくれることは何より心強いもの。

生活リズムが不安定で遅刻が心配な生徒でも、率直に相談してみることで、何かしらのフォローをしてくれるという点もサポート校ならではの良さでしょう。

進路相談や情報収集ができる

子どもや保護者にとって、卒業後の進路も気がかりなはずです。

サポート校では、進学や就職の情報収集だけでなく、個人に合ったアドバイスや相談に乗ってくれる学校が多いそう。中には、受験指導はもちろん、受験会場へ引率してくれるケースもあるようです。

一方、就職を考えている生徒には一人ひとりの希望を聞きながら適性を考え、説明会やハローワークに一緒に同行する学校もあります。

また、卒業後の進路が決められない、やりたいことがわからないという生徒でも、担任や進路指導の先生が一緒に進路を考えてくれるため、ひとりで悩む心配が少ないよう。

さらに「美容師やネイリストになりたい」といった明確な目標がある生徒には、資格取得につながるような職場体験ができる学校もあります。高校卒業資格と専門資格取得を〝同時〟に目指すことができるのです。

イベントや課外活動に参加できる

サポート校には全日制高校のように、イベントや課外活動を行っているところもあります。

活動内容は各校異なりますが、例えばサッカーやバスケットボールなどのスポーツ活動や音楽活動、ダンスなどを学べる場があります。

いじめや友達関係のトラブルで学校から気持ちが離れてしまっている子にとって、少しでも興味がもてるイベントが用意されていることが心を外に開くきっかけになるかもしれません。

また、遠足や体育祭、文化祭や修学旅行といった行事やイベントに参加できるサポート校もあります。高校生としての友人関係を築き、楽しい思い出が作れるといった利点もあります。

通信制サポート校のメリットとは

これまで通信制サポート校とは、高卒資格の取得はできないものの、3年間で高等学校を卒業できるように、生徒の学習面や精神面のサポートを行う学びの場であることを紹介しました。

ここからは、通信制サポート校に通うことで、生徒自身にどのようなメリットがあるのかを紹介します。

卒業しやすくなりその後の可能性が広がる

サポート校では子どもの性格や学習力に合わせた指導を行うため、少人数制や個別指導、授業形式など、希望するコースを選択できるケースが多いです。

生徒の中には授業中に不明点があっても質問しにくく、そのまま放置してしまう場合もありますが、個別指導であれば空き時間などを利用してフォローしてもらえます。

また、必要であれば中学以前の内容にさかのぼって教えてもらったり、苦手科目を克服するための指導や基礎の復習指導をしてもらったりと、きめ細かなサポートがあるため、通信制高校を卒業しやすくなります。

さらに、専門学校・短大・大学などの進学を希望する場合でも、大学進学指導を充実させているサポート校が多くなっているので、たとえ不登校経験者だったとしても進学の夢を実現しやすい環境やサポート体制が整っているといえるでしょう。

通学は週1~、時間割も融通が効く

さまざまな理由で生活リズムが整わず、なかなか朝起きることができない、毎日通えるか不安…といった生徒もいると思います。また不登校を経験した生徒にとっては、通学すること自体が大きな壁になることも。

しかしサポート校によっては、気軽に通学ができるように配慮しているところもあります。例えば、朝は少し遅めのスタートで夕方も早めの時間に終わり、通学は週1日からでも良かったり、家庭教師を派遣してもらったりといった選択ができるところもあります。

こういった融通が利くのはサポート校ならでは。通学のハードルが少しでも低くなることで負担を軽減でき、通信制高校卒業が実現しやすくなります。

安心して友達づくりができる

サポート校は担当職員やカウンセラーによるサポートがあるため、友達作りや人間関係に不安を感じている子でも安心して通学しやすい環境が整っています。

令和二年度に文部科学省が行った報告によると、通信制高校に在籍する生徒の約半数が「小中学校で不登校経験がある」という結果(*)が出ています。

通信制高校は服装や髪型は自由である場合が多く、さまざまな年齢層や職業の人が在籍しています。特にいじめや不登校を経験した子は、そういった環境に馴染むことができず、学校に行き渋るケースも見受けられます。

サポート校は定期的に友達と顔を合わせる機会も多くイベントも盛んなことから、友達が作りやすい環境が整っています。

もし友達関係で困ったことがあっても、見守ってくれる先生やカウンセラーが在籍しているので、安心して友達づくりができるというメリットがあります。

(*)文部科学省|定時制課程・通信制課程の現状について(令和2年5月21日)

専門性を磨くことができる

サポート校によっては、専門学校と連携し、専門技術や知識を学びながら高卒資格取得をサポートする場所もあります。

美容ファッション・音楽・医療福祉・プログラミング・スポーツ・語学・調理・アニメ・声優など、さまざまな分野をプロから学べる環境が整っているサポート校も多いのです。

目標が明確にあり、興味のある分野がはっきりしている生徒にとっては、学習意欲が高まることでしょう。同じ目標を持った仲間と学ぶことで友達をつくることができ、やる気も出るといった声も多いようです。

お試しで多彩なカリキュラムが学べたり、職場体験の機会を設けたりしているサポート校もあるので、将来の目標を考えるきっかけになり視野も広がるでしょう。

そのほか、勉強後に希望に応じて、デザインやダンスといった独自のプログラムを学べるところやオンライン通学で登校日数も選べる学校など、サポート校によってさまざまな特色があります。

通信制サポート校の学費について

「サポート校に通うとなると、通信制高校の倍の金額を払うのでは?」と不安に思う保護者もいるかもしれません。

しかし通信制高校によっては、高校の学費とサポート校の学費をまとめて考えるケースが多くあります。また、カリキュラムや登校頻度によっても学費は変わってきます。

一般的にサポート校の学費はだいたい年間で約50~100万円程度といわれているようです。専門的なカリキュラムや職場体験などを数多く導入しているところでは、学費がプラスされる場合もあります。

サポート校によっては、奨学金制度や特待生制度を設けているところもあるので学校説明会などで確認しましょう。

ただし、サポート校の学費とカリキュラムを比較検討することも大切なことですが、サポート校の一番の目的は通信制高校を卒業することです。合わないからといって途中で止めてしまっては、高校を卒業するという目的を果たしづらくなってしまいます。

子どもの個性を見極めつつ、相性の良いサポート校を見つけることが最も重要なことかもしれません。資料請求やオンライン説明会を活用して、わが子にあった一校を見つけたいですね。

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