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2020.03.27

子どもの友達が遊びに来る!迷惑、疲れる…そんな親のストレスを減らす方法とは

「子どもにたくさんの友達ができますように」と願う親は多いですが、友達ができたらできたで戸惑いや悩みも出てきますよね。特に子どもの友達が家に遊びに来るようになると、ストレスやイライラを感じることや悩みも増えていきます。親として、大人として子どもたちとどう接していけばいいのか、家庭教育師の藤田郁子さんと考えていきましょう。

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人間関係を知るチャンスと考えよう

わが家は三歳違いの3兄弟。毎日とても賑やかでした。例えばある一日を切り取ると、長男(小学4年生)、次男(小学1年生)、三男(3歳)の友達が遊びに来ていて、子どもの数は計10人。

顔を見たことのない子どもがいたので「誰の友達?」と聞くと「A君の友達!」と元気に回答。A君はうちの子ではありません(笑)。こんな風に息子の友達が知らない友達を呼んでわが家で遊んでいることは日常茶飯事。きっと、集まりやすかったのだと思います。

なぜ、うちは集まりやすかったのでしょう。

わが家に子どもが集まった理由

① 歓迎してくれる
② 大人が介入してこない
③ ルールさえ守れば、あとは好き勝手に遊べる

友達を家に呼ぶ時、または友達の家で遊ぶ時も、基本的に“大人が家にいる家しかダメ”という条件を出していました。

児童期の子どもだけで集まると、羽目を外し、危ないことをしないとも限りません。「買い物に行きたいのに」「静かに過ごしたいのに」と思うかもしれませんが、ある程度大人の目は必要です。

ただ、私は、子どもが家に友達を連れてくることは、とても良いことだと捉えていました。なぜなら、子どもと友達との関係性が見えるのです。子どもを理解するには、日頃子どもが友達とどのような関わり方をしているかを知ることが役に立ちます。

そう思うと、子ども達が集まるのも悪いことばかりでもない気がしてきませんか?

子どもの友達が遊びに来る! 親としてNGな行動

ただ気を付けなければいけないことがあります。

監視役にはならないこと

まずは、親が子どもの世界に入って口出し手出しをしないこと。距離をおいて見守るのであって、決して監視になってはいけないということです。

帰った後に批判はしないこと

それともう一つ、やりがちなことは友達が帰った後で、わが子や友達の態度を批判する発言は慎みましょう

間違っても「あんな子とは遊んではいけません」と言わないでいてくださいね。親から見ると関わりをもってほしくない子も、直球で子ども伝えてしまうと友達を否定されたと思ってしまいます。

親は子どものために言っているつもりですが、子どもは、友達否定=自分否定と感じてしまいます。”子どもの良い所を見る視点”をどんな時も誰に対しても忘れないようにしたいものです。友達の長所を見つけて褒められるといいですね。

図々しい、帰らない、苦手…子どもの友達への悩み

また、子どもの友達が家に遊びに来るようになると、どこまでが許容範囲なのか、また叱ってよいものなのかなど、さまざまな悩みが出てくると思います。

例えば…

・おやつを催促された
・家のおもちゃを壊した
・使ったものを片付けない
・家の中(冷蔵庫も)を捜索された
・なかなか帰ってくれない
・頻繁に来るようになった など…

こんなとき、あなたならどうしますか?

遊びにくる友達の輪が広がるほどトラブルも増えてきます。しかし、トラブル防止や対策のために、遊びに来た子どもたちを親が管理する必要はありません。

わが家では子どもが「友達を家に呼んで遊びたい」と言ってきた時にルールを決めました。そして遊びに来る子どもの友達にもその都度伝えました

わが家のルール

① 冷蔵庫は勝手に開けない
② リビングと和室のみで遊ぶ(他の部屋は行かない)
③ お菓子は大皿に出してみんなで食べる(追加では出さない)
④ 飲み物はお茶か水
⑤ 5時になったら、片付ける
⑥ 遊べる日と時間を決める(親が休みの日は遊べない等)
⑦みんなでゲームをするときは上限2時間まで

徹底するまで少し時間はかかります(諦めないのが肝心!)が、ルールが浸透すると子ども同士で「片付けないとこの家では遊べないよ」と声を掛け合うようになり、「お菓子はこれでおしまい」とおやつの催促がなくなりました。

また、ゲームの約束は、あえて緩めの上限2時間にして、時間の管理も基本的に子どもたちに任せていました。ゲームの時間については、各家庭で嫌という程言われているようで、長時間やっていると盛り上がっていても「そろそろやめる時間かな」と感覚的に子ども自身でブレーキがかかるようでした。

そのため、私が口うるさく時間についてを注意しなくても「2時間経ったよ」と声をかけだけで「休憩しよう」と中断できました。あと、声をかけるときは「やめなさい」という言葉は使わない様にしています。好きなことしている時に水を差されて嫌な気分になるのは大人も子どもも一緒です。

これはあくまでわが家のルールです。ルールは子どもたちのタイプや家庭の悩みに合わせて作っていってくださいね。

子どもの友達の親にも言うべきことは伝える

ただし、ルールを守れる子どもばかりではありません。何度言っても冷蔵庫を勝手に開ける子や、おもちゃを乱暴に扱って壊してしまう子もいました。壊したことを子どもは親に話さないので、相手の親はこちらが言うまで知らないこともあったのです。

例えば、「午後5時に帰宅する」というルールを守らないSくんは、「お母さんは午後7時まで帰らないからここにいたい」「ここで夕飯も食べたい」と言って帰ろうとしませんでした。

内心、「一日ぐらい良いかな」と思うときもありましたが、心を鬼にして帰ってもらっていました。一度OKにしてしまうと、2度3度と際限がなくなるので、約束は崩さないほうがお互いのためになります。

子どもは、自分の親に友達の親のことをどのように伝えるかわかりません。そのため「相手の親に冷たいと思われたらどうしよう」と悩んでしまう人もいることでしょう。

しかし、お互いに気持ちの良い関係を築くためには、言うべきことはキチンと伝え、「言いたいのに言えない」というストレスを溜めないことがとても大事なのです。

もちろん、親同士も仲良く、お互い了解済みでの時間外の預かりや飲食もたまにはいいでしょう。ただし、馴れ合いになりすぎて度を越さないよう気を付けましょうね。

なぜ図々しい?帰らない?子どもの心に目を向けて

マナーを守れない子どもに接して感じたのは、その子は自分が悪い事をしていると理解していないのではないかということです。

勝手に冷蔵庫を開ける子も、「人の家の冷蔵庫は開けてはだめよ」と言うと初めて聞いた様な顔をして「ダメなの?」と聞き返してきましたが、「ダメなのよ」と繰り返し伝えることで、冷蔵庫を開けることはなくなりました。

おばあちゃん家では冷蔵庫を開けても良くて、友達の家では開けてはいけないということを学習できていないだけなのだと感じました。

一事が万事で、他人(ひと)の家で遊ぶ経験が少ないのもマナーが身に付かない原因のひとつのように思います。順番を持つことや人に譲ってあげることなどが身に付いていず、人間関係でトラブルになる子どもが増えたと感じています。

兄弟姉妹の数も少なくなってきている現代においては仕方のないことかもしれません。だからこそ子どもの友達が遊びに来た時は、大家族の肝っ玉母ちゃんになったつもりで子ども達に関わってあげてくださいね。

私はわが家に遊びに来た子は、わが子同然と思って接することを心がけてきました。というのも、近所の人やママ友もそんな接し方をわが子にしてくれたからです。親の目が行き届かないところで注意してくれたり、褒めてくれたり沢山関わってくれました。

大人の優しい眼差しや言葉は、子どもに大切にされているという安心感を与えます。大人同士、子どもを真ん中に置いて、信頼関係の輪をつくっていきたいものです。その円の真ん中で子ども達は伸びやかに、そしてなにより大人を信頼して育っていくのではないでしょうか。

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藤田郁子

1961年、神戸市生まれ。日本家庭教育学会認定の家庭教育師。幼児生活団の指導者・保育士・健康体操インストラクターなどの経験があり、1991年に公益社団法人スコーレ家庭教育振興協会に入会。日本家庭教育学会第24回大会(2009年)、同32回大会(2017年)では、研究論文を発表したほか、ゲームなど、身体から心の交流をはかる「ふれあいトレーニング」や「キッズ保育者研修」のトレーナーとして活躍中。スコーレ協会の首都圏北地区のリーダーも務めている。

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